- セラミド1は摩擦や紫外線など外部刺激からのバリア機能をサポートしてくれます。
- セラミド2は保湿機能をサポートする働きを持っており、人間の肌にもっとも多く含まれています。
- セラミド3はシワを軽減する機能があります。
- セラミド4・5は角質の脂質バリア層を作ります。
- セラミド6はターンオーバーを促進してくれます。
乾燥肌対策に欠かせないセラミドを補う方法
セラミドで、冬環境に負けないお肌を作りましょう!
今、話題の美容液成分「セラミド」をご存知でしょうか?
これは、トラブルのない美しいお肌をキープするには欠かせない美容成分です。
乾燥肌、敏感肌の方はセラミド不足のサインです!
今お肌の状態は、皮膚の一番表面にある角質層が破壊されて、角質層内の水分が不足しています。
セラミドは角質層の中で、肌荒れを引き起こす刺激からお肌を守り、水分を蓄えて保湿する役割を持っています。
そんな大切な役割をもつセラミドの機能を守り、どんな季節にも、年齢肌にも負けない肌作りの方法を確認していきましょう。
セラミドとは
私たちの皮膚は3つの層に分かれています。
上から順に、表皮、真皮、皮下組織の順番で構成されています。
セラミドは、一番表面にある表皮のさらに一番表面にある角質層に存在しています。
角質層は、表皮細胞とセラミドがミルフィーユのように交互に重なり合っています。
肌の美しさを決定づけているのはこのセラミドが存在する角質層と呼ばれる一番外側の部分です。
肌のきめを整え、透明感と潤いのある肌を保ち続けるためにセラミドは肌の内部で水分をつなぎ留め、乾燥から守ってくれているのです。
また、ほこりやアレルゲンなど肌荒れを引き起こす外部刺激から肌を守るための「バリア機能」を働かせてくれているのもセラミドなのです。
健康な肌はセラミドから生まれてくるといっても過言ではありません。
セラミドの働きとは
角質層には、多くの種類のセラミドが存在しています。
例えば、
他にも数多くの種類が存在しているといわれています。
セラミドは水分を蓄えて、細胞と細胞の間をきちんと隙間なく埋めることで潤いを保ち、外部からの刺激をシャットアウトしてくれています。
そのためセラミドが不足すると乾燥や敏感肌になりやすくなるのです。肌の保湿には欠かせない成分です。
セラミドを不足させないように美容液などで補い、肌本来の保湿機能をサポートして潤う肌を保ち続けたいですね。
セラミドと乾燥肌の関係
肌のカサカサやツッパリ感を感じたらセラミド不足の始まりです。
冬になると感じるこれらの症状や、肌荒れ、痒み、衣服との摩擦による肌荒れも、実はセラミドが関係しています。
セラミドがしっかり保たれた健やかなお肌は、湿度や気温が下がる真冬の強い刺激を受けても、水分は蒸発せずに、しっとりとした肌を保ってくれます。
ですが、セラミドが減少すると、肌はどんどん水分が奪われて乾燥して硬くなり、肌のバリア機能も働かなくなります。
その結果、肌荒れや小じわやシミができやすくなるのです。
冬になるとウイルスなどの感染予防のためにマスクをつける方も多いと思います。
実は、そのマスクも肌にとっては負担が大きいものなのです。
マスクに使われる不織布は意外と硬く、肌に摩擦が起こりやすいもの。
摩擦による刺激は肌のバリア機能を低下させ、肌の乾燥や肌荒れの原因になります。
寒くなって気になる症状が出てきたら、ひどくならないうちに早めにセラミド補給などの潤いケアをしましょう。
セラミドが不足する原因
年齢を重ねると減ってしまう美容成分はたくさんありますが、残念ながらセラミドも同じです。
赤ちゃんの時がセラミドの産出ピークで、30歳を超えるとかなり減少してしまいます。
50歳では20代の約半分ものセラミドが減少するといわれています。
ですが、セラミドが減少するのは、年齢だけではなく、日常のちょっとしたことで減ってしまうこともあるのです。
例えば、洗顔です。
きれいな肌を目指して行っている洗顔で、汚れと一緒に大切なセラミド洗い流していることもあるのです。
また、タオルでゴシゴシ拭くのも危険です。
書いてある通りの結果にならないような間違ったクレンジングや洗顔を続けていると、お肌の新陳代謝といわれるターンオーバーのサイクルが乱れてしまい、お肌は荒れやすくなってしまいます。
角質層内の大切な成分、セラミドが不足した状態では、せっかく念入りに化粧水をつけても皮膚の中に吸収されにくくなってしまいます。
乾燥を予防、改善するためには、角質層内のセラミドを洗い流さないスキンケアを毎日行うことが大切ですね。
ヒアルロン酸とセラミドの関係
肌を美しく保つために効果的な美容成分といえば、セラミドとヒアルロン酸を思い浮かべる方も多いことでしょう。
どちらも大切な成分ですがどのような違いがあるのでしょうか?
セラミド
表皮の一番上の層である角質層に存在して、水分を蓄え保湿するとともに、細胞間を隙間なく埋めることで外部からの刺激から肌を守ってくれています。
水分をサンドイッチ状にして挟み込むことで潤いをキープしているセラミドは「最強の保湿成分」ともいわれています。
ヒアルロン酸
表皮の次の層である真皮に存在し、コラーゲンなどとともに、肌の弾力と潤いをキープするという働きがあります。
また、肌以外にも、目、脳、軟骨、関節液にも存在します。
乾燥に強く、温度が下がっても肌から蒸発する水分を最小限に留めてくれるといわれています。
セラミドは表皮に作用し角質層を保護してくれるのに対し、ヒアルロン酸はその奥の真皮を保護する役割を持っており、どちらも担当するエリアこそ異なりますが乾燥肌には欠かせない美容成分です。
そして、どちらも一般的な保湿タイプの化粧品には配合されている成分です。
セラミドを使って保湿力を高めたいのであれば、ヒアルロン酸が担当している真皮にもしっかり潤いを与えることが必要です。
そして、ヒアルロン酸で保水力を高めるにはセラミドが担当しているバリア機能を高めることが必要です。
セラミドとヒアルロン酸、担当しているポジションは違っても、どちらも不足してはならない成分です。
どちらの成分も肌のバランスには密接な関係がある、言い換えればベストカップルな美容成分なのです。
乾燥肌対策にセラミドを補う方法
セラミドを失わず、きちんと補って潤いのある肌を保ち続けたいですね。
その方法にはどんな方法があるのでしょうか?
セラミドは、肌の外側からと内側から取り入れることが可能です。
外から補うのは美容液などの塗るスキンケア、これは手軽に始められます。
そして内側から取り入れる方法、食品や機能性向上食品、サプリメントを飲む方法です。
これまでは、美容液などが主でしたが、最近はサプリメントや飲む美容液も増えてきました。
どちらにもメリットがあり、セラミドは表皮に存在するので、外から補う「塗る」方法には即効性があります。
それに対し、「飲む」方法は手軽で毎日続けやすく、全身に効果があるというメリットがあります。
肌の内側と外側の両方から、潤いのあるお肌を保ち続けたいですね。
また、もし洗顔の後に肌のツッパリや乾燥を感じるようであれば、クレンジング剤、洗顔剤を見直すことも大事です。
期待通りの結果を得られる正しいクレンジング、洗顔方法を覚えましょう。
食事やサプリで補う
プルプルとした潤いのあるお肌を作るセラミドは、食べ物から取り入れることもできるのです。
本来、自分の肌で作り出すものなので、意識して食品から取り入れるのもいいですね。
セラミドを多く含む食品
- コンニャク
- 黒豆
- 小豆
- ワカメ
- ゴボウ
- ソバ
なかでもコンニャクにはセラミドが多く含まれているため、サプリメントなどにも使われています。
セラミドを体内で生成するのを助けるためには、ポリフェノール、イソフラボン、リコピン、アントシアニンなどを含む
- 黒豆
- 小豆
- ひじき
- ワカメ
- ゴボウ
- ソバ
- コーヒー
- 紅茶
- 黒こしょう
などを一緒に食べると効果的です。
また、飲むセラミドやサプリメントも増えてきました。
毎日、手軽に取り入れることができ、全身の皮膚に効果が期待できます。
効果的な飲み方は、夜眠る前のタイミング。
なぜならば22時から深夜1時が肌のターンオーバーが活発になるから。
まずは10日~1か月くらいの期間、続けてみることがおすすめです。
外から補う
即効性を求めるならば、外側から補う方法がおすすめです。
実は、美容液や化粧水でセラミドを外から補う方法に比べると、セラミドを飲んで効果を実感できるまでには、少し時間がかかることもあるそうです。
どういうことかというと、セラミドは、肌のターンオーバーの過程で作られますが、肌の角層がターンオーバーによって生まれ変わるのは、最短でも10~14日のサイクルが必要なのです。
それに比べて直接肌につけるスキンケアでは、セラミドを直接角質層に浸透させて肌の内部の水分量を上げることができるので比較的効果が早く現れやすいというメリットがあります。
特に、乾燥や肌荒れが気になる部分に特化して塗ることもできます。
セラミドは日々失われていくので、毎日のお手入れが必要ですね。
肌の状態やライフスタイルに合わせて、続けやすく効果が実感できる方法、飲む方法、塗る方法を選びましょう。
- ①ヒト型セラミド
- ②天然由来の天然セラミド
- ③植物性セラミド
- ④合成疑似セラミド
それぞれの特徴についてお話ししましょう。
ヒト型セラミドは、その名の通り、人が持っているセラミドと同じ構造をしたセラミドです。
人から採取することはできないので、主に酵母を利用して、人間の皮膚にあるセラミドに似せて作られています。
「バイオセラミド」とも呼ばれ、肌に優しく、浸透力や保湿性に優れ、刺激が少ないのが魅力的です。
実は、他のセラミドの3倍~15倍の保湿力を持つのが「ヒト型セラミド」なのです。
人型セラミドと表記するためにはいろいろな条件があり、それをクリアしたものだけが化粧品の成分表示に「セラミド」と表記することができます。
一番安心して選べるセラミドともいえるでしょう。
また、さらに注目されているのが「ナノセラミド」と呼ばれる新しい構造のセラミドです。
ナノセラミドとは、通常のセラミド成分をナノ化することによって角質層のさらに奥深くまで浸透することが可能だといわれています。
天然由来のセラミドは2種類あり、動物由来のものと植物由来のものがあります。
動物由来のものは、馬や牛から抽出されています。
人間に近い動物の体内で生成されるセラミドなので、人間の角層にあるものと比較的近い性質を持っており、保湿力が高いのが特徴です。
また、崩れたバリア機能の働きや、肌荒れを改善する効果があるといわれています。
高い効果を持つのですが、反面、化粧品原料としては希少性が高く、商品に高配合することが難しく、4種類のセラミドの中では一番、高価になります。
天然セラミドは、人の肌のセラミドとは構造が異なるため、効果はヒト型セラミドにはかなわないようですが、サプリメントとして取ることで肌の保湿効果が得られるものもあります。
天然由来ですので、食物として摂取するには安全なセラミドであるといえるでしょう。
それが「植物性セラミド」です。
植物性由来の天然セラミドは、
- トウモロコシ
- 米
- 大豆
- パイナップル
- ビート
- コンニャク
などから抽出生成します。
動物性に比べると安価なのが特徴です。
ただし、セラミドに近い構造を持っていますが、人が持っているセラミドとは若干構造が異なっていますので、肌への親和性や保湿力は「天然セラミド」や「ヒト型セラミド」と比べると劣るといわれます。
市販されているサプリメントの成分表示を見ると、植物性セラミドが含まれているケースが多いです。
身近な食品が原料になっているので安心して利用できますね。
ただし、アレルギーを持つ人は注意が必要です。
そんな中で、注目を集めているのがコンニャクから抽出されたセラミドです。
コンニャクセラミドは大量生産が簡単で、アレルゲンになりにくいという点が注目されています。
セラミドに似た保湿成分で、人の持っているセラミドに似せた構造で作られています。
ただ、ヒト型セラミドのように全く同じ構造に作られているわけではないので、ヒト型セラミドや天然セラミドと比べると、どうしても効果は劣るようです。
合成類似セラミドは、化粧品の成分表示ではセラミドという表記をすることができません。
プチプラコスメなどで「セラミド配合」と謳っているのに成分表示に「セラミド」の文字がない場合は、疑似セラミドが使われている可能性があります。
ですが、合成疑似セラミドには大きなメリットがあります。
天然ものよりも原料が安く、生成しやすいので、コストがかからずに低価で購入することが可能なこと。
コスパの点では他のどのセラミドよりもダントツで、リーズナブルです。
希少性の高いセラミドは高価になりがちなので、こうしたリーズナブルな化粧水や美容液があると、ストレスなく続けることができますよね。
今後、プチプラコスメでも、高価な化粧水に引けを取らないコスパ抜群のものが開発されていくことに期待したいですね。
おすすめのセラミドについて
セラミドが配合されている美容液は毎日使い続けてこそ、効果が現れます。
含有量によっては高価なものもありますので、選ぶ時のポイントは大事ですね。
まずは、セラミド化粧品を購入する時にセラミドの種類をしっかりと見極めることから始めましょう。
基本的に一番おすすめできるのは、ヒト型セラミドが配合されている化粧品です。
ヒト型セラミドは人が持っているセラミドと同じ構造をしているので、肌へのなじみがよく刺激が少ないのでおすすめです。
見分け方は、成分表示にセラミドの後ろに数字やアルファベットがついているものがヒト型セラミドです。
人型セラミドといっても数種類ありますが、セラミド1、2、3のいずれかが配合されているものがおすすめです。
含有量の多いものを選ぶ
次にチェックしたい選び方のポイントは、セラミドの含有量の割合です。
化粧品のパッケージには必ず成分が表示されています。
セラミドと成分表示の先頭付近にあるようなセラミド化粧品を選びましょう。
化粧品の成分表示のルールには次のようなことが決められています。
- 配合されているすべての成分を記載すること
- 配合量が多い成分順に記載すること
- 配合量が1%以下では、成分の順は自由
- 着色剤は最後にまとめて記載する
市販されている化粧品は、セラミドの効果を高めるために、他の美容成分も必ず含まれています。
セラミドの表記が先頭付近に表示されているものは、他の美容成分よりもセラミドの含有量の割合が高いということです。
あくまでその化粧品の中での配合の割合が高いという意味であり、すべての化粧品の中で含有量が多いというわけではありませんのでご注意を!
セラミド化粧品の成分表示を見て、セラミドができるだけ上に(先頭付近に)記載されているものを選びましょう。
吸収されやすいものを選ぶ
最後の選び方のポイントは、他の美容成分も配合していて、肌への浸透を高めてくれるものです。
セラミドを使ってみようと考える時、肌の乾燥が気になっている方が多いと思います。
セラミドとは別の保湿成分が一緒に配合されている美容液を選ぶと、その相乗効果でよりいっそうお肌に潤いを与えてくれます。
- ヒアルロン酸
- スクワラン
- グリセリン
- リコピン
- クワラン
- ホホバオイル
- シアバター
- ビルベリー葉抽出エキス
- 甘草葉抽出エキス
- ハトムギ抽出エキス
などが配合されているものもあります。
また、エイジングケアやシミ予防に効果的なビタミンC誘導体、新陳代謝を上げてくれるプラセンタエキス、肌に弾力を与えるコラーゲンなどが含まれているものもおすすめです。
まとめ
セラミドも毎日使ってこそ効果が現れます。
サンプルも多く出ていますので、配合量と価格のバランスで長く使い続けられるもの、効果を実感できるものを選びましょう。