夏の乾燥肌はクレンジングが関係しているの?
夏の乾燥肌の原因の一つは、間違ったクレンジングです
お肌の乾燥は、空気が乾燥している秋、冬というイメージがあります。しかし乾燥肌で悩んでいる人にとっては季節にかかわらず、一年を通して問題となります。
夏の乾燥肌は、さまざまな原因があります。紫外線・加齢・生活習慣・エアコンの影響・夏だからといって、洗顔後の保湿ケアをしっかりと行っていないことなどが挙げられます。
また見た目はテカテカとしてオイリー肌なのですが、実はお肌の中がカラカラと乾燥している乾燥肌という場合もあります。これが夏に多いインナードライです。
インナードライなのに、オイリー肌と勘違いしてしまい、皮脂を取り除くスキンケアを必死に行っていては、乾燥肌がさらに悪化してしまいます。
自分のお肌がインナードライかを判断するポイントがあります。
- お肌はテカっているのに、つっぱる
- お肌が乾燥しているのに、ニキビや吹き出物ができやすい
- 毛穴の黒ずみ、開きが目立つ
といった状態の人はインナードライを疑いましょう。
夏のお肌の乾燥対策は、正しいスキンケアが基本です。夏は日焼け止めを使うことが多くなるので、とくにクレンジングはしっかりと行うことが大切です。
今回は、夏の乾燥肌対策を紹介します。
夏の乾燥肌はクレンジングで防ぐ
お肌が乾燥するのは、お肌の水分保持力が低下するからと言われています。空気が乾燥する秋や冬だけでなく、夏はエアコンや紫外線の影響もあって乾燥している人がとても多いのです。
お肌が乾燥する、とはどういった状態なのでしょうか。
お肌は外側から、表皮・真皮・皮下組織という3層からできています。表皮は4つの層に分かれていて、表皮のもっとも表面にあるのが角質層です。乾燥肌は、この角質層の水分が20%以下になった状態といわれています。
角質層内には、セラミドや遊離脂肪酸、コレステロールなどの細胞間脂質、天然保湿因子(NMF)が存在します。これらがお肌の水分を保持し、外部の刺激から守る皮膚のバリア機能を果たしています。
角質層内の成分が正常に機能しなくなると、お肌は乾燥します。肌荒れや、かさつき、乾燥ジワなども引き起こします。
また角質層内の成分は年齢を増すごとに減少していくと言われています。
次に夏に乾燥する原因を詳しく見ていきましょう。
夏にお肌が乾燥する原因とは?
夏は湿度が高く、空気が乾燥しているわけでもないのに、どうしてお肌が乾燥してしまうのでしょう。夏の乾燥肌の原因を説明していきましょう。
夏は、一年でもっとも紫外線の量が多い時季です。雨の日や曇りの日でも紫外線はしっかりと降り注がれています。
紫外線は夏の乾燥肌の大きな原因の一つともいわれています。紫外線を浴びると、お肌が乾燥してしまうのはなぜでしょう。
それは、紫外線を浴びるとお肌のバリア機能が破壊され、水分量を保持できなくなるからです。肌内部の水分量は蒸発しやすい状態となり、乾燥してしまうのです。
また皮膚自身が紫外線による乾燥から守ろうと、皮脂を過剰に分泌させてしまいます。するとお肌のテカリや皮脂浮きが気になり、過剰に洗顔をします。
その結果、さらに乾燥肌を招いてしまうのです。
夏はどこへ行ってもエアコンがよくきいています。自宅はもとより、オフィス・電車内・デパート・スーパーマーケットなど、涼しく快適な環境が整っています。
エアコンは、室内の熱を取るのと同時に、室内の除湿も行っています。そのため室内の空気中の水分は減り、湿度が下がり乾燥します。
長時間エアコンがきいた室内にいれば、もちろんお肌は乾燥するでしょう。
またエアコンの冷風が当たることで、お肌の角質層のバリア機能が低下します。その結果としてお肌は水分を蒸発し乾燥を招きます。
これは扇風機でも同じことです。長時間、送風にあたるのはお肌にはよくないようです。
夏は汗をたくさんかきます。適度な汗は、皮脂と混ざり合って皮脂膜をつくるお肌の大切な保湿成分です。
しかし大量の汗をかくと、皮脂や角質層にある天然保湿因子が一緒に流れてしまい、お肌が乾燥します。
大量の汗をかく夏は、何度もタオルで拭き取ることが多くなります。その際に、皮膚とタオルの摩擦でお肌がダメージを受け、皮膚のバリア機能が低下します。
その結果として乾燥肌を招いてしまいます。
紫外線が強い夏は、日焼け止めを使用する機会が多くなります。毎日、数時間ごとに小まめに塗っている人もいるでしょう。
日焼け止めはクレンジング剤を使って落とすものがほとんどです。毎日しっかりと落とし切れていないと乾燥肌はもちろん、さまざまな肌トラブルを招く原因になります。
夏は汗を大量にかき、さらに皮脂でベタつきます。そのため何度も洗顔をしてしまいがちです。
洗顔は1日2回が理想とされていますが、それ以上の回数、洗顔料を使って洗顔をすることが乾燥肌を招くのです。
洗顔後には保湿ケアを行いますが、夏は清涼感のある化粧品の使い過ぎに気をつけましょう。皮脂を除去する拭き取り化粧水や、毛穴を引き締める収れん化粧水などの使い過ぎも乾燥肌の原因になります。
暑い夏は、冷たいアイスやドリンク、キンキンに冷やしたスイカやビールなどが欲しくなります。しかしこういったもの大量に食べたり飲んだりすると、内臓が急に冷えてしまい消化器官の機能が低下します。
そうなると新陳代謝が低下し血行が悪くなり、お肌の乾燥を招くことにつながります。
夏の乾燥肌を予防、改善する方法(1) 保湿ケア
夏の乾燥肌を改善する方法は、角質層を健康な状態に戻すことです。そのためには毎日の保湿ケアがとても大切です。
夏はベタベタするからといって、洗顔後の保湿ケアを怠っていては乾燥肌もよくなりません。
紫外線が大量に降り注ぐ夏こそ、保湿ケアをしっかりと行ってお肌の調子を整えましょう。
保湿ケアのポイントは、化粧水と乳液やクリームをお肌全体にムラなくつけることです。「化粧水をたっぷりとつけたから大丈夫、乳液とクリームはベタつくから少量で済ませたい」というのも間違ったやり方です。
化粧水・乳液・クリームを上手につけるコツは、コットンを使うことです。ムラなくすみずみまで広げるのには最良のアイテムです。
手でつける派の人は、丁寧になじませるようにしてお手入れしましょう。
コットンでお手入れする方法を紹介しましょう。
1.コットンを中指と薬指にのせてはさみます。コットンの上に500円玉硬貨大よりも大きめにたっぷりと化粧水を含ませます。
乳液の場合は10円玉硬貨大よりやや大きい量が目安です。
2.最初に頬や、額など広いパーツからパッティングしていきます。ゆっくりと丁寧になじませていきます。
次に顔の中心から外側に向かってパッティングします。これを2〜3回繰り返します。
使用する化粧品は、保湿成分のヒアルロン酸、コラーゲン、セラミドなどが配合された物を選ぶとよいでしょう。角質層に潤いを与え、キメの整った健康的なお肌に改善します。
夏の乾燥肌を予防、改善する方法(2) クレンジング
保湿ケアと同様に大切なスキンケアは、クレンジングです。
お肌がキレイな状態でこそ、保湿成分がお肌の奥まで浸透します。汚れが残ったままでは、どんなに高級な化粧品を使っていても乾燥肌は改善しないでしょう。
クレンジング剤には日焼け止めやメイクの油分を落とす合成界面活性剤が配合されています。多量に配合されたクレンジング剤ほど洗浄力が強く、またお肌に必要は皮脂や角質も落としてしまいます。
洗浄力の強いクレンジング剤を毎日使っていると、乾燥肌を招きます。合成界面活性剤の配合量が少ないクレンジング剤選びは、乾燥からお肌を守るためにも大切です。
夏の乾燥肌を改善、予防するためのおすすめのクレンジング剤は、クリームタイプです。合成界面活性剤の配合量が少なく、お肌への負担も少ないので、どのような肌質でも安心して毎日使用することができます。
逆に乾燥肌にダメージを与えるクレンジング剤は、拭き取るシートタイプとオイルタイプです。いずれも合成界面活性剤の配合量が多く、拭き取るタイプはシートとの摩擦でお肌を傷つけてしまうこともあります。
クリームタイプのクレンジング剤を使った正しい手順を紹介します。
1.手を清潔に洗浄します。クレンジングクリームを手に取り、体温で温めます。
2.乾いた顔にクレンジング剤を載せて、指をクルクルと回しながらクリームをメイクとなじませていきます。
3.クルクルと回している指がフッと軽くなるので、それを合図に、ぬるま湯で流していきます。お肌をこすらずにお湯を押し当てるように優しく丁寧にすすぎます。
クレンジングの後は、洗顔・保湿ケアを行いましょう。
夏の乾燥肌を招く大敵、紫外線の特徴
紫外線にはUV-AとUV-Bがあります。UV-Bは皮膚の表皮細胞やDNAを傷つけるなど大きなダメージを与えるエネルギーを持つ紫外線です。日焼けをしてすぐにお肌が赤くなり、時間が経つと黒くなるのはUV-Bの作用です。
UV-Aは生活紫外線とも呼ばれており、UV-Bに比べてダメージは少ないものの、曇りでも地表に到達し、室内へも窓ガラス越しに侵入します。
UV-Aを浴び続けるとお肌の真皮まで侵入します。すると真皮内にある繊維芽細胞、コラーゲン、エラスチンなどにダメージを与え、お肌のハリや弾力を奪います。
紫外線を浴びてお肌が乾燥すると、お肌の新陳代謝といわれるターンオーバーが乱れます。その結果としてシワ・シミ・ほうれい線・たるみなどお肌の老化・たるみ毛穴・開き毛穴などを引き起こします。
紫外線は年間を通して降り注いでいます。冬は紫外線が弱く、夏の間はとくに8月が紫外線総量は高いとされています。
天候によっても強さは変化し、晴れ→曇り→雨の順で紫外線の強さは低くなります。
紫外線は湿度が高いと弱くなる特性があります。同じ天気でも空気が湿っていれば紫外線は弱く、乾いた状態であれば強くなります。
夏の紫外線対策はしっかりと行いましょう。
(まとめ)夏の乾燥肌を防ぐポイント
2.夏の乾燥肌を予防、改善する保湿ケア
3.夏の乾燥肌を予防、改善するクレンジング
夏の乾燥肌は、シワ・たるみ・ほうれい線などお肌の老化を早める原因にもなります。日中は紫外線対策をしっかりと行い、丁寧なスキンケアでお肌を毎日整えることが大切です。