無添加石鹸は乾燥肌によいの?
必要以上に皮脂を奪わない無添加石鹸は、乾燥肌にぴったりです
無添加石鹸は、お肌の弱い赤ちゃんから、健康な素肌や潤いある若々しいお肌を目指している女性まで、幅広い愛用者がいます。アトピー肌、ニキビ肌、乾燥肌など肌トラブルを抱えている人たちの支持も集めています。
無添加石鹸は基本的に、お肌にダメージを与えるような化学的な合成成分は、ほとんど入っていません。そのため乾燥肌、敏感肌、肌荒れの方でも安心して使えます。
そもそもお肌に刺激となる成分が入っている洗顔料を毎日使っているだけで、肌トラブルの原因になります。その場合は、洗顔料を無添加石鹸にかえるだけで、お肌はみるみる改善していくでしょう。
無添加石鹸と言っても、いろいろな種類があります。
添加物を一切配合しない完全無添加の純石鹸があります。
一方、保湿のための成分が加えられていても、お肌の刺激となる界面活性剤や合成保存料など化学的なものを配合していないという理由で、無添加石鹸とうたう商品もあります。
自分のお肌に合う無添加石鹸を選ぶ際には、石鹸の成分をしっかりと確認することが大切です。天然由来の成分でも、香料や着色料などはお肌の刺激になりやすい成分です。
完全無添加のものと、化学合成成分については無添加というものがあるので、それぞれの特徴を知って自分のお肌に合う無添加石鹸を選びましょう!
無添加石鹸がお肌に優しい理由
無添加石鹸を使う一番のメリットは、お肌への優しさです。では、どのようにお肌に優しいのか…?をまとめてみました。
合成界面活性剤が配合された洗顔料は、お肌に必要な皮脂を一緒に洗い流してしまいます。そのためお肌は乾燥や肌荒れなどさまざまなトラブルを引き起こしてしまうのです。
無添加石鹸は、余分な皮脂をしっかりと洗い流し、お肌に必要な皮脂はしっかりと残してくれます。お肌にダメージを与えません。
化学合成成分を含まず、お肌に優しい天然成分が主成分の無添加石鹸は、保湿や殺菌、肌老化の予防などの作用が期待できます。
お肌の刺激となる化学合成成分が入っていないので、乾燥肌、敏感肌、肌荒れ、ニキビ肌、吹き出物など肌トラブル中でも安心して使用できます。
乾燥肌には無添加石鹸がよいその理由とは
無添加石鹸はお肌に必要な皮脂を適度に残しながら、不要な皮脂をしっかりと洗い流します。乾燥肌になる原因には、この本来必要な皮脂も流してしまうからです。無添加石鹸が乾燥肌によい理由を説明していきましょう。
お肌の表面には、皮脂膜という薄い膜が一面に広がります。皮脂膜とは皮脂腺から分泌された皮脂と、汗腺から分泌された汗が混ざりあってつくられた膜で、皮膚の表面をクリームのようにおおっています。
お肌は本来、保湿力をお肌内部にしっかりと持っています。お肌の潤いを保つ働きをするのが皮膚の一番表面にある角質層です。
角質層の中では、アミノ酸などの天然保湿因子(NMF)を含む角質細胞が生成されています。天然保湿因子は水分をしっかりと含んだ状態で角質細胞の中に存在しています。
角質細胞はブロック状に重なっており、角質細胞同士のすき間をセラミドなどの細胞間脂質がつなぎあわせています。この構造によってお肌の水分が体内から蒸発しないようになっているのです。
皮脂膜は皮膚の表面に広がることで、この角質層をおおっているのです。その結果、角質層から水分が蒸発しにくくなります。紫外線、空気中の細菌、ウイルスなど外部からの異物混入を防いで肌を守る役目も果たします。
皮脂膜は洗顔をすると多少、流れてしまいます。
しかし、お肌が健康な状態であれば、皮脂や汗は常に分泌されているので、しばらくするともとの皮脂膜の状態に戻ります。そのため皮膚はある程度の潤いを常に維持することができるのです。
人の肌がもともと持っているこの優れた皮脂膜の構造と保湿作用は、高価な美容液や美容クリームをたくさん使ったとしても、全然かなわないといわれています。
しかし、洗浄力の強い洗顔料やクレンジング剤を使った場合は異なります。
強力な洗浄力によって、天然の保湿成分である皮脂膜、本来必要な皮脂や保湿成分がすっかり洗い流されてしまいます。
洗い上がりはさっぱりとして気持ちがよいかもしれませんが、バリアや潤いを奪われたお肌は大きなダメージを受けてしまいます。
すっかり荒れてしまった潤いを失った肌の上には、新しくしっかりとした皮脂膜が再生されにくくなります。乾燥肌のままになってしまいます。
無添加石鹸ではこういったことがなく、お肌についた余分な皮脂や汚れだけを除去し、肌にダメージが少ないため皮脂膜が回復されやすいのです。
また、無添加石鹸は天然油脂など天然由来の植物を原材料としてつくられています。天然由来の植物には保湿や殺菌作用、お肌の老化防止など、お肌本来が持つ保湿力を高める効果が期待できます。
お肌へのやさしさを最優先したいなら、完全無添加の純石鹸がオススメです
完全無添加の純石鹸は、石鹸素地、純石鹸分、脂肪酸ナトリウムなどが98%以上配合されたものです。合成界面活性剤、香料、着色料、美容成分などは一切入っていません。
お肌に必要な成分を残しながら、汚れをしっかりと洗い流してくれる、とてもお肌にやさしい洗顔料です。乾燥肌、敏感肌、アトピー肌、ニキビ肌など肌質を問わず安心して使うことができます。
完全無添加の純石鹸は、弱アルカリ性のため、洗顔後はお肌につっぱり感が起きやすくなります。しかしこれはお肌が一時的にアルカリ性に傾いているだけで、しばらくするとすぐに戻るので心配ありません。
健康なお肌はもともと弱酸性なので、弱酸性の洗顔料の方がお肌に負担をかけずに優しく洗い上げると思われがちです。弱酸性に調整している市販の商品もあります。
弱酸性の洗顔料は、メイク汚れや余分な皮脂などをしっかりと洗い流すことには優れています。しかし古い角質や、毛穴に詰まった皮脂汚れを取り除くことが難しいといわれています。
洗顔は、お肌に付着した汚れを洗い流すのが目的です。洗い流してはいけないお肌に必要な成分もあります。お肌に不要な成分だけをしっかりと洗い流すのは弱アルカリ性の洗顔料なのです。
また弱アルカリ性の洗顔料は、洗浄成分がお肌に残りにくく、すすぎ残しもほとんどありません。お肌にとって低刺激で、やさしく洗い上げます。
化学合成成分を含まない無添加石鹸もあります
メーカーによっては天然由来の美容成分や保湿成分を加えたり、肌に優しくする目的で弱酸性に調整されたりしているものがあります。
「完全無添加」とはいえませんが、界面活性剤や合成界面活性剤、合成着色料、合成香料などの化学合成成分を含まないことで「無添加」とする製品です。
必要な皮脂や水分を残したまま洗い上げるので洗顔後のつっぱり感の軽減が期待できます。
洗い上がりのお肌にやさしいものを最優先するなら、このようなタイプの化学合成成分無添加の石鹸もよいでしょう。
しっとりとした肌、潤いのある肌、ハリのある肌…それぞれ自分が求める肌を基準に含まれる美容成分を確認して洗顔料を選ぶことが大切です。
お肌にやさしい完全無添加の純石鹸を使っても、洗顔方法が間違っていればお肌を痛めつけるだけです。
しかし、正しい洗顔方法で毎日お肌を清潔にしていけば、お肌の変化に気つくはずです。
完全無添加の純石鹸を使った正しい洗顔方法のポイントは、たっぷりの泡をお肌とのクッションにして洗うことです。たっぷりの泡がお肌についた汚れを包み込み、浮かせて落とします。
ゴシゴシとお肌を強い力でこするのはNGです。汚れを除去するどころか、皮膚の表面を傷つけてしまい、さらには角質までもはがしてしまいます。すすぎやタオルで拭く際にも、お肌を強くこするのはやめましょう。
純石鹸は泡立ちにくいと感じる人もいるでしょう。
その場合は、泡立て用のネットを使うがオススメです。手早くふわふわでキメの細かいたっぷりの泡を簡単につくることができます。
洗顔後は、お肌がアルカリ性の状態になっています。時間を置かずに保湿ケアを行うことが乾燥肌を防ぐコツです。化粧水は弱酸性が多いので、洗顔後すぐにお肌につけることで素早くもとの弱酸性に戻ります。
保湿ケアは化粧水、美容液、乳液、クリームの順に行います。化粧水でたっぷりと水分を与えて、乳液とクリームでフタをして水分や美容成分の蒸発を防ぎます。
乾燥肌を予防、改善する保湿ケアのポイントは、ムラなくお肌全体につけることです。両手で顔をおおうようにしてじんわりとつけていきます。コットンを使う場合は、お肌の上でコットンを滑らせるようにつけましょう。
保湿ケアは、手でもコットンを使用する場合でも、ゴシゴシとお肌をこすらずに行いましょう。皮脂膜や角質層がダメージを受けて肌荒れ、乾燥肌を招く原因になります。
保湿ケアで使用する化粧品は、角質層に存在する保湿成分のセラミド(セラミド1、セラミド2、セラミドAP、セラミドNP)、コラーゲン、ヒアルロン酸などが配合された物がオススメです。
いずれも加齢とともに減少していく成分なので、積極的に補うことを続けていけば、乾燥肌はもとより肌トラブルの起こりにくい健康なお肌へと改善していくでしょう。
(まとめ)乾燥肌の洗顔には、肌に無添加石鹸がオススメです
2.弱った肌には、完全無添加の純石鹸がオススメ
3.美容成分や保湿成分が配合されるなどした石鹸は、完全無添加ではないが肌に優しい洗い上がりになる
4.完全無添加の純石鹸を使った洗顔は、よく泡立てて使うのがポイント
洗顔はお肌の汚れを除去するのが目的です。洗浄力を高めるために配合された化学合成成分によって、お肌に必要な皮脂までも洗い流してしまっては本末転倒です。
健康なお肌を維持するためには、お肌本来が持つ保湿力を高めることです。毎日使う物だからこそ、お肌の負担となる余計な物が一切入っていない、お肌にやさしい洗顔料を選びましょう。