- 高血圧
- 糖尿病
- 肥満
運動不足は毛穴の開きの原因になる?
日常生活に運動する習慣を取り入れて美肌を目指しましょう
「もう、やっぱり毛穴が目立っている!」鏡を見るたびにため息をついているあなたに、おすすめのデイリーケアがあります。
それは「運動」です。
なかなか改善しない毛穴の悩みを抱えると、毛穴を隠そうと、ついついやってしまうカバー力のあるファンデーションの厚塗り。
しかし、隠すだけでは毛穴トラブルの改善にはなりません。
基礎化粧品でのデイリーケアやスペシャルケアに運動をプラスすることで、毛穴の悩み改善に期待ができます。
運動と毛穴の関係
などのさまざまな生活習慣病により、血管の健康状態を維持するのにとても重要な血管内皮細胞の機能が低下します。
血管内皮機能の低下は食生活の乱れにともなう栄養バランスの偏りはもとより、日々の運動不足が原因であるともいわれています。
血管内皮機能は、女性に多い冷え性や肩こり、更年期障害にも関与しているそうです。
体調不良が肌のトラブルとして現れることがたくさんあります。
たとえば、肝臓の不調による肌荒れや、腎臓の不調によるむくみなど。
便秘になると、ニキビだけでなく、体内に溜まった有害物質により新陳代謝が低下し、さまざまな肌トラブルをも招きます。
運動により健康を維持することが、毛穴トラブルなどの悩みの少ない肌への近道のようです。
運動は、健全な心身をつくるのにとても有効とされています。
若い方には、ダイエット・シェイプアップなどのボディメイク。
年齢を重ねると気になる肥満や高血圧などの生活習慣病や生活機能低下(ロコモティブシンドローム)などの予防。
さらに、ストレス解消などのこころの健康を保つ効果もあります。
しかし、厚生労働省の「平成29年度 国民健康・栄養調査結果の概要」によると、運動習慣のある人の割合は、男性で35.9%、女性で28.6%なのですが、男性の30歳代では14.7%、女性の20歳代では11.6%と若い世代の運動習慣が低くなる傾向にあるようです。
「いちご鼻」と呼ばれる、鼻の頭の毛穴がポツポツと黒く目立つ毛穴トラブルが多い若い世代と運動不足がリンクしているかもしれません。
運動をすることによる
- 血行促進
- 体力・筋力の向上
- 精神的安定
などが、実は肌のケアにとても有効といわれています。
ぜひとも生活に運動を取り入れ、心身だけでなく肌も健康になりたいものです。
毛穴トラブルの種類と原因
毛穴トラブルは、年齢や乾燥肌やオイリー肌、混合肌などといった肌質により、なりやすい毛穴トラブルのタイプがあります。
多くみられる毛穴トラブルは、
- 白毛穴
- 黒毛穴
- 赤毛穴
- たるみ毛穴
の4タイプです。
若い年代は過剰に分泌された皮脂が原因の毛穴トラブルである「白毛穴」や「黒毛穴」「赤毛穴」が多くみられます。
オイリー肌だけでなく、乾燥肌であっても紫外線や雑菌などの外的刺激から肌を守るバリア機能を保とうとし、皮脂を過剰に分泌させてしまいます。
また、年齢を重ねると肌の弾力が失われ肌がたるむことが原因で、毛穴が広がる「たるみ毛穴」が、悩みのもとになります。
10代・20代で気になる毛穴トラブル
若い人に多い、毛穴の悩みの原因は、過剰に分泌された皮脂によるものです。
若い世代は、新陳代謝がスムーズで皮脂が多く分泌される傾向にあります。
本来、皮脂は肌の乾燥を防いで、外的刺激から肌を守るバリア機能の役割を果たしてくれる大切なものです。
ところが、過剰に分泌された皮脂を放置し、メイクやほこり花粉などと混ざると、酸化して肌にダメージを与えてしまいます。
そこで大切なのが洗顔ですが、強いクレンジング剤を使ったり洗い過ぎたりと、皮脂を取りすぎることで、肌を乾燥させ肌荒れを招くという結果になることもあります。
では、皮脂が悩みの10代、20代に多くみられる
- 白毛穴
- 黒毛穴
- 赤毛穴
の3つのタイプについてピックアップしてみましょう。
鼻の毛穴などが白くポツポツと詰まったり、顎などが白くザラザラしたりする白毛穴。
原因は、毛穴の奥から分泌される皮脂と、肌の古い角質が混ざり合い固まった「角栓」です。
とくに思春期には性ホルモンの分泌が活発になるため過剰な皮脂分泌による肌トラブルが起きやすくなります。
また、ストレスや不規則な生活習慣、遺伝的要因、加齢などの影響を受け、皮脂の過剰分泌につながります。
毛穴に詰まった皮脂や角質が混ざってできた「角栓」を放置すると、毛穴をさらに広げる上、さらに出続ける皮脂により、ますます「角栓」が詰まった毛穴が広がってしまいます。
白毛穴は皮脂が多い肌だけでなく、乾燥肌にもできます。
肌が乾燥すると、皮脂や水分が不足するため肌のバリア機能が低下し、角質が剥がれやすくなり、古い角質からできる角栓も大きくなってしまいます。
黒毛穴は、おもに皮脂分泌が多い額から鼻にかけてのTゾーンに多く、白毛穴が悪化した状態です。
毛穴に詰まった古い角質や皮脂に加え、ほこりや老廃物などが混ざり毛穴に詰まって角栓となり、酸化することによって黒ずんだ黒毛穴になります。
黒毛穴のおもな原因となる角栓は、皮脂の過剰分泌と皮膚の新陳代謝の低下により毛穴に溜まってしまいます。
角栓除去には、ホットタオルなどで毛穴を緩めて洗顔したあと、保湿や優しくマッサージすることで角栓は緩むため、過剰な刺激を与えることなく除去できます。
また、メラニン色素による黒毛穴もあります。
過剰な皮脂により毛穴の周りに炎症が起こると肌を守るためメラニンが生成され、毛穴の周りに沈着し毛穴が黒くなることもあります。
紫外線などの外的刺激により肌のターンオーバーが乱れメラニン色素の排出が遅くなることによっても黒ずみが定着してしまいます。
毛穴周りに赤みがみられる赤毛穴は、毛穴から分泌された皮脂が酸化することで肌に炎症を起こした状態です。
毛穴から皮脂が過剰に分泌されると、肌の上に残った余分な皮脂は、空気に触れることで酸化します。
この皮脂の酸化が肌を刺激することで炎症を起こし、赤毛穴の原因となります。
小鼻の脇から頬にかけ赤みが現れ、オイリー肌や混合肌に多くみられます。
赤毛穴の改善方法ですが、最初は炎症を鎮めて肌を落ち着かせることです。
そのためには、気になるからといってむやみに触ったり、洗顔しすぎたりなど、肌に対して過度に刺激を与えないようにします。
炎症が鎮まったら新陳代謝を促して、肌のターンオーバーを正常化することが大切です。
ターンオーバーの正常化には、洗顔や保湿に加え、食生活の乱れや睡眠不足、運動不足などの生活習慣を見直すことが大切です。
20代後半以降、肌の弾力が徐々に減りはじめ、肌の緩みやたるみが原因となって現れる毛穴です。
角栓などが詰まっているわけではないので、肌色に見えるのが特徴で、おもに小鼻の脇から頬にかけて目立ち、ファンデーションを塗るとより悪目立ってしまいます。
皮膚は、表皮・真皮・皮下組織で構成されていますが、肌色毛穴の原因であるたるみは、おもに真皮層の緩みで起こります。
真皮は、繊維状のたんぱく質であるコラーゲンが大部分を占め、肌の本体です。
肌のハリでもある弾力は、コラーゲンの繊維状たんぱく質の間をヒアルロン酸などが、水分を与えながら満たし、さらにエラスチンという繊維状たんぱく質も加わり保たれています。
しかし、大切なコラーゲンも加齢や紫外線などの刺激により減少してしまいます。
20代後半では、まだ緩みはじめた段階なので、肌色毛穴は丸い形をしていますが、歳を重ね肌色毛穴が進行すると涙形のたるみ毛穴へと変化していきます。
30代以降で気になる毛穴トラブル
「肌の曲がりかど」といわれる年齢を過ぎると、皮膚のハリや潤いが損なわれ、しわやシミ、たるみが気になるようになります。
これらの肌トラブルは、加齢による女性ホルモンの減少により、
- コラーゲン
- ヒアルロン酸
- エラスチン
などの保湿成分を生成する能力が低下したことが原因のひとつとされています。
ハリが衰えると気になるのが、たるみ毛穴です。
まだ老化という言葉が似つかわしくない年齢ですが、エイジングケア化粧品が気になりだすのも30代ではないでしょうか。
肌老化は、紫外線や加齢、乾燥、活性酸素などが要因となり、シミやしわ、たるみなど、さまざまな肌トラブルを起こします。
肌の弾力が徐々に損なわれることによって皮膚の表面がたるんでできる毛穴です。
別名「帯状毛穴」ともいい、その名のとおり楕円形や涙形で、指でたるみを引っ張ると改善するのが特徴で、頬などで目立ちます。
加齢により真皮のコラーゲンやエラスチンが減少することで、肌のハリや弾力が失われることで、肌がたるむことが原因です。
コラーゲンは、体内のたんぱく質の約30%を占め、肌にハリや弾力を与えてくれますが、肌のコラーゲン量は20代以降徐々に減少してしまうようです。
弾力繊維とも呼ばれるエラスチンは、その名のとおり弾力があり、伸び縮みする性質が肌のハリに重要な役目を担っています。
繊維の束であるコラーゲンをエラスチンが束ねることで、ハリのあるしなやかな肌を保っています。
肌のハリが失われる原因は、加齢や紫外線、女性ホルモンの減少、睡眠不足などにより、コラーゲンやエラスチンの減少や破壊が起きるからです。
そのため年齢を重ねるとたるみ毛穴が目立つようになります。
運動による毛穴トラブル改善効果
運動をすると汗をかいたり血行が促進されたり、さらにストレスの発散や筋力アップにも効果的です。
汗をかく効果としては、
- 毛穴の汚れを追い出す
- 皮膚代謝があがる
- 外的刺激や雑菌の繁殖を抑える
など「天然の美容液」として、美肌効果が期待できます。
さらに血行が良くなると、新しい細胞をつくるための酸素や栄養分が肌まで届き、肌のターンオーバーが促進されます。
ストレスを発散させると質の高い睡眠につながり、ハリのある肌を保つ効果が期待できます。
筋力量が低下すると、姿勢が悪くなるだけでなく、筋肉とつながる肌を支える力も低下し、肌のたるみとなるようです。
このように運動によるメカニズムは、体のみならず肌の健康にも役立つといわれているのです。
黒毛穴のように毛穴に詰まった汚れを除去するのは、とても難しいものです。
無理に取ろうとすると、さらに毛穴を開かせたり肌を傷つけたりといったトラブルの原因になってしまいます。
黒毛穴の改善には、運動をして汗をかくことが有効なようです。
運動をすると、皮脂腺や汗腺が活発に働き、毛穴に詰まった老廃物を排出する作用があります。
また、肌の健康に大切なものに皮膚常在細菌があります。
バランスの取れた常在細菌は、外的刺激から肌を守る役割を担っていますが、肌がアルカリ性に傾くとバランスが崩れ、肌のトラブルを招くことになります。
汗は肌を弱酸性に保つ効果があり、バランスの取れた常在細菌を維持するのに有効と考えられています。
さらに、分泌された汗や皮脂が混ざり合ってできる皮脂膜により、肌の乾燥を防ぎ、外的刺激から肌を守るバリア機能をも高め、肌環境を整えることができます。
肌のターンオーバーを整えると、黒毛穴の黒ずみの改善や赤毛穴の治癒に役立つとされています。
健康な肌は、古くなった角質が剥がれ、新しい皮膚細胞に入れ替わるターンオーバーのサイクルが正常に働いています。
ターンオーバーが正常に働くと、肌のトラブルが治りやすく、きれいな肌を維持しやすくなります。
しかし、肌のターンオーバーが乱れると、肌のトラブルの原因になります。
サイクルが遅いと、くすみやごわつきの原因となり、顔を洗いすぎるなどしてサイクルが早すぎると乾燥しやすくなります。
運動による血行促進効果により、正常な肌のターンオーバーが期待できます。
運動により血行が良くなると、新しい細胞形成に必要な酸素や栄養分が毛細血管を通して、全身に行き渡ります。
運動にまとまった時間が取れない方は、風呂上りや寝る前にストレッチで体を伸ばすと、血行促進により新陳代謝が活発になるだけでなく、疲労回復やストレス解消にも役立ちます。
睡眠不足で新陳代謝を促進させる成長ホルモンの分泌が不足すると、ターンオーバーが遅れ、古い角質がとどまり、肌荒れの原因になるとされています。
また、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸といった保湿成分は、真皮層にある皮膚繊維芽細胞でつくられています。睡眠不足で成長ホルモンの分泌量が減少すると、皮膚繊維芽細胞の働きも弱まり、ハリのある肌がつくられにくくなります。
30歳ごろから成長ホルモンの分泌が減っていくため、質の良い睡眠を取ることがスキンケアに効果的とされています。
質の良い睡眠を取るためには、ストレス解消も大切です。
ストレスがあると、興奮物質であるドーパミンやノンアドレナリンなどのホルモンが脳内で活発になり、寝つきが悪くなったり眠りが浅くなったりします。
そのストレス解消の方法のひとつに軽い運動があります。
運動習慣のない場合は、日常生活に取り入れやすいウォーキングなどがおすすめです。
運動をすることで、気分転換になりストレス解消につながるでしょう。
たるみ毛穴が気になりだしたら、筋肉トレーニングがおすすめです。
悪い姿勢や無表情などで、
- 目
- 鼻
- 口
- 眉
など顔のさまざまな箇所を動かす表情筋が衰えると頬がたるみ、たるみ毛穴が目立つようになります。
筋力が低下すると正しい姿勢を維持しづらくなり、猫背やストレートネックになりやすく、皮膚を支える表情筋が肩や胸、首の筋肉に引っ張られ、たるみやしわといったトラブルにつながるのです。
表情筋は、頭部にある皮筋の前頭筋や骨格筋の側頭筋などとつながっています。
これらの筋肉が硬くなると顔のたるみに影響が出るとされているため、マッサージなどで血行を良くして、ほぐすことをおすすめします。
さらに、筋力が衰えると、免疫力の低下や老化が早まるというデメリットもあります。
運動は、全身の血行やリンパ液の流れを促進する働きや筋肉によりターンオーバーに必要なエネルギーがつくられるなど、健康促進と美肌効果が期待できます。
加えて、新陳代謝を促進させる成長ホルモンは、睡眠中に分泌されますが、筋肉トレーニングをすることでも分泌が促されるといわれています。
メイクをしていると、毛穴にファンデーションが入り込み、蓋となって、正常な皮脂の分泌を阻害してしまいます。
しかし、なかなかノーメイクでお出かけするのも難しいものです。
とくに、毛穴をはじめ、シミやしわなどの肌トラブルと抱えていると、ついついファンデーションを厚く塗ってしまいます。
毛穴に詰まったファンデーションやほこりなどの汚れを取り除くために朝晩のクレンジングや洗顔は心掛けましょう。
ただ毛穴が気になりゴシゴシ擦って刺激を与えると、肌バリアのもとになる必要な皮脂まで落としてしまい逆効果ですので注意が必要です。
そして、洗顔後の肌は乾燥しやすいため、保湿ケアも大切です。
皮脂や水分が不足すると肌のバリア機能が低下し、角質が剥がれやすくなることで、角栓も大きくなり、さらに毛穴が目立つようになります。
オイリー肌の方などは、べたつくのが嫌で化粧水だけで済ませる方もいるかと思いますが、美容液や乳液、クリームなどを使いしっかり保湿することで、毛穴トラブルを防ぐ効果が期待できます。
せめて、休日など家で過ごすときは、ノーメイクが肌に対する思いやりです。
運動で心身ともに健康であることと洗顔や保湿などのスキンケアを丁寧に行うことで相乗効果を発揮し、キメの整った艶のある肌へ近づくことが期待できます。
まとめ
健康だけではなく適度な運動習慣は、美肌づくりのサポーターです。
お気に入りの運動方法を見つけて、毛穴の目立たない、ハリのある肌を目指しましょう。