- ノンアルコール
- アルコールフリー
- アルコール無添加
ノンアルコールクレンジングのメリット・デメリット
ノンアルコールクレンジングは乾燥肌や敏感肌の方におすすめ
最近ノンアルコール化粧品が注目されています。
などの商品も販売されていますが、実際にアルコール化粧品ってどういうものかご存じですか?
アルコールがどういったものか、含むもの・含まないものの違いや、メリット・デメリットについて、クレンジング剤を取り上げてお話しします。
特に、乾燥肌や敏感肌の方は必見です。
肌のトラブルにお悩みの方は、アルコールの知識を深めてご自身に合ったクレンジングで健康な肌を手に入れましょう。
ノンアルコールクレンジングっていいの?
多くの化粧品にはアルコールが含まれています。
アルコールは肌への刺激が強く、敏感肌や乾燥肌、インナードライの方などは肌トラブルを起こす恐れがあるため避けたい成分です。
アルコールには様々な種類があり、刺激のないものや少ないものもあります。
化粧品に含まれるアルコールには
- エタノール
- セテアリルアルコール
- ベヘニルアルコール
- ラウリルアルコール
- フェノキシエタノール
- グリセリン
といったものがあります。
この中で注意したいのは、エタノールです。
- 抗菌
- 消毒
- 防腐
- 清涼
などの効果があり、すっきりとした清涼感があるのが特徴です。
古い老廃物や角質、皮脂を除去してくれるだけでなく、化粧水や乳液の浸透を良くする効果があります。
肌を清潔に保つのにとても役立つ成分なのです。
ただ、揮発性が強いため肌の水分を蒸発させてしまいます。
オイリー肌やテカリが気になるからと『エタノール』を含んだクレンジングを使うと、肌の水分を蒸発させ、乾燥が進みます。
すると、肌は水分不足を補うために皮脂を過剰に分泌し、その結果、オイリー肌を促進させてしまうこともあるのです。
それに比べ、ノンアルコールの商品は肌に優しいのが特徴です。
『エタノール』の刺激がないので、敏感肌や乾燥肌の方でも肌の負担を気にせず使用できます。
『ノンアルコール』の商品を選ぶときは、成分に『エタノール』が含まれていないかをチェックしましょう。
クレンジングの必要性
スキンケアの中で、最も重要なのがクレンジングってご存じですか?
クレンジングの一番の目的は、お化粧を落とすことです。
化粧品には油分が含まれているので、洗顔だけでは落としきれません。
油分は水とは交わらず、はじいてしまうため、お化粧は油分を原料とするクレンジングで落とす必要があります。
- しっかりメイクした日
- ナチュラルメイクの日
- UVケアだけの日
といったように日によって違うと思いますが、それでも、クレンジングはスキンケアの習慣として必要です。
クレンジングを行わない肌は、皮脂が溜まり毛穴が開いた状態になります。
そんな状態では、どんなにいいといわれる化粧品を使用しても、効果が実感できません。
クレンジングにより、その日一日に分泌された汗や皮脂、古い角質を落とすことによって、その後に行うスキンケアの効果も変わってきます。
クレンジングで不要なものを落とした肌は、化粧水や乳液、美容液をぐんぐん吸収してくれます。
十分な栄養や保湿化粧水などを吸収した肌は、ターンオーバーが正常に行われてバリア機能が向上します。
適したクレンジング剤を選び、適切な方法でクレンジングを行えば、健やかな肌を維持できるのです。
クレンジング剤のいろいろ
クレンジング剤には、肌の状態やメイクによって様々な種類があり、使用方法や洗浄力まで違います。
- 油分
- 界面活性剤
- 水
この3つの配分量の違いによって、種類が変わってきます。
肌への刺激や負担も変わってきますので、肌の状態やメイクの濃さによって選ぶことが重要です。
洗浄力の強さで考えると
- オイルタイプ
- バームタイプ
- ジェルタイプ
- クリームタイプ
- ミルクタイプ
の順になります。
それぞれの特徴について少し知っておきましょう。
肌へのなじみがよく、すすぐときに乳化して、しっかりメイクもさらっと落としてくれるオイルクレンジング。
洗浄力は強いのですが、その分、肌への負担も大きいといえます。
これは界面活性剤が多く含まれているためです。
容器に入っているときは固体なのに、手のひらで広げると液体に変わるバームタイプ。
高いクレンジング力があり、ダブル洗顔不要で、肌に優しいのが特徴です。
ジェルタイプには油性と水性の2種類があります。
油性のジェルタイプはクレンジング力が強めですが、水性タイプは弱くなります。
油性だとしっかりメイクも落とせますが、水性の場合、ベースメイク程度しか落とせません。
一番古くから、多くの方に愛用されているのがクリームタイプ。
油分が多いので乾燥しにくいのが特徴ですが、ウォータープルーフのメイクは落ちにくいです。
乳液状でなめらかな使い心地、洗い流しやすいのが特徴です。
洗浄力は低いため、ベースメイクだけの化粧やミネラルファンデーションぐらいしか落とせませんが、肌への負担が最も低いクレンジングです。
クレンジングの種類によって落とせるメイクと肌への負担は様々ですが、洗浄力が高いほど肌への負担も大きいといえます。
クレンジング剤を選ぶときの参考にしてみてください。
クレンジングに含まれる成分
クレンジング剤とは、どんなものからできているのでしょうか?
- 基本成分
- 訴求成分
- 品質保持成分
クレンジングの主成分のことです。油や水、保湿成分がこれにあたります。
肌が本来持っている保湿成分【天然保湿因子】は、クレンジングの際に洗い流されてしまいます。
水や油は汚れと一緒に洗い流す必要がありますが、この保湿成分は洗い流してはいけないものです。
保湿成分が洗い流されてしまうと肌のターンオーバーが乱れるだけでなく、バリア機能まで低下してしまいます。
そのため、クレンジング剤に保湿成分を配合する必要があるのです。
肌の悩みにアプローチする成分です。
ビタミン類やコラーゲン、ヒアルロン酸等を配合することにより、肌を健やかな状態に導いてくれます。
これはクレンジングに必要な成分というよりも、クレンジングが雑菌で侵されないようにするためのものです。
市販されているものは、量が多く長期間、常温で保管することができます。
そのため、防腐剤や酸化防止剤を配合する必要があるのです。アルコールも品質保持成分です。
一般的に、クレンジングに含まれるアルコールは『エタノール』のことを指します。
傷口の殺菌や消毒にも使われているもので害はありません。
薬品としてはとても有益なものですが、つければ傷口がひりひりとしたり痛みを感じたりするように刺激があるのが特徴です。
乾燥肌や敏感肌の方に負担が大きいのはこうした理由からです。
濃度は商品よって様々で、10%から多いものでは30%ぐらい含まれているものもあります。
クレンジング剤に配合されるものとして『エタノール』以外には、
- ブタノール
- セタノール
- ベヘニルアルコール
- フェノキシエタノール
- グリセリン
などもあります。
これらは大きなカテゴリではアルコールではあるのですが、成分表示だとアルコール配合とはいいません。
グリセリンは保湿を目的としているため、刺激はありませんし、他のアルコール類もエタノールとは性質や構造が違う成分だからです。
- ノンアルコール
- アルコールフリー
- アルコール無添加
と呼ばれるものは、エタノールを含まない商品です。
アルコールを配合するわけ
クレンジングに配合されているアルコールとは、エタノールを指しますが、無色透明で揮発性を持ち刺激があるのが特徴です。
エタノールには、
- 石油から作られる合成エタノール
- サトウキビやトウモロコシなど天然のものを原料にした植物由来の発酵エタノール
があります。
どちらも、消毒と防腐剤の効果があります。
エタノールには、収れん作用といわれる肌を引き締める作用や、清涼作用、防腐・殺菌作用があることから多くの化粧品に配合されています。
ニキビ用の化粧品には、殺菌作用が期待されるため、エタノールを配合することで他の防腐剤の量を減らすことができるメリットもあります。
エタノールは、人体や器具の消毒、殺菌に使用されるように安全性は保証されていますが、刺激があるため肌の状態やもともとの肌質、あるいは年齢によってデメリットを生んでしまうことがあるのも事実です。
肌の状態に問題がなければアルコールが配合されている商品のほうが、安全性が高いといえます。
『エタノール』は主に防腐剤として配合されるアルコール成分ですが、以下の内容に該当する方は避けたい成分です。
- アルコール類への反応が強い方
- 乾燥肌の方
- 敏感肌の方
最近では、化粧品の成分表示が義務付けられていますので、エタノールが明記されていなければ成分表示としてはノンアルコールの製品といわれています。
しかし、アルコール類としてエタノール以外にも注意すべき成分があります。
クレンジングの多くの商品に
- プロピレングリコール(PG)
- ジプロピレングリコール(DPG)
という石油由来のアルコール類が配合されています。
これらは敏感肌の方には刺激の強い成分です。
特にプロピレングリコール(PG)は注意が必要です。
ドラッグストアなどで販売されている比較的手ごろな値段の商品に、多量に使用されているため、敏感肌ならクレンジングでも成分表示を確認しましょう。
『エタノール』だけでなく、『プロピレングリコール(PG)』や『ジプロピレングリコール(DPG)』の配合率も低い商品を選んだほうがよいといえます。
敏感肌の方は、安全な商品を選ぶために注意すべきアルコール類は『エタノール』だけではないことを覚えておきましょう。
ノンアルコールクレンジングのメリット・デメリット
ノンアルコールが注目されているのはなぜでしょう?
ここでは、ノンアルコールのメリットとデメリットを2つずつ、お話ししましょう。
アルコールに毒性がないことはお話ししましたが、しかし、敏感肌の方やバリア機能が低下している方にとっては、刺激は特に避けたいことです。
アルコールの刺激はアレルギーがなくとも赤みや炎症を引き起こすことがあります(刺激性接触皮膚炎)が、アレルギーがある方はアルコール過敏(即時型/遅延型アレルギー性接触皮膚炎)として紅斑や蕁麻疹が出てしまいます。 ノンアルコールであれば、これを避けることができます。
エタノールは揮発性の高い成分ですので、蒸発するとき一緒に肌の水分も奪ってしまいます。
これは乾燥肌やインナードライの原因になります。
エタノール配合のクレンジング剤を使った洗面の後は、すぐに美容液や保湿クリームでケアする必要があります。
アルコールには古い角質や皮脂を取り除いてくれる効果がありますが、ノンアルコールでは、その効果は期待できません。
敏感肌の方にとっては爽快感はないならないで大丈夫だと思いますが、洗浄力が落ちるため、メイクの濃さによってはエタノールが入っていないことでダブル洗顔が必要になるかもしれません。
乾燥肌やインナードライ肌の方々にはダブル洗顔なしが肌によいといわれています。
敏感肌で乾燥肌、あるいは敏感肌でインナードライ肌といった方々は、ナチュラルメイクでノンアルコールクレンジングにするなど工夫が必要かもしれません。
また、『ノンアルコール』であるなら、エタノールの代わりに配合されている防腐成分が少なくとも自分にとって有害でないか、チェックも必要です。
- 乾燥肌
- 敏感肌
- アンチエイジングの方
に向いています。
肌の乾燥が気になる方や肌が敏感になっている方には『ノンアルコール』がおすすめです。
頬やあごの周りにニキビができるからといって、オイリー肌とは限りません。
皮脂を気にしすぎて、洗浄力の高いクレンジングを使用したために、皮脂が過剰に分泌されるインナードライ肌になっている可能性もあります。
そんな場合、『ノンアルコールクレンジング』を試してみましょう。
エイジングケアにも『ノンアルコールクレンジング』は向いています。
40歳に近づくころから、加齢によって肌も老化します。
皮脂の分泌が減り、角質層内の天然保湿因子や角質細胞間脂質も減少し、バリア機能が低下します。
バリア機能が低下した肌は、乾燥肌になっていきます。
そのため、アルコールによる刺激に弱くなってしまいます。
こうした理由からノンアルコールクレンジングが注目されているのです。
自分にあてはまると感じた方は、ノンアルコールクレンジングを試してみてはいかがでしょうか?
まとめ
クレンジングはお化粧をする方だけでなく、お化粧をしない方にも美肌を得るためには大切なスキンケアのひとつです。
しかし、洗浄力だけで選ぶと肌トラブルを起こしてしまいます。
そんな方には『ノンアルコールクレンジング』がおすすめです。
ご自身の肌質にあったクレンジング剤を選んで肌を健やかに保ちましょう。