老化による毛穴のたるみ対策に効果的な方法は?

老化による毛穴のたるみ対策に効果的な方法は?

たるみ毛穴は老化が主な原因で、対策をすれば改善できます

「いつの頃からかできた、頬にあるプツプツ沈んだ毛穴が、いよいよ増えている。
ニキビでもなく、角栓が埋まっているわけでもないので放っておいたけれど、どうしたらよいのだろう」

「両頬の毛穴の細かい開き、ファンデーションやパウダーで隠せたつもりだけど、すっぴんでは目立ちすぎるようになってきた…最近シワも増えたような気がする」

このように小鼻の両側、頬の一面にわたり、細かく毛穴が広がってきていませんか?

腫れているのでもなく、なにかが詰まっているわけでもなく、ただプツプツと広がっているものです。
シワだと思っているものも、場合によってはそれらがつながって、細かいシワのように見えているのかもしれません。

これが「たるみ毛穴」です。
毛穴の形が縦長で、肌を上方に引っ張ると目立たなくなるのが特徴で、早い人は30歳になる前から少しずつ現れてきます。

加齢によって、肌自体のハリが失われると、毛穴も緩んで大きくなってきてしまいます。
そして重力に逆らえず、肌とともに下がって縦長になることもあるのです。

毛穴の数は生まれた時から決まっています。
毛穴は目立つようになることはあっても、加齢によって増えるものではありません。

老化により「たるみ毛穴」ができる理由

老化により「たるみ毛穴」ができる理由
肌の構造は3層に分かれており外側から、表皮・真皮・皮下組織となっています。
このうち肌のハリや弾力を出しているのは、真皮です。

真皮ではコラーゲンとエラスチンが網目のようにつながり、その間をヒアルロン酸などが満たして、肌を支えています。

しかし加齢により、コラーゲンやエラスチンが減ったりもろくなったりし、再生する力も衰えてきます。

紫外線もこれらにダメージを与えるので、年齢が高いほど影響するといえるでしょう。
すると真皮の力が弱くなり、肌のハリもなくなってきてしまいます。

また真皮の奥の皮下組織も、脂肪を包む線維の膜はコラーゲンでできているので、やはり加齢で緩んできます。

さらに皮膚とつながる筋肉も加齢とともに衰えてくるので肌を支える力が弱まるのです。

このように複合的な要因で顔全体がハリを失い、肌が下がってしまいます。
肌の弾力が失われ、一つ一つの毛穴もたるんで目立ってきたのが「たるみ毛穴」です。

たるみ毛穴を改善する方法 <表情筋トレーニング>

「たるみ毛穴」を解消するため、皮膚とつながる筋肉「表情筋」を鍛え、改善していきましょう。

表情筋は顔にある骨格筋で、30種類以上があり、それぞれ目・鼻・口などの周りに存在し、動かし支えています。
この筋肉が伸び縮みすることで、顔に表情が表れます。

表情筋は加齢で機能が低下しますが、表情が乏しい生活を続けていることも衰えてしまう原因となるのです。

この表情筋を鍛えて機能を高め、顔のたるみを解消しましょう。

表情筋を鍛えることは、肌にハリを生み出し、たるみ毛穴の改善につながります。

鏡を用意し、自分の顔を見て確認しながら、一つ一つの動作をゆっくりと行いましょう。

頬や口の周りの筋肉に効くトレーニング

1.大きく息を吸い、なるべく大きく口を開いて、ゆっくりと「あ・え・い・う・え・お・あ・お・い」と発声します。

2.最後の「い」をできるだけ長く伸ばしましょう。

3.次に「あ・え・い・う・え・お・あ・お・う」と発声します。

4.最後の「う」を同様に長く伸ばします。

これを各3~5セット行いましょう。
ポイントは、表情筋を意識して、発声の時に口を大きく開けることです。

鏡を見て、それぞれの音の時に、顔のどのあたりが動いているのか意識しながら行います。

また最後の「い」と「う」を発声するときに、なるべく長くお腹の底から息を吐き切るようにしましょう。
腹式呼吸を意識すると、吐き切るというのがやりやすいかもしれません。

目の周りの筋肉に効くトレーニング

1.目を大きく見開いて、5~10秒キープします。

2.ゆっくりと左右・上下を見るように、眼球を動かします。

3.次に、目を軽く閉じ5秒キープします。

4.ゆっくりと、目にキューッと力を入れていき、5秒間キープしましょう。

5.少しずつ目の力を抜いて、最後に目をパッと見開き、眉を上げ、そのまま5秒間キープします。

6.自然な状態に戻して、にっこり笑顔を作ります。

鼻呼吸ができるのであれば、口を閉じて行うとよいでしょう。
口元の筋肉の緩みを防ぎます。

注意点は目を閉じていくときには、額、眉間やまぶたに力を入れ過ぎないことです。
くらくらするほど行うのはよくありません。

力を入れすぎるとで、シワが残ってしまうこともあります。

また歯をかたくかみ合わせたり、顎に力が入ったりしないように、ムダな力を入れずリラックスして行いましょう。

ここまで表情筋のお話でしたが、最近楽しいことがなく、表情が乏しくなっていませんか?
筋肉は動かさないと衰えます。表情筋も同じです。

トレーニングとは別に、1日の生活のうちで何回か、自然に思い切りの笑顔ができるといいですね。

素敵なスマイルが定番になるよう、心も明るく前向きに過ごしたいものです。

たるみ毛穴を改善するために、コラーゲンとエラスチンを補う

先にたるみ毛穴は、真皮のコラーゲンやエラスチンが減少したり、もろくなったりして、肌にハリがなくなるためだと述べました。

コラーゲンは真皮の70%、エラスチンは2%を占めています。
コラーゲンは繊維のように広がっているのですが、所々をエラスチンがつないでおり、立体で網の目のようになって強度を保っているのです。

コラーゲンやエラスチンは、もともと「線維芽細胞」というものから作られています。

年齢とともに、線維芽細胞の機能が低下し、コラーゲンやエラスチンを生産できる量が減少するのです。

コラーゲンやエラスチン自体も、加齢により変性し、もろいものになっていきます。

紫外線を浴びることも線維芽細胞にダメージを与え、コラーゲンが壊れ、生産量が減ることにつながります。
40代後半になると女性ホルモンや成長ホルモンが減ることも、コラーゲンが減少する原因となっているのです。

でも「年を取ると悪いことばかり…」なんて嘆かないでください。

真皮にコラーゲンやエラスチンを増やし、老化を克服して前向きに年齢を重ねていきましょう。

レチノール配合の化粧品を使う

レチノール配合の化粧品を使う
コラーゲン配合の化粧品というものはあるのですが、この場合のコラーゲンは、真皮には届きません。肌表面の保湿をする役割のものです。

そこでコラーゲンの生成を助ける、レチノールが含まれた化粧品を使いましょう。
レチノールはビタミンAの一種で、もともとヒトの体内にある成分です。

皮膚科ではレチノールより高い効果がある、レチノイン酸が入手できます。

レチノール配合の化粧品は、人によって肌のかさつきが感じられるかもしれません。

異常があれば使用を中止してください。肌の弱い人やバリア機能が弱くなっている人は使用を控えた方がよいでしょう。

ビタミンC誘導体配合の化粧品を使う

ビタミンCは、食品では新鮮な野菜やフルーツに含まれているイメージで、一般的に健康によいとされ、積極的に摂るとよいとされています。

実際、食品で摂ることで体の細胞を保護し、抗酸化作用が働きます。

ビタミンCはヒトの体内で作ることができないため、食事などから積極的に摂取するようにしましょう。

ビタミンC自体は壊れやすく、肌に浸み込みにくいので、化粧品では改造したものを配合しています。
それがビタミンC誘導体です。

ビタミンC誘導体は、コラーゲンの生成を助け、皮脂を抑制する効果があり、美白作用も期待できます。
したがって毛穴の詰まりや、黒ずみ・ニキビ予防などあらゆる毛穴トラブルに対応できる成分といえるでしょう。

美白に関しては、メラニンができるのを抑制し、できてしまったメラニンをターンオーバー効果で早く排出・分解してしまうという優等生です。

ビタミンC誘導体には、水溶性・油溶性・両方に溶けるものとあり、それぞれの用途に使われます。
水溶性は化粧水などに、油溶性はクリームや美容液に使われています。

食生活でたるみ毛穴を改善しよう

1.コラーゲンや良質のタンパク質を摂る

魚や肉は良質なタンパク源です。
毎日、積極的に摂るようにしましょう。

中でもサケやマグロなどの魚に多く含まれる「オメガ3脂肪酸」はコラーゲンやエラスチンの生成に必要です。

牛すじ・鶏皮や手羽先にはコラーゲンが多く含まれています。

2.鉄分を摂る

体内でコラーゲンが生成されるときには鉄分が必要なので、ヒジキやレバーなど鉄分を含む食品を摂るようにしましょう。

鉄分は貧血対策によいとされていますが、肌のためにもなるということも覚えておいてください。

食べたものが体をつくり、肌にも効果が表れます。
そのためには、栄養素をバランスよく摂取することが大切です。

揚げ物やスウィーツのように油っぽいもの、甘いものは控えめにしておいてください。

なるべく1日3食とること。
よく噛んで、ゆっくり時間をかけていただきましょう。

寝る直前に食事をすると熟睡できないので、就寝の2時間前には食事を済ませるといいでしょう。

肌の老化対策として心掛けること

1.紫外線対策をしっかりする

紫外線には、肌表面に日焼けを起こすものと、肌の奥まで届き蓄積してダメージを与えるものの2種類があります。

冬や曇りの日でも油断せず、しっかり紫外線対策をしましょう。

2.表情筋マッサージをし過ぎない

表情筋マッサージ後は筋肉が張る感じがあり、満足感が得られます。
数日続けると、明らかにたるみの改善が実感できるでしょう。

だからといって、筋肉や関節を傷めるほど行ってはいけません。
スキンケア時の顔面マッサージも肌を傷めないよう、強さに気をつけましょう。

3.栄養バランスのよい食生活をする

野菜・肉・魚などを意識して多く食べるようにしましょう。
脂質や糖質は少なめに。自己流の過度なダイエットは厳禁です。

4.睡眠を十分にとる

睡眠中には新しい細胞が作られ新陳代謝が進んでいます。
一日の疲れをとるためにも、質の良い睡眠をとりましょう。

睡眠時間は最低でも6時間は確保したいものです。

5.喫煙しない、もしくは卒煙する

喫煙により活性酸素が増え、老化が進んでしまいます。

コラーゲンやエラスチンを傷つけ、せっかく摂ったビタミン類も消費されてしまうなど、肌にとってよいことは一つもありません。
今すぐ卒煙しましょう。

(まとめ)老化が原因のたるみ毛穴は、毎日の対策で改善しよう

(まとめ)老化が原因のたるみ毛穴は、毎日の対策で改善しよう

1.たるみ毛穴は老化によって起きる
2.表情筋トレーニングの対策
3.スキンケアの対策
4.食生活の対策

年齢を重ねると避けられないのがたるみ毛穴ですが、表情筋トレーニング、スキンケアや食生活での心掛けで肌のハリを取り戻し、たるみ毛穴を解消しましょう。

心からの笑顔が、肌のたるみの特効薬でもあります。
「もう年だから」とあきらめないで、前向きに過ごすことも大切です。

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