そばかすの原因とは?効果的な対処方法や治療法をご紹介
そばかすに悩む女性は意外と多いもの。「シミ・そばかす」とひとくくりにされがちですが、その違いがわからない人も多いのではないでしょうか。
そばかすは幼少期にできて、大人になると薄くなることが多いものの、日頃のケアや生活習慣次第では濃くなることもあるので注意が必要です。
そばかすの原因を知り、効果的なお手入れをしましょう。
そもそもそばかすとは?
そばかすとは、小さな斑点が鼻を中心に左右対称に散らばるように現れる茶色の色素斑です。見た目がスズメの卵の模様に似ているため、雀卵斑(じゃくらんはん)とも呼ばれています。
顔以外にも、手や二の腕、肩、胸、背中など、紫外線のよくあたる部分にできることがあります。紫外線が強くなる春から夏にかけて色が濃くなり、秋冬に薄くなる傾向があります。
そばかすはもともと白色人種に多く見られるもので、日本人では生まれつき色白の人にできやすいとされています。
幼少期から発生して、だんだん数が増えて色も濃くなり、10代の思春期にピークを迎えます。こうした先天的なそばかすは、大人になるにつれて薄くなったり、消えたりするのが一般的です。
一方、大人になってからできる後天的なそばかすは、年齢を重ねるごとに目立ちやすくなり、自然に消えるケースは少ないとされています。
そばかすの原因
遺伝
幼児期から発生するそばかすは、遺伝的要素が大きいといわれています。シミやそばかすのもととなるメラニンには、黒色のユーメラニンと、黄色や赤色のフェオメラニンの2種類があります。
肌の色や髪の色は、このユーメラニンとフェオメラニンの比率で決まるのです。フェオメラニンの含有量が多い人は、色が白く、そばかすができやすい体質になります。白色人種にそばかすが多いのは、フェオメラニンの比率が高いからです。
日本人はユーメラニンの含有量が多い人がほとんどですが、なかにはフェオメラニン比率が高い人もいます。その体質が親から子へと受け継がれて、そばかすができやすくなると考えられています。
紫外線
一般的なシミができる原因として知られている紫外線ですが、そばかすを助長する一因にもなっています。
そばかすができやすい体質の人が紫外線を浴びると、そのダメージから肌を守るためにメラノサイトが活性化してメラニン色素が過剰に作られます。その結果、そばかすができてしまうのです。
後天的なそばかすは、紫外線が主な原因といわれています。また、遺伝的な要因で発生したそばかすが、紫外線を浴びることで数が増えたり、色が濃くなったりすることもあるので注意が必要です。
シミとは何が違うの?
一般的なシミは、老人性色素斑とも呼ばれています。その名のとおり、加齢によって発症し、紫外線によって悪化する色素斑です。40代、50代で多く発生します。
そばかすはとても小さく、5ミリ以下の斑点が左右対称に無数に出現します。それに対して、シミは5ミリ以上と大きく、そばかすに比べて数が少ないのが特徴です。色は濃く、周りの皮膚との境界線もはっきりしています。
妊娠中や産後に色素沈着が生じた場合、肝斑(かんぱん)かもしれません。肝斑はシミの1種で、女性ホルモンのバランスが影響して発症し、もやもやとした薄茶色のシミが左右対称に広がるのが特徴です。
自分ではそばかすと思っていたものが、ほかのタイプのシミであるケースがたまにあります。そばかすかどうかを見極めた上で、効果的な対策をとりましょう。
そばかすの対処法
紫外線対策を十分におこなう
そばかすは紫外線によって悪化するケースが多いため、紫外線から肌を守ることが最大の防御となります。
紫外線は季節や天候を問わず1年中降り注いでいるので、365日ずっと日焼け止めを塗って、しっかりとUV対策を行いましょう。外出する際は、UVカット効果のある上着や帽子、日傘などを併用してください。
日焼け止めはきちんと塗っていても、時間が経つと汗や皮脂などで落ちてしまいます。紫外線を防ぐ効果を持続するためには、2〜3時間おきに塗り直しが必要です。
ターンオーバーを促す
ターンオーバーが正常に行われている肌では、黒色メラニンは古い角質とともに排出されます。ところが加齢などによってターンオーバーのリズムが崩れてしまうと、色素が沈着してシミやそばかすとなる原因となるのです。
そばかすを防ぐためには、ターンオーバーを促進してメラニンの排出を促し、新しい細胞の生まれ変わりをサポートすることが大切です。
L-システインやビタミンC、ビタミンEなど、メラニン色素の生成や沈着を抑える働きのある成分を取り入れると、ターンオーバーの正常化に役立ちます。
食事やサプリで内側からケア
そばかすを目立ちにくくするには、化粧品による外からのスキンケアだけでなく、毎日の食事で内側からケアすることが重要です。
そばかすに効果のある栄養素として、L-システイン、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEが挙げられます。これらを多く含む食品を積極的に摂りましょう。普段の食事だけでは不足しがちな栄養素はサプリで補うのも一つの手です。
・L-システイン
ターンオーバーを促す働きに加えて、メラニン色素の生成を抑える働きがあります。大豆や小麦などに多く含まれています。
・ビタミンA
メラニン色素の生成を促進する活性酸素の発生を抑える作用があります。かぼちゃやほうれん草、にんじんなどの野菜に多く含まれています。
・ビタミンC
メラニン色素の生成を抑制すると同時に、濃くなったメラニンを還元して無色化する働きがあります。レモンやイチゴなどの果物に多く含まれています。
・ビタミンE
活性酸素を抑制するとともに、ビタミンCの働きを助ける効果があります。ナッツ類やアボカドなどに多く含まれています。
血行促進マッサージを行う
私たちの体内に流れる血液には、体のすみずみまで栄養と酸素を届ける役割があります。血流が滞っていると、細胞に必要な栄養が行き渡りません。顔のリンパマッサージをすることで、血行を促しましょう。
顔のリンパマッサージ法
中指と人差し指の二本を使います。
1. 耳の下にある耳下腺リンパ節を5秒間押す
2. あごから耳のつけ根に向けて5回マッサージする
3. 口角からこめかみに向かって5回マッサージする
4. 小鼻からこめかみに向かって5回マッサージする
5. 眉間から生え際に向かって5回マッサージする
6. 額の中央からこめかみに向かって5回マッサージする
1〜6まで終わったら、両手で両頬を包み、親指の腹を使ってあごの下から耳のつけ根に向かってマッサージしましょう。最後に両方の手のひらを使って口角から耳のつけ根に向かってマッサージしたら終了です。
所要時間は5分ほどです。あらかじめコップ1杯の水を飲んでおくと、リンパが流れやすくなります。
そばかすの治療方法
これまでご紹介した対策法は、効果が実感できるまである程度の時間がかかります。即効性を求めるのであれば、皮膚科でレーザー治療を受けることを検討してみてもいいかもしれません。
一口にレーザー治療といってもさまざまな種類がありますが、レーザーを照射してメラニンを破壊・吸収することにより、そばかすを治すのが基本です。
レーザー照射後の皮膚は紫外線に反応しやすいため、十分な紫外線対策を講じる必要があります。そばかす以外のシミが混在しているケースも多いことから、きちんとした診断が求められます。
具体的な治療法や治療期間については症状によって異なるので、まずは医師に相談してみましょう。
そばかすを隠すメイク方法
そばかすを今すぐなんとかしたい。そんな時は、メイクが頼りになります。コンシーラーを使って、気になるそばかすを上手に隠しましょう。
コンシーラーは、広範囲をカバーできるリキッドタイプとピンポイントで使えるスティックタイプの2種類を用意しておくと便利です。
コンシーラーでそばかすを隠す方法
1. リキッドコンシーラーを気になる部分に線を引くようにのせる
2. 指でトントン叩いて、やさしくなじませる
3. 隠しきれなかった部分をスティックコンシーラーでカバーする
4. スポンジを使って、輪郭をぼかす
5. 最後にフェイスパウダーをブラシでふんわりのせて完成
まとめ
遺伝的な要素が強いといわれるそばかすですが、紫外線対策をしっかり行うなど、日頃のケア次第で目立たなくすることが可能です。
ただし、セルフケアだけでは効果が出るまで時間がかかるため、早く治したい人は即効性が期待できるレーザー治療を受けてみてもいいかもしれません。
いずれにしても日頃のケアを続けることが重要です。