- 浅い眠りの『レム睡眠』
- 深い眠りの『ノンレム睡眠』
しっかり寝れば美肌になる?気になる毛穴と睡眠の関係を徹底解剖
睡眠の仕方を改善して引き締まった毛穴を手に入れましょう
キュッと引き締まった毛穴は、美肌にとって欠かせないもの。
洗顔やコスメを試したりして毛穴を引き締める努力をしている人は多いと思いますが、意外にも見落としがちなのが『睡眠』です。
睡眠不足だとどんなケアも台無しにします。
ケアにはお金も時間もかかるけど、睡眠は誰もが必ず行うものですよね。
そこで今回は、毛穴と睡眠の関係を徹底解剖してみました。
睡眠を見直して美肌を手に入れましょう。
睡眠不足は毛穴を開かせる原因になる?
睡眠不足の日は、お肌の調子が良くないなぁって感じたことはありませんか?
それは、ターンオーバーが乱れてしまっているから。
お肌のターンオーバーとは、新陳代謝のことです。
お肌の組織は、表皮、真皮、皮下組織の3層でできていますが、この表皮で起こるのがターンオーバーです。
古くなった肌細胞が表皮まで押し上げられ、垢や角質となって剥がれ落ち、新しい肌細胞へと生まれ変わることです。
このターンオーバー機能が正常に働くことで、お肌は潤い、くすみやシミ、毛穴の開きや詰まりも解消されます。
不規則な生活で、就寝時間や睡眠時間がバラバラになり十分な睡眠が取れないと、ターンオーバーが乱れ、肌トラブルの原因を作ってしまいます。
一見、無関係に思える睡眠と毛穴の関係ですが、睡眠不足によってターンオーバーが乱れると、毛穴にも大きな影響が出てしまうのです。
ターンオーバーを活発に促すホルモンは睡眠中に分泌される『成長ホルモン』です。
この『成長ホルモン』は夜10時から深夜2時頃が活発に分泌されるといわれています。
『成長ホルモン』が十分に分泌されているお肌は、ターンオーバーが活発で、どんどん新しい肌細胞に生まれ変わるため、ハリ、潤いが保たれるのです。
ところが、十分な睡眠が取れないと、『成長ホルモン』の分泌が滞るだけでなく、実は『男性ホルモン』が多く分泌されてしまいます。
『男性ホルモン』が多くなると、皮脂の分泌が過剰になります。
その結果、毛穴に皮脂が詰まり、毛穴が開いてしまうのです。
また、その詰まった皮脂は黒ずみの原因にもなります。
朝の洗顔時に、お肌がざらついてると感じることはありませんか?
『男性ホルモン』による皮脂の過剰分泌が、毛穴を詰まらせ、広げてしまっているのです。
睡眠不足によって、『成長ホルモン』の分泌が低下するだけでなく、『男性ホルモン』が増えてしまっては、ターンオーバーどころではありません。
お肌は悲鳴をあげてしまっているのです。
睡眠によって美肌は作られる
睡眠と毛穴には、密接な関係があることがわかりました。
睡眠不足によって、皮脂の分泌がひどくなり、毛穴の詰まり、開きは、吹き出物の原因にもなりかねません。
美肌作りに欠かせない理想的な睡眠は、夜10時までに就寝し、『成長ホルモン』が活発に分泌される深夜2時まではぐっすり眠るのが一番なのです。
『成長ホルモン』と聞くと、子供に必要なホルモンと思いがちですが、大人の女性にとっても大切なホルモンなのです。
睡眠中に『成長ホルモン』分泌されることで、お肌のターンオーバーが促進され美肌を維持してくれるのです。
でも、忙しい毎日を送る現代人の皆さんは、夜10時に就寝するなんて難しいものです。
それでも、限られた時間の中で、よりよい睡眠を得るためには、どうすればいいのでしょう?
まずは、質の高い睡眠を取るために、そもそも、睡眠ってどういう状態なのか、もう少し考えてみましょう。
睡眠には、2つの種類があることを皆さんはご存じでしょうか?
『レム睡眠』の時は脳が起きている状態で、『ノンレム睡眠』の時は脳の活動が低下し、体も脳もリラックスしている状態です。
質の良い睡眠のカギは、この深い睡眠の状態である『ノンレム睡眠』にあります。
『ノンレム睡眠』には、深さのレベルが4段階あります。
- 1・2段階は『レム睡眠』との境目
- 3・4段階ではかなり深いレベルの睡眠になり、すぐには目を覚ましません
【レム睡眠】
↓
1【ノンレム睡眠・1段階】
↓
2【ノンレム睡眠・2段階】
↓
3【ノンレム睡眠・3段階】
↓
4【ノンレム睡眠・4段階】
↓
5【ノンレム睡眠・3段階】
↓
6【ノンレム睡眠・2段階】
↓
7【ノンレム睡眠・1段階】
↓
1~6の繰り返し
↓
目覚め
この睡眠周期は、一般的に90分周期といわれています。
『ノンレム睡眠』の状態で、スッキリと目覚めることができないのは、深いレベルの睡眠だからです。
就寝時刻から起床時刻を1時間半刻みで考えるとスッキリと起きられるといわれるのは、この周期に基づいてのことなのです。
では、睡眠の質を高める方法の前に、睡眠の質を低下させる要因を取り除いていきましょう。
睡眠の質を高める基本は、規則正しい生活を送ることです。
不規則な生活が睡眠の質を下げてしまうのは、いうまでもありません。
いくら寝ても昼間に眠くなってしまい、いざ、寝ようと思っても、なかなか寝つけないことはありませんか?
就寝時間や起床時間、食事の時間もバラバラといった生活では、生活リズムが定まらず、体内時計が狂ってしまいます。
最近では、24時間営業している店も多く、いつでも買い物ができて便利ですが夜遅くに外出することで脳が活動を始めてしまい興奮状態になるため、なかなか眠れず浅い眠りで夜中に何度も起きてしまうということが起こります。
また、睡眠が十分でないため、疲れやすくストレスもたまりやすくなります。
昼間に考えると大したことではないことでも、夜に考えると深刻に思ってしまった経験はありませんか?
ストレスを感じると自律神経の中の副交感神経が刺激されます。
そうなると、浅い眠りになり、睡眠の質を低下させる要因になってしまうのです。
眠る前は、思い詰めてしまうような考え事はせず、おおらかな気持ちで過ごすことも大切です。
暴飲暴食も睡眠の質を低下させる大きな要因です。
その中でも気をつけたいのは、アルコールの摂取です。
眠れない夜にお酒を飲むという方は多いでしょう。
ですが、アルコールを摂取することで寝つきが良くなっても、血中アルコール濃度は数時間経つと急激に低下するため、夜中に目が覚めてしまう中途覚醒型の不眠になることがあります。
体も脳も休めていないのです。
また食事についてはどうでしょう?
食後は、満腹感から眠気を感じますが、胃腸は消化のために働いています。
眠っていても体も脳も休めていないので、質の良い睡眠とはいえません。
就寝前2時間の飲食は避けた方がいいでしょう。
もう一つ気をつけたいのは、カフェインの摂取です。
- コーヒー
- 紅茶
- お茶
にカフェインが含まれていることは一般的に知られていますが、
- コーラ
- ココア
などにも含まれていることは見落としがちです。
温かい飲み物は、リラックス効果も期待できるので、夜の飲み物は温かいノンカフェインのものにすることも大切です。
寝る前にネットサーフィンをしたり、SNSをチェックしたりする方も多いのではないでしょうか?
就寝前の日課、楽しみの一つでもありますよね。
寝ようと思ったら、急にネットで調べたいものが出てきた!なんてこともよくあります。
ベッドに入ってテレビやスマホの動画を見ながら眠るという方も多くいらっしゃいます。
でも、テレビやスマホから発する光を見続けると、脳は「今はお昼?」と錯覚してしまいます。
また、スマホの情報を読むことは脳に刺激を与え、覚醒状態にしてしまいます。
電子機器を使用すると、目が疲れるため眠くなるのですが、脳が興奮した状態なので、深い眠りの妨げになります。
これでは、リラックスした眠りとはいえませんね。
興奮状態が落ち着くのに1時間ほどかかるので、スマホやテレビの使用は、就寝1時間前までにして、脳をリラックスできるように気をつけましょう。
朝の目覚めも良くなることが期待できます。
質の高い睡眠をとるための3つの事
質の良い睡眠を妨げることについて、3つ紹介しましたが、心当たりはありましたか?
わかっているけれど……と思っていることや、習慣になってしまっていて、なかなか改善できないこともあったと思います。
この3つを見直して改善するだけでも睡眠の質は高まりますので、少しずつでもできることから取り組んでみましょう。
では、質の高い睡眠を取るための方法を具体的に見ていきましょう。
睡眠の質を高める方法は、とてもたくさんあるのですが、その中でも実践しやすい3つをご紹介します。
妨げることの改善にもつながります。
- 1.睡眠時間をコントロール
- 2.室内環境を整える
- 3.質の高い睡眠のための食事
それでは、一つずつ、見ていきましょう。
まずは、生活リズムを整えるために、規則正しい生活を心がけましょう。
そのための第一歩として、就寝時間を決めてみましょう。
毎日、同じ時間に就寝し、同じ時間に起床し、決まった時間に食事を摂るようにすると体内時計が正常に働きます。
体内時計はとても正確に動くので、規則正しい生活をしていると、決まった時間に目が覚め、決まった時間にお腹が空き、決まった時間に眠くなってきます。
理想は22時~翌朝2時の間に眠るのがいいのですが、社会人や学生、主婦の方には難しいかもしれません。
そんな場合でも、可能な限り早く就寝し、『成長ホルモン』の分泌される時間を確保するようにしましょう。
そして、『レム睡眠』のタイミングで起床するようにしてみましょう。
どんなにたくさん寝ても、深い眠りの『ノンレム睡眠』の時に起きようとすると、なかなか起きられません。
無理に起きられたとしても、目覚めが悪く、質の良い睡眠が台無しになってしまいます。
『睡眠周期』は一般的には90分周期と書きましたが、全ての人が同じではありません。
人によって、長短の違いがあります。
自分の周期を知ることは、良い目覚めと質の良い睡眠につながります。
朝の起床時間は、決まっているという方が多いと思いますので、起床時間から逆算して就寝時間を決めてみましょう。
スマホの普及で、『睡眠アプリ』というものもありますので、自分の睡眠周期を知るために、活用してみるのもいいですね。
質の良い睡眠のために、寝室の環境を整えましょう。
まずは、部屋の明かりです。
部屋が明るいと、眠っている間でも人間の目は光を感知することができます。
人が眠気を感じる物質に『メラトニン』と呼ばれるホルモンがあります。
この『メラトニン』は昼間はほとんど分泌されず、夕方から夜間にかけて分泌されることから『睡眠ホルモン』と呼ばれています。
人の目の網膜が光を感じると、この『メラトニン』の分泌が低下するといわれています。
眠る時は、できる限り明かりを消して、真っ暗な状態にすることが良いでしょう。
室温と湿度も重要です。
快適な温度は人それぞれですが、湿度は60パーセントぐらいを保てるように、加湿器などを利用するのがおすすめです。
アロマを利用するのも効果的です。
鎮静作用の高い、カモミール、ラベンダーのアロマオイルを入浴剤として使用したり、枕元に置いたりすると、心身のリラックス効果が期待できます。
アロマの香りは自律神経の働きを整え、精神の安定を促してくれます。
日本家屋に多く利用されているスギやヒノキの香りもリラックス効果を高める働きがあります。
効果効能を調べて利用するのもいいと思いますが、感じ方は人それぞれなので、一番好きなリラックスできる香りを寝室に置いてみてはいかかでしょうか。
私たちの生活の基本は、やはり食事です。
誰もが必ず摂る食事を見直すことで、質の高い睡眠を実現できます。
食事を摂ると眠気を感じるのは、胃の食物を消化吸収するために多くの血液が必要になり、副交感神経が活発になるからです。
ですが、この状態で寝てしまうと、睡眠の質は低下してしまいます。
体にとっても、消化不良の状態なので、よくないですね。
そのため、理想としては、就寝3時間前には食事を済ませるようにしましょう。
どうしても難しいという場合は、消化の良いものを選んで食べるようにし、就寝時間には消化が終わっているようにしましょう。
眠れない夜は、温かい飲み物を飲むのも効果的です。
就寝前に飲むものとしてはリラックス効果のあるものを選びましょう。
- ハーブティー
- ホットミルク
- 白湯
ハーブティーはお薬とは違い、穏やかな作用でリラックス効果が期待できます。
そしてミルクに含まれるカルシウムには鎮静効果があります。
白湯は血液の循環を良くしてくれる上に、水分補給にも役立ちます。就寝中の乾燥からお肌を守ってくれます。
もちろん、すべてカフェインの入っていないものを選ぶのはいうまでもありません。
目覚めた後のケアも大切
目覚めた後の毛穴ケアを意識したことはありますか?
寝ている間に人はたくさんの汗をかきます。
顔にも汗や皮脂、そしてほこりがたくさんついています。
それを放置すると毛穴がこんな状態になります。
- 詰まる
- 黒ずむ
- 炎症を起こす
それを繰り返すうちに、毛穴が開いてきてしまいます。
寝ている間の皮脂をそのままの状態でメイクをすると、肌トラブルを引き起こすことになります。
だから朝の洗顔は大切なのです。
朝の洗顔方法には様々な意見があります。
- 水やぬるま湯だけ
- 洗顔料を使う
- クレンジングを行う
など、人それぞれですが重要なのは寝ている間の汚れを落としてあげることです。
乾燥肌や敏感肌の人、年代や季節によってもお肌の状態は違います。
自分の肌にあった洗顔方法で使い分けるのが一番いいと思います。
例えば寝ている間の皮脂の分泌が盛んになる暑い季節は、洗顔フォームを使う。
乾燥する季節や肌トラブルがある時は、水やぬるま湯だけでやさしく洗う。
また、前の晩に油分の多いナイトクリームを使用した日は、しっかり洗顔をする必要があります。
そして洗顔後は、しっかり保湿して毛穴を引き締めましょう。
まとめ
毛穴と睡眠の関係は、いかがでしたか?
誰もが毎日必要とする睡眠のとり方によって、毛穴の状態が変わります。
質の高い睡眠を取るために避けたいこと、効果的なことをご紹介しました。
睡眠時間の眠りの深さが睡眠の質につながります。
ノンレム睡眠がどの位、深いものであるかを意識して睡眠の質を高める方法を試してみてください。
生活習慣や環境を少し工夫することだけでも、睡眠の質を高めることができます。
毛穴のために、質の高い睡眠を心がけ、引き締まった毛穴と美肌を手に入れましょう。