いちご鼻とタンパク質はどんな関係?
目次
いちご鼻を引き起こす角栓の主成分はタンパク質です
小鼻の周囲に目立つ黒いボツボツ毛穴は、ファンデーションでカバーしてもなかなか隠しきれません。しっかりクレンジングや洗顔をしているのに取り除けないと長年悩んでいる人も多いでしょう。
このなかなか除去できない黒いボツボツは、毛穴の中に詰まっている角栓が原因かもしれません。角栓は、毛穴にたまった余分な皮脂と古い角質が混ざりあってできたものです。
毛穴から出ている角栓が空気に触れると酸化して黒く変色します。そうするとブツブツと毛穴が黒ずんで見えるのです。
この黒ずんだ毛穴が鼻に集中すると、いわゆる「いちご鼻」といわれる状態になります。鼻の周りはとくに皮脂腺が発達しているので、毛穴が詰まりやすくなっています。
いくら洗顔をしてもキレイにならないからと、毛穴からにょろっと顔を出している角栓を、鏡を見ながら自分の指やピンセットを使って、毛穴から押し出して除去している人もいるでしょう。
しかしこの方法は、お肌を痛めつける行為です。毛穴トラブルはますます悪化し、雑菌が入って炎症が起きたり、大人ニキビの原因になったりする可能性もあります。
今回は、毛穴に詰まった角栓を取り除いて、いちご鼻を改善する方法を紹介します。
角栓の主成分タンパク質を除去する洗顔方法
毛穴の黒いボツボツは、毛穴に詰まった角栓が原因です。角栓は古い角質と余分な皮脂が混ざってできたものです。見た目が油脂の固まりのように白いので、角栓のおもな成分が皮脂と思われがちです。
実は、角栓の70%は古い角質で、タンパク質なのです。そのため皮脂を取り除くスキンケアを一生懸命に施したところで、毛穴に詰まった角栓をすっきりと除去することは難しいのです。
毛穴の黒ずみを取るオイルクレンジングを使ったマッサージもありますが、タンパク質を除去する作用は期待できません。
逆に、クレンジング剤に大量に配合された合成界面活性剤で、お肌に負担を掛けてしまうでしょう。
またピンセットやスポイトなどを使って毛穴から無理やり角栓を取り除く方法は、角質層に傷がつくため逆効果です。お肌は自分を守ろうとして、さらに角質を生成し、ますます毛穴が詰まりやすくなってしまいます。
角栓の主成分タンパク質を除去する洗顔料
いちご鼻の原因となる角栓の主成分はタンパク質です。タンパク質は、メイクのオイル汚れを取り除くクレンジング剤では落とし切れません。皮脂やホコリを除去する洗顔料でも完全には落とせないでしょう。
角栓の主成分タンパク質の汚れをすっきり落とす洗顔料は、酵素洗顔料です。
酵素は、タンパク質や脂肪を分解する働きを持っており、その作用を利用したのが酵素洗顔です。
酵素洗顔に使用する洗顔料には、さまざまな種類がありますが、酵素洗顔の代表格はパパイン酵素です。
未成熟な青パパイヤから抽出した天然の酵素で、不要な角質だけを分解して除去できるという特徴があります。
また酵素は水と溶けると活性化する性質があります。洗顔時にその性質を発揮させるために、酵素洗顔はパウダー状になっているものがほとんどです。
酵素はタンパク質を分解する働きがあるため、通常の洗顔料では落とし切れないタンパク質汚れを除去し、しつこい小鼻の毛穴の黒ずみを解消します。角栓が詰まって大きくなった毛穴の開き解消することができます。
毛穴の黒ずみが除去され、大きく開いた毛穴が改善されれば、長年悩んでいた毛穴トラブルは目立たなくなります。
酵素はお肌にたまった古い角質を取り除く作用があるため、お肌の新陳代謝といわれるターンオーバーの乱れを改善します。その結果、毛穴の黒ずみ、くすみなどが解消されて美しいお肌を取り戻すことができるのです。
タンパク質汚れを取り除く酵素洗顔の使い方
酵素洗顔は使い方を間違えると、お肌に負担をかけ、肌荒れを引き起こす原因にもなります。
酵素洗顔をやり過ぎてしまうと、お肌に必要な角質までも取り除いてしまう可能性もあります。角質を奪われるとお肌のバリア機能が低下し、乾燥を招いてしまいます。
酵素洗顔をする場合は、月2回程度からスタートします。お肌が慣れてきたと思ったら週1回のスペシャルケアとして取り入れていきましょう。それ以上の頻繁な使用は、お肌に負担が掛かってしまいます。
また酵素洗顔は夜に行うのが良いでしょう。女性の場合は生理前などお肌の調子を見ながら使用することをオススメします。
酵素洗顔の手順を紹介します。
1.ハンドソープで手を洗い清潔にします。ぬるま湯で顔を流します。
2.酵素洗顔料を手に取ってよく泡立てます。ぬるま湯を少しずつ足しながら泡立てるとキメの細かい泡ができます。泡立て用のネットを使ってもよいでしょう。時短でたっぷりの泡をつくることができます。
3.たっぷりの泡を額、小鼻の周りに載せます。次にフェイスライン、最後に目元、口元に泡を載せていきます。
4.洗顔料を顔全体にまんべんなく載せた後は、ぬるま湯でしっかりと流します。
5.洗顔後はすぐに保湿ケアを行います。
黒ずみ毛穴に作用する化粧品で保湿ケア
小鼻の黒ずみは、毛穴に詰まった古い角質を洗顔で除去した後に、化粧品を使った保湿ケアを行い、角質の潤いをキープすることが重要です。
保湿ケアは、黒ずみ毛穴の改善に作用する美容成分が配合されたものを選びましょう。
黒ずみ毛穴にオススメの美容成分は、「ビタミンC誘導体」です。
「ビタミンC誘導体」は、「ビタミンC」をより化粧品に配合しやすく、美容効果を発揮しやすいように加工したものです。
食品の栄養素である「ビタミンC」には美肌をつくる作用がたくさんあります。
例えば、
皮脂のバランスを整える作用
皮脂の過剰分泌を抑えることで、毛穴の黒ずみや角栓が徐々に解消されていきます。
老化を防ぐ抗酸化作用
体内の活性酸素を除去する抗酸化作用で、シミやシワなどお肌の老化を防ぐアンチエイジングが期待できます。
コラーゲンやエラスチン生成のサポート
お肌のハリや弾力を保つコラーゲンやエラスチンの生成を助け、毛穴の目立たないふっくらとしたお肌をつくります。
メラニン色素の生成を抑えて還元する作用
紫外線や、お肌の新陳代謝といわれるターンオーバーの乱れなどによる毛穴のシミを防ぎます。
これらの作用を見ても、ビタミンCは美肌づくりには欠かせない成分ということが分かります。しかしビタミンCはとても不安定な成分で、酸化しやすく、お肌への浸透力が低いという性質を持っています。
そこで、ビタミンCの安定性を高めてお肌への浸透力を強化させたのが、ビタミンC誘導体なのです。
ビタミンC誘導体にはさまざまな種類があります。
・パルミチン酸アスコルビルリン酸3ナトリウム
・3-Oエチルアスコルビン酸
・アスコルビルリン酸ナトリウム、
・リン酸アスコルビルマグネシウム
・APPS(アプレシエ)
などの成分名がパッケージに表記されたものがオススメです。
ビタミンC誘導体は水に溶けやすい性質があるため、化粧水やローションなどにたくさん配合されています。
またビタミンCは、お肌を乾燥させやすい性質があるため、潤いを与えるコラーゲンやセラミド、ヒアルロン酸などの保湿成分が配合された化粧品を合わせて使うとよいでしょう。
毛穴を柔らかくする毛穴体操で角栓すっきり除去
毛穴や毛穴周りのお肌が固くなってしまうと、毛穴に詰まった角栓は普段の洗顔やクレンジングでは取りにくくなります。
角栓が取れやすくするためには、小鼻周りの皮膚を日頃から柔らかくしておくことが大切です。
角栓を除去しやすいお肌の環境を保つための、毛穴体操を紹介しましょう。週2〜3回行うとコリがほぐれ、鼻の周りのお肌が柔らかくなり、毛穴汚れがすっきり取れやすくなります。
毛穴体操の注意点は、強い力をかけたり、お肌をこすったりしないことです。
では、毛穴体操の手順を説明します。
1.両手の中指と薬指をそれぞれの方の小鼻にあて、鼻をはさむようにします。
2.そのまま指を添えた状態で、鼻を左右にやさしく動かします。
3.同じように今度は、鼻を上下にやさしく動かします。
4.鼻をぐるっと回すように動かします。
5.小鼻をつまみ、最後に軽くきゅっと押します。
いちご鼻を内側からのケアで改善しよう
いちご鼻は毛穴に詰まった角栓が酸化して黒ずんだ状態です。正しい洗顔、クレンジング、保湿ケアを積み重ね、さらに月2〜3回程度のスペシャルケアを取り入れていくことで徐々に改善されていきます。
毎日のスキンケアとあわせて、内側からのケアを行うことはいちご鼻の改善に大きく影響します。いちご鼻を改善するために、普段から気をつけたい生活習慣を紹介します。
栄養バランスのとれた食事
ファストフード、ピザ、唐揚げ、ポテトチップスなど油脂が多い食べ物、ケーキやドーナツなど甘い物ばかりを好んで食べていませんか。脂質、糖質の摂り過ぎは過剰な皮脂分泌を起こし毛穴トラブルを引き起こします。
良質なタンパク質と、ビタミン豊富な野菜を中心としたバランスのよい食事を心掛けましょう。
質の高い睡眠をとろう
毛穴トラブルは、お肌の新陳代謝といわれるターンオーバーの乱れによって発生することが多々あります。ターンオーバーが活発に行われているのは睡眠中とされています。
また美肌や老化防止に深く関わる成長ホルモンは、深い眠りのノンレム睡眠時に最も多く分泌されているといわれています。質のよい十分な睡眠時間を確保しましょう。
(まとめ)タンパク質汚れを除去して、いちご鼻を改善しよう
2.タンパク質汚れを取り除く酵素洗顔の使い方
3.黒ずみ毛穴に作用する化粧品で保湿ケア
4.毛穴を柔らかくする毛穴体操で角栓すっきり除去
いちご鼻は毛穴に詰まった角栓を除去することで徐々に改善されていきます。その方法として、タンパク質からなる、古い角質を取り除くことが大きなポイントです。
タンパク質汚れはクレンジング剤や普段の洗顔料ではすべてを取り除くことができません。タンパク質汚れを速やかに落とす作用のある酵素洗顔、またはピーリングなどを使うことをオススメします。
洗顔後はしっかりと保湿ケアを行い、お肌を整えましょう。