白髪の原因と対策は?白髪のメカニズムを知って正しく予防しよう

年齢を重ねるにつれて、増えてくるのが白髪の悩み。白髪があると老けて見られがちなので、女性としては気になるところです。
できてしまった白髪はヘアカラーなどで対処する方法がありますが、やはり面倒ですしその分時間も費用もかかってしまいます。

白髪ができる仕組みと原因を知って、これ以上増やさないための対策を始めましょう。

白髪が目立ち始める年齢は?

白髪悩み
個人差はありますが、白髪が少しずつ目立ち始めるのは30代くらい。40代からは増えた白髪が気になり、カラーリングなどの対策を始める人が多いようです。
しかし、現在は遺伝的な要素や生活習慣の乱れなどにより、10代や20代でも白髪が目立つ人が少なくありません。反対に40代を過ぎてもほとんど白髪のない人もいます。

ですから、周りと比較してむやみに落ち込む必要はないのです。今からでも遅くないので、白髪ができる原因を知って早めの対策をとりましょう。

白髪が生える仕組み

白髪のメカニズム""

老化の象徴として嫌がられている白髪ですが、実は生まれたての髪の毛はすべて白いことをご存知ですか。頭皮内での成長過程でメラニン色素が取り込まれることにより、黒く染まっていくのです。

メラニン色素というとシミの原因になる悪者のイメージがあるかもしれませんが、髪や目、肌の色を決める重要な役割を担っています。

メラニン色素を作るのは、毛母細胞と隣り合って存在するメラノサイト(色素細胞)です。何らかの原因でメラノサイトの働きが弱まると、髪が黒く染まらず白髪が生えてしまいます。

白髪が増える原因は?

食事で白髪防止はできる?

白髪の原因として次のようなものが考えられています。

栄養不足

過激なダイエットや偏った食生活により、メラノサイトの機能を保つために必要な栄養が不足すると、白髪になる可能性があります。

メラノサイトを活性化するためには下記の栄養素が欠かせません。

・タンパク質

髪を構成する主成分はタンパク質の1種である「ケラチン」です。ケラチンは18種類のアミノ酸から作られていますが、その中でもメラニン色素の生成に不可欠なチロシナーゼを活性化させる「チロシン」を摂取することが重要になります。

・ミネラル

白髪予防・対策にはミネラルが必須です。特に、チロシナーゼの働きに必要な銅や亜鉛を積極的に摂りましょう。

・ビタミン

黒々とした髪を作るには、強い抗酸化作用があり新陳代謝を高めるビタミンC、細胞の再生を助けるビタミンB群のパントテン酸、頭皮の血流を促すビタミンEが必要です。

紫外線

紫外線を浴びすぎると、活性酸素が発生して、細胞の老化を早めてしまうことになります。シミやそばかすなどができるのもそのためです。

紫外線によりダメージを受けるのは、髪の毛も例外ではありません。頭皮が紫外線を浴びることで毛母細胞の機能が低下してしまい、白髪を発生させる原因になります。

ストレス

過度なストレスも白髪と関係があるといわれています。ストレスがあると血行不良に陥り、髪の成長や白髪の抑制に必要な栄養が毛母細胞まで届けられなくなるためです。

また、ストレスによって交感神経の働きが活発になると、皮脂の分泌が促されます。その皮脂が空気に触れて酸化することで、髪の毛に悪い影響を与えるリスクがあります。

日頃からできるだけストレスを溜めないようにすると同時に、スカルプシャンプーなどで適切な頭皮ケアをすることが大切です。

加齢

白髪になる最も大きな原因は、加齢による老化現象とされています。加齢によってメラノサイトの働きが悪くなると、メラニン色素が生成されにくくなって、白髪が増えていきます。

髪の毛1本ごとの寿命は4〜6年といわれ、抜け落ちては生え変わるヘアサイクルを繰り返しています。メラノサイトの多くは、ヘアサイクルで髪の毛が落ちるときに失われます。

若いときは新しい髪が生えるタイミングでメラノサイトも再生されますが、歳を重ねるごとに再生しにくくなるのです。

遺伝

白髪の発生年齢やなりやすさに個人差があるのは、遺伝的要素が関係しているからです。両親の白髪が多く、若白髪だったという場合、その子どもも若いうちから白髪になる可能性が高くなります。

これまでの研究で、メラニン色素が産出されにくい遺伝子や、成長ホルモンが分泌されにくい遺伝子は遺伝することが明らかになっています。

ただし、遺伝だからといってあきらめる必要はありません。ほかの要素を取り除くことで、新たな白髪の発生を遅らせたり、増加を防いだりすることができます。

睡眠不足

睡眠不足はお肌の大敵といわれていますが、髪と頭皮にとっても同じことがいえます。

睡眠中にはメラトニンと呼ばれるホルモンが分泌されます。このメラトニンには、体内の活性酸素を除去して、白髪をできにくくする働きがあります。

睡眠不足に陥ると、メラトニンによって活性酸素を除去する力が弱まるため、白髪ができやすくなってしまうのです。

簡単にできる白髪対策

頭皮マッサージで白髪予防

紫外線対策を徹底する

髪の毛を黒く色付けるメラノサイトの機能を低下させる紫外線は、できるだけ浴びないようにしましょう。日中の紫外線は強いので、屋外に出かけるときはできるだけ朝夕の時間帯にするか、帽子をかぶると賢明です。

髪と頭皮の紫外線対策におすすめなのが、日焼け止め化粧水スプレーです。外出時に気になるところへ直接吹きかけることで、紫外線ダメージをブロックすることができます。

食べ物で必要な栄養素を摂る

メラニン色素を活性化させるためには、栄養バランスのとれた食生活を心がけることが大切です。

なかでも積極的に取り入れたいのが、メラニン色素の材料となるチロシンです。チロシンは、大豆や乳製品に多く含まれています。

魚介類や海藻類、キノコ類など、チロシンの働きをサポートする銅や亜鉛を含む食材と一緒に調理するとより効果的です。

血行促進マッサージをおこなう

せっかく髪と頭皮に良い食べ物を取り入れても、血流が悪いとそれらの栄養素を届けられません。マッサージで血行を促して、栄養が行き届きやすい頭皮環境を作りましょう。

白髪対策におすすめの血行促進マッサージ法

1. 両手の5本指で頭皮をつかむように持つ
2. 指の腹を使って、耳の上、ハチの部分(一番でっぱっているところ)、頭頂部の順でまんべんなく指圧する
3. 1から2までを1セットとし、3回繰り返す

ストレスを溜めないようにする

白髪があるからといってイライラ・クヨクヨしているのは髪にとって決してよいことではありません。自分の合った解消法を見つけて、ストレスを溜めない工夫をしましょう。

<ストレス解消法の例>

・ヨガ
ヨガの深い呼吸は心身をリラックスさせ、ストレス解消に役立つといわれています。特別な道具を用意する必要がなく、自宅で好きなタイミングで行えるので、忙しい現代人にはもってこいのストレス解消法といえるでしょう。

・ホットアイマスク
目の疲れは頭皮にも関係しています。寝る前に蒸しタオルを使ったアイマスクで、1日の疲れを癒しましょう。蒸しタオルの作り方は簡単です。濡れタオルをレンジでチンするだけ。目元がじんわり温まって血流が促され、ストレス解消効果も期待できます。

白髪を抜くとどうなる?

白髪を抜くのはNG

白髪が気になるからといって、ピンセットなどを使って抜いていませんか。白髪を抜いても根本的な解決には至りません。それどころか状況が悪化する可能性もあります。

最近の研究で、毛母細胞やメラノサイトを生み出す幹細胞が「バルジ領域」と呼ばれる場所に存在することがわかってきました。
白髪を抜くと、このバルジ領域を傷つけてしまい、メラノサイトを産出する細胞が作られなくなるため、白髪が増える可能性があります。

また、無理に白髪を抜くことでヘアサイクルを乱してしまい、最悪のケースでは、同じ毛穴から髪の毛自体が生えてこなくなるかもしれません。
そのほかにも、毛穴が変形して次に生える毛がくせ毛になる、毛穴が炎症を起こすといったデメリットが考えられます。

このように百害あって一利なしなので、白髪はできるだけ抜かないようにしましょう。

まとめ

白髪は加齢と遺伝の要素が大きいといわれていますが、正しい対策を行うことで白髪が増えるのを遅らせることは可能です。
今ある白髪を黒髪に戻すのは現実的に難しいため、新たに白髪ができないよう予防に力を入れることが重要なポイントになります。

これまでの生活習慣や食生活を見直して、白髪ができにくい頭皮環境を整えましょう。

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