- オイルタイプ
- バームタイプ
- リキッドタイプ
- シートタイプ
- ジェルタイプ
- クリームタイプ
- ミルクタイプ
肌に悪いといわれるクレンジングオイルの活用方法とは?
目次
比較的安価で手に入る、クレンジングオイルを使っている人はたくさんいます。でも、クレンジングオイルは肌に悪いと聞いたことはありませんか?
配合されているものを見ると、肌に悪いと言われる成分が使用されているものもあり、使い続けることが不安になるかもしれません。
メリットを活かして使い分ければ、肌に負担をかけずに最後まで使い切ることはできます。うまく使って健やかな肌を作りましょう。
クレンジングの種類は7タイプあります
まずは、クレンジングの種類の紹介をします。
そして、同じタイプでも水性と油性があったり、手や顔を濡らさずに使うものと濡れていても良いものがあったり、配合されている成分や割合などが違っていたりします。メイクを落とすのがクレンジングの役割なので、洗浄力が気になるところですが、落ちればいいというものでもありません。
使い心地の良さや好みもあると思いますが、1つのクレンジングにこだわらずに「肌の状態」「その日のメイクの濃さ」「ライフスタイル」などに合わせて、賢く使い分けましょう。
洗浄力が高めの4タイプは乾燥に注意
オイルタイプ
洗浄力が強いのが特徴で、濃いメイクをしっかりと落とせます。その一方で、乾燥しやすいというデメリットがあります。油分が多いので肌への摩擦は少ないのですが、「界面活性剤」を多く含んでいるものがあるため、肌への刺激は強いです。敏感肌などの肌が弱い人には注意が必要です。
バームタイプ
常温では半固形状ですが、肌に乗せると「とろっ」とした質感に変わるのが特徴で、肌への摩擦は少ないです。比較的に油分が多いので洗浄力は高めです。バームタイプには保湿成分を含むものもありますので成分表示を確認すると○
リキッドタイプ
オイルフリーなので洗い上がりがさっぱりしています。「マツエクをしていても使える」という利点があります。その一方で、界面活性剤やエタノールなどが多めなものがあり、肌への刺激が強いという欠点があります。
シートタイプ
外出先などでもすぐに使えて便利ですが、リキッドタイプと同様、肌への刺激が強めです。 拭き取るときにどうしても肌をこするので、常用するのはやめましょう。
適度な洗浄力のジェルタイプ
洗浄力は高過ぎず低過ぎず、プルプルとした質感で肌への摩擦が少なく、メイク汚れを落とすことができるといわれています。ジェルタイプは、油分の配合量によって3つの種類に分かれています。
1.オイルフリー水性ジェル
油分が入っていないので、ほかのタイプと比べると洗浄力は弱めです。マツエク中の人やナチュラルメイクの人に向いているでしょう。
2.オイルイン水性ジェル
クレンジングジェルの中で多く流通しているタイプです。油分が少量配合されているので、オイルフリータイプよりも洗浄力がアップします。
3.油性ジェル
クレンジングオイルにも使われる油性成分を配合しています。3つの中では洗浄力が一番高く、肌への刺激も強くなります。
肌に優しいクリームタイプとミルクタイプ
ミルクタイプ
水分の割合が多めなので、さらっとしていてべたつきません。乳液のように滑らかな感触と洗い上がりがしっとりしているのが特徴です。
洗浄力は比較的弱いので、濃いメイクの時の使用はお勧めできません。肌への負担が少ないので、乾燥肌や敏感肌の人、ナチュラルメイクの人に向いているといえるでしょう。
クリームタイプ
クレンジングの中で合成界面活性剤の配合量が比較的少なく、最も肌に優しいといわれているタイプです。柔らかいテクスチャーで肌への摩擦が抑えられるので、ダメージが比較的少ないと考えられています。
肌の潤いを保つので、乾燥肌や敏感肌の人は洗顔後のかさつきを感じにくいでしょう。逆に、しっとりした感じが苦手な人は、洗い流す前にティッシュオフをしてみるとよいでしょう。
オイルタイプが肌に悪いのは界面活性剤の量と脱脂力の強さです
クレンジングオイルが肌に悪いといわれる理由は2つあります。
1.界面活性剤が多く入っていること
オイルタイプだけでなく、ほとんどのクレンジングに配合されている界面活性剤は、メイクとクレンジングの油分を水で洗い流すために欠かせない成分です。しかし、界面活性剤の中には必要な皮脂まで奪ったり、肌に刺激を与えたりしてダメージを与えるものもあるのです。そのため、界面活性剤が多く配合されているクレンジングオイルは肌に悪いとされてしまうのです。
2.脱脂力が強いオイルを使っているものがあること
必要以上に油分を落とす力が強過ぎると、皮膚を外的刺激から守る「バリア機能」が低下して乾燥が進んでしまう恐れがあります。脱脂力の強いクレンジングオイルは安価で手に入りやすいことから幅広く使われているため、「クレンジングオイル=油分を落とし過ぎる=肌に悪い」という印象を与えるのかもしれません。
肌に悪いといわれる成分も全てが悪い訳ではありません
クレンジングオイルに使われている成分の中で、特に肌に悪いといわれるものは、3つあります。
- ミネラルオイル
- 石油系合成界面活性剤
- 添加物
ミネラルオイルは確かに洗浄力が非常に強いので、乾燥が気になる方には向かないかもしれません。しかし、洗浄力が比較的高くても肌への負担が少ないオイルもあります。
そして、肌への刺激が強いといわれる石油系合成界面活性剤でも低刺激のものがあり、一概に石油系合成界面活性剤は刺激が強いとはいえません。オイルタイプだけでなく他のタイプにも入っている添加物も肌にかかる負担には個人差があります。
ひとくくりに、オイルタイプ全てが肌に悪いというわけではなく、成分を詳しく見て自分の肌に合うものかどうか見極めることが大切なのです。
安価で脱脂力が非常に高いミネラルオイル
クレンジングオイルの主成分であるオイルは、洗浄力が高い順に、3つあります。
- 炭化水素油系
- エステル系
- 油脂系
ミネラルオイルは石油由来の鉱物油で、炭化水素油系のオイルの中で一番多く使われています。他にはイソドデカン、水添ポリイソブテン、スクワランなどが少量配合されることがあります。
ミネラルオイルは手頃な値段で手に入りますが、油性の性質が非常に強く、他の油分も溶かし込む力があります。メイク汚れだけでなく、必要な皮脂まで残らず落としてしまうほど脱脂力が強いという特徴があります。肌質や使う場所によっては乾燥を招く恐れがあるので、使うときは自分の肌に合っているかよく確かめましょう。
成分表示に「〇〇酸□□ル」と書かれているエステル系のオイルも、炭化水素油系より劣るとはいえ、洗浄力はかなり高いです。これも肌が乾燥しやすいので、使用後の保湿を忘れないようにしてください。
石油系合成界面活性剤の刺激は静電気
肌へ刺激を与える原因はさまざまありますが、石油系合成界面活性剤の場合は「静電気」がその主な原因であると考えられます。
界面活性剤はイオン性で分類すると4つに分けられます。
- 陰イオン(アニオン)界面活性剤
- 陽イオン(カチオン)界面活性剤
- 両イオン界面活性剤
- 非イオン(ノニオン)界面活性剤
「陰イオン」や「陽イオン」の界面活性剤は、触れた対象に微弱な「静電気」を与えます。
よく肌に悪いといわれている「スルホン酸ナトリウム」「ラウリル硫酸ナトリウム」「ラウレス硫酸ナトリウム」などの石油系合成界面活性剤は、陰イオン界面活性剤なのですが、敏感肌の人は、その陰イオン界面活性剤の静電気によって炎症を起こさないとはいえません。
しかし、石油系合成界面活性剤でも「静電気を発生させない界面活性剤」や「静電気を与える力を弱めたアミノ酸系界面活性剤」などもあるので、細かくいえば、石油系の陰イオン界面活性剤の「一部」は肌に刺激を与えるので肌に悪いと考えた方が良いでしょう。
肌に負担をかける添加物もあります
化粧品に含まれる添加物で肌への影響が懸念されているのは「エタノール」です。
エタノールは、清浄(拭き取り)・殺菌・可溶化(水や油に溶けにくい成分を溶かして均一に混ぜる)などのためにクレンジングにも配合されていますが、揮発性が強いので肌の水分が蒸発して乾燥を招きやすくします。
それから、防腐剤として用いられる「パラベン」も肌に悪いといわれています。
「パラベンフリー」や「防腐剤不使用」をうたっている化粧品も見かけます。確かに、パラベンで皮膚炎やアレルギーを起こす人もいるようですが、注意していただきたいのは防腐剤が入っていないということは、防腐剤の代わりとなる成分が配合されている可能性が高いということです。
そして、その成分は一般的な防腐剤よりも配合濃度が高くなるので、逆に肌への刺激が強くなる危険性も秘めています。肌のことを考えてパラベンを避けるあまりに、逆効果にならないように気をつけましょう。
クレンジングオイルの長所を活かしてメイクオフしましょう!
クレンジングオイルの最大の特徴である洗浄力の高さは肌への負担が大きい理由になりますが、負担を少なくできる理由にもなります。洗浄力が高いということは、素早くメイクが落とせるということですよ!
洗浄力の高くないクレンジングの場合、濃いめのメイクをしたり、ウォータープルーフタイプの化粧品や日焼け止めを使ったりしたときは、完全に落ちにくいことがあります。つい長い時間、クレンジングをクルクルとなじませたり、ゴシゴシとこすったりしてしまいがちですが、これは肌には良くない洗い方です。けれど、メイクの汚れが残ると毛穴が詰まって肌トラブルの元になるので、きちんとオフしなければなりません。
その点でクレンジングオイルは、肌にクレンジングを乗せる時間が短くてすみ、摩擦し過ぎずにしっかりとメイク汚れを落とすことができるので、肌への負担が小さくなるのです。メイクに合わせて使い分け、正しい洗い方をして負担を減らしましょう。
3つの工夫で乾燥肌でもオイルタイプが使えます
乾燥しやすい人や肌荒れしがちな人がオイルタイプを使う場合、3つの工夫をしてみましょう!
1.オイル成分を油脂系にする
クレンジングオイルの中でも油脂系のオイルは洗浄力が高めですが、肌に必要な油分や水分を適度に保つので、肌の負担が少ないといわれています。オイルタイプの強みを残して弱点を補う油脂系オイルはお勧めです。
>2.クレンジングバームに変える
クレンジングオイルのように高い洗浄力が欲しいけれど乾燥が心配な方は、メイク汚れをよく落としつつ、肌を保湿するクレンジングバームに変えるという方法もあります。
3.洗い方に注意する
クレンジングオイルの良さを活かして洗えば、メイク落としにかかる時間は短くて肌の汚れをしっかりと落とすことができるので、肌への負担が少なくなります。
油脂系オイルは洗浄力が高めだが肌への負担は少ない
油脂系オイルとは
動植物から摂れるオイルのことです。ミネラルオイルとは異なり、油脂系オイルは人間の皮脂とも組成が近く、皮脂を一緒に溶かさないので、使用後も肌が乾燥しにくいと考えられています。
クレンジングオイルに広く使われている油脂系オイルの種類
- コメヌカ油
- オリーブ油
- マカデミアナッツ油
- アルガンオイル
- アボカド油 など
メイク汚れはしっかりと落としますが、肌に残ったとしても保湿成分となり、ベタベタし過ぎることはありません。なので、基本的にW洗顔は必要ありませんが、脂性肌の人やべたつきが気になる人はクレンジング後に洗顔料で洗ってください。 短所は価格が少し高めで市販のものが少ないことです。
また、ごま油やアーモンド油といった酸化しやすい油脂を使っているものもあります。酸化した油は肌を刺激して肌荒れの原因になるので、成分をよく見て買うようにしてみてください。
バームタイプは洗浄力の高さと保湿力が共存
クレンジングバームはオイルを固めたものが主流なので、クレンジングオイルと同様に洗浄力は高いです。エステル系オイルが主成分であるものが多いのですが、「エステル系オイル+油脂系」や「エステル系オイル+ミネラルオイル」といった混合タイプも存在します。
エステル系オイルは、油脂系オイルよりも洗浄力が高いですが、肌を保護する成分が含まれている製品も多く、それを使えば肌の潤いが守られ、洗い上がりは吸い付くような感触を味わうことができるでしょう。
それから、クッション性のある柔らかなテクスチャーなので、摩擦で肌を傷めることも少なくなると考えられています。容器から出したときに硬く感じても、乾いた手のひらでバームを温めると溶けて柔らかくなり、肌に伸ばしやすくなるように変化します。
クレンジングオイルの正しい使い方と洗い方のポイント
クレンジングオイルも洗い方のポイントを押さえて正しく使えば怖くありません!
クレンジングオイルをつける前に手や顔は濡らさないこと
クレンジングとメイクがなじむ前なのに濡れてしまうと、メイクが肌に残ってしまう可能性があるからです。濡れた手でもOKという表示があったとしても、乾いている方がメイクとなじみやすく、効果をより発揮するといわれています。
こすらずに1分以内で顔全体になじませること
オイルタイプならそれで十分メイクは落ちます。
重要なのは「乳化」させること!
乳化とは、水と油が混ざっている状態のことです。乳化させずにいきなりすすぐと水分を弾いてしまい、汚れが十分に落とせなくなる恐れがあります。
クレンジングオイルをなじませた後、顔全体に少量のぬるま湯をつけて濡らし、透明だったオイルが乳白色になったら乳化したサインです。その後は、ぬるま湯ですすぎ残しがないように優しく洗い流しましょう。
洗顔後の保湿ケアもお忘れなく!
紛らわしい表示に注意
化粧品の書かれている表示をよく見ましょう。
例えば、成分表示は配合量の多い順番に書かれているため、1番目に油脂系オイルが書かれていればそれが主成分となりますが、2番目にミネラルオイルが書かれている場合、ミネラルオイルの強い性質が影響を与える可能性も考えられます。なので、全体を見て判断することが重要です。
また、一見、肌に良さそうな「天然由来成分」という表示にもご注意ください。天然由来とは天然物から採れるものを主原料として生成したという意味なので、例えばそれっぽくない石油系合成界面活性剤もミネラルオイルも、実は「天然由来成分」なのです。
このように、表示された言葉の一部分やイメージだけで捉えないようにしましょう!
まとめ
全てのクレンジングオイルが肌に悪いわけではなく、どんなクレンジングでも使い方によって良くも悪くもなり得ます。私たちは意外と古い情報や漠然としたイメージで化粧品を選んでいるのかもしれません。
正しい情報をもとに、本当に自分の肌に合うものを使いましょう。