大人ニキビとは?思春期ニキビとの違いと原因を知って、正しく対策しましょう
思春期だけでなく、大人になっても悩む人が多いニキビの問題。皮脂の毛穴の詰まりや不規則な生活、ストレス、ホルモンバランスの乱れなどが原因となることが多く、同じ場所に繰り返しできてしまうことも。大人ニキビは、発生しやすい部位や症状が、思春期のニキビと異なります。今回は、大人ニキビができてしまったときの対策や予防方法をご紹介します。
大人ニキビとは?
20代・30代と年齢を重ねても、ニキビに悩み続けている人は多いのではないでしょうか。大人ニキビとは、思春期を過ぎた20代以降にできるニキビのこと。思春期ニキビとは、発生する原因やできやすい場所が異なります。
そもそもニキビと言っても、その種類はさまざま。皮脂が毛穴に詰まった「白ニキビ」、白ニキビの毛穴が開いて汚れがたまった「黒ニキビ」、白ニキビが悪化して炎症が起きた「赤ニキビ」、赤ニキビの炎症がさらに悪化した「黄ニキビ」などがあります。
ニキビができる原因や、大人ニキビと思春期ニキビの違いを理解しておきましょう。
そもそものニキビができる原因をおさらい
いつの間にかできているように感じるニキビ。実際には、毛穴の出口が詰まって皮脂がたまることから始まります。
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毛穴に皮脂が詰まる(白ニキビ・黒ニキビのでき始め)
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アクネ菌が増殖し、炎症を起こす
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患部が腫れて膿ができる(赤ニキビ・黄ニキビへと悪化)
思春期ニキビとの違いとは
思春期ニキビは、成長期に皮脂が過剰分泌されることで、起こりやすくなります。そのため、おでこや鼻など皮脂が分泌されやすいTゾーンによくできるのが特徴です。
一方、複雑な要因が絡み合うことでできる大人ニキビは、頬から口元にかけてのUゾーンにポツンとできやすいもの。いったんできると治りにくく、繰り返しできやすくなります。
また、思春期ニキビに比べてニキビ跡が残りやすいのも特徴です。手強い大人ニキビは、原因を知って普段の生活から改善していくことが重要です。
大人ニキビの主な原因として、以下のものが挙げられます。
・過労やストレス
・生理周期によるホルモンバランスの変化
・肌の乾燥、ターンオーバーの乱れによる毛穴の詰まり
思春期ニキビとの違いを理解し、大人ニキビの正しい対策・予防方法を知っておきましょう。
大人ニキビと似た症状にも注意
大人ニキビとよく似ている症状や疾患もあります。これって大人ニキビ?と迷ったら参考にしてみてください。
おでき(癤)
毛包部分とその周囲が炎症・化膿を起こし、腫れた状態。皮膚疾患の中でもよくある症状です。
毛包炎(毛のう炎)
毛包に黄色ブドウ球菌などの細菌が入り、炎症を引き起こす感染症。頭皮にできることもあります。
稗粒腫(はいりゅうしゅ)
目の周りなどに、白い小さなポツポツが多発する症状のこと。直径1~2mmの大きさで、中に角質がたまっています。
粉瘤(ふんりゅう)
表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)とも呼ばれ、イボのようなしこりができます。ニキビのような数ミリサイズにとどまらず、数センチ単位に大きくなることも。重症化すると手術が必要となる皮膚病です。
大人ニキビができてしまったときの対策
十分な睡眠を取ること
人間は睡眠中に成長ホルモンを分泌し、細胞を修復します。寝不足は、肌ダメージの修復を妨げ、大人ニキビのできやすい肌をつくってしまう要因となります。早寝早起きの規則正しい生活を心がけましょう。寝る直前にはスマートフォンやパソコンの使用は控え、眠りやすい工夫をして質の良い睡眠を取ることも大切です。
食生活を見直すこと
大人ニキビの改善に、体の内側からアプローチするために、食生活の見直しは効果的な方法です。
過度なダイエットによる栄養不足や、日頃の栄養バランスの偏りは、大人ニキビの原因となる可能性があります。ニキビの予防・改善には、ビタミンを積極的に摂ることがおすすめ。特にビタミンB2やビタミンB6は、健康な肌をつくる手助けをしてくれます。
ストレスを溜めない
ストレスは美肌の大敵です。ストレスは自律神経に作用して免疫力を弱めてしまい、ニキビ菌の増殖を許してしまいます。また、ホルモンバランスが崩れることで、皮脂の分泌が促されニキビができやすくなってしまうのです。
体を動かしたり、好きな音楽を聴いたりして気分転換をし、上手にストレスを解消ができるといいですね。
洗顔方法と洗顔後のケア
日頃の洗顔やスキンケアも見直しをしてみましょう。洗いすぎは肌を乾燥させてしまうため、洗顔回数は朝・夜の1日2回が基本です。洗顔料をたっぷり泡立てて、肌をこすらないように優しく洗うのがポイント。
肌のバリア機能を高めるために、洗顔後はしっかりと保湿ケアを行いましょう。また、ニキビはつい気になって触ってしまいがちですが、なるべく触らないことが改善への近道です。
大人ニキビができないようにするための対策
化粧品の見直し
ニキビのできにくい肌をめざすために、まず普段使っている化粧品を見直してみましょう。
化粧下地やファンデーションなどは肌への負担が少ない低刺激なものを選ぶとよいでしょう。「ノンコメドジェニックテスト済み」と表示されているものは、ニキビを誘発する製品でないか事前にテストされているものです。
目指したいのは、肌は水分・油分のバランスがとれた肌。皮脂が気になる場合には「オイルフリー」と記載された化粧品を選ぶのもよいでしょう。
紫外線対策を怠らない
紫外線もニキビの原因になるのを知っていますか?アクネ菌の代謝産生物に紫外線が当たると、皮膚に刺激を与える活性酸素が発生してしまうのです。日焼け止めを塗ったり、帽子や日傘を使ったり、日頃の紫外線対策には気を抜かないことが重要です。
特に、大人ニキビを繰り返す方は、肌が敏感になっているので低刺激の日焼け止めを選ぶとよいでしょう。
紫外線の照射量が多くなるのは、5月から9月。しかし、寒くなる冬や室内でも紫外線の影響は意外とあるもの。美肌のためには一年中の対策を心がけましょう。
メイクの仕方を調整する
せっかく自分を綺麗に見せるためのメイクも、ニキビの原因になっていては本末転倒です。普段のメイクの方法を変えることで、ニキビの予防にもつながります。
ニキビやニキビ跡を隠すためにファンデーションを厚塗りしてしまうと、かえって肌に負担をかけることになります。ファンデーションは控えめにして、ポイントメイクでアクセントをつけてみてはいかがでしょうか。ニキビ用のコンシーラーを使えば、ニキビを防ぎながらきれいにカバーすることができます。
また洗い残したメイクが酸化すると、肌を刺激してニキビを悪化させてしまう場合があります。ニキビを刺激しないように、肌をゴシゴシこすらず優しくクレンジングしましょう。クレンジングにはさまざまなタイプがありますが、シートタイプは肌に刺激を与えやすいため注意してください。
男性は、ひげ剃りのカミソリやシェーバーにも注意
大人ニキビができやすいのは、女性だけではありません。男性のニキビ肌の場合、ひげ剃りの際にカミソリ負けをしてしまうと、余計に肌トラブルを増やしてしまうことも。カミソリや電気シェーバーの刃で肌を傷つけてしまったり、シェービングによって角質まで削り落として敏感な状態になってしまったりと、ニキビができやすくなる原因になりかねません。
ニキビを防ぐには、T字カミソリではなく電気シェーバーを使用するのがおすすめです。しかし刃の切れ味が悪くなってもそのまま使用するのは、肌ダメージのもと。定期的に刃を交換しましょう。ひげ剃り前にはシェービング剤を使用し、ひげ剃り後は化粧水やクリームで保湿ケアを忘れずに。
まとめ 手強い大人ニキビには、長期的な対策を!
大人ニキビを改善するには、一時的な対処だけでなく、日常的なメイクやスキンケアを見直すことが大切です。
睡眠不足や食生活の乱れなどの原因を理解して、自分に合った対策をしていきましょう。