クレンジングが下手だとどんな問題が起こりやすいの?

クレンジングが下手だとどんな問題が起こりやすいの?

自分の肌に最適なクレンジングと方法で丁寧にメイクオフしましょう

クレンジングが下手だと悩んでいる人は、もしかしたらNGな行為をしてしまっているだけかもしれません。クレンジングが下手な人はいません。

正しい方法を覚えてきれいに汚れを落としましょう。

クレンジングが下手だと肌に何が起こるのでしょうか?

一日が終わる頃にはメイクの汚れだけでなく、皮脂や古い角質、ホコリや細菌など様々なものが肌に付着しています。汚れが付着したままで寝てしまうと肌荒れや乾燥の原因になりかねません。

そのため、夜のクレンジングや洗顔はとても大切です。クレンジングの役割は肌に付着した油性汚れを取り除くことです。

メイクなどの汚れがきれいに落とせていないと肌トラブルが起こりやすくなるだけでなく、くすみや老化の原因になります。とはいえ、しっかりと汚れを落とすために強くこすってしまうと肌のバリア機能が低下して乾燥の原因になってしまいます。

クレンジングが上手ではないと肌にとって非常に負担が大きくなってしまうので注意が必要です。

肌トラブルの原因になる

肌トラブルの原因になる
健康な皮膚には、200種類以上の菌が存在しています。これらを「皮膚常在菌」といい、その名の通り肌の上で生息している菌です。

表皮ブドウ球菌などの「善玉菌」とも呼ばれる菌は、不要な皮脂を分解して肌を健康な状態に保ってくれています。しかし、皮膚にはよい菌だけが存在しているわけではありません。

アクネ菌のような「日和見菌」、黄色ブドウ球菌のような「悪玉菌」も存在しています。肌が健康で弱酸性の状態を保つことができていれば、これらの皮膚常在菌が害を及ぼすことはありません。

しかし、必要以上に洗浄力の強いクレンジング等で洗いすぎると弱酸性の状態からアルカリ性に傾いてしまうことがあります。その結果、常在菌のバランスが崩れてニキビや乾燥などの肌トラブルを引き起こす原因になってしまうのです。

また、クレンジングの際に肌をゴシゴシとこすりすぎることもよくありません。肌が摩擦によりダメージを受けてしまうとバリア機能が低下して乾燥や炎症の原因になってしまいます。

くすみや老化の原因になる

メイク汚れをきちんと落とすことができていないと肌のくすみや老化の原因になってしまいます。これはクレンジングが「下手」な人だけでなく、クレンジングを短時間で済ませる方にも当てはまります。

クレンジングをしっかり行わないと汚れの落とし漏れも起こります。例えば、ファンデーションは髪の生え際近くまで塗っているのに、洗うときは生え際を見落としてしまうことも少なくありません。

メイクが肌に残って油性汚れが付着したままになっていると毛穴が詰まり、その汚れが酸化して刺激となって「くすみ」や「老化」の原因になりやすいので要注意です。また、肌の状態が気になるから洗浄力が弱いクレンジングを使っているという話もよく耳にします。

しかし、最近のメイクは崩れ防止のため密着度が高くなっているものが多く、種類によってはしっかりとクレンジングをしないと汚れが肌に残ってしまいがちです。メイクをする以上その汚れをきちんと落とせるクレンジングを選ぶ必要があります。

クレンジングが下手な人がやってしまいがちな行為5パターン

クレンジングが下手な人がやってしまいがちな行為5パターン
クレンジングは美しい肌をつくるために大切な作業です。どんなに高価な美容液や保湿液を肌につけても、しっかりとメイク汚れが落とせていなければ効果が半減してしまいます。

メイクの方法を習うことはあってもクレンジングの方法を習うことは少ないのではないでしょうか。
「どうしても上手にメイクが落とせない」
「きちんとクレンジングをしているのに肌ダメージが気になる」
と感じる方は、作り手の想定していた正しい方法でクレンジングができていないのかもしれません。

それどころか、ひょっとしたらクレンジングのNG行為をしてしまっているのかもしれませんね。下記5つのNG行為に注意してクレンジングをするように心がけてください。

  • 1.自分に合わないクレンジングを選んでいる
  • 2.クレンジングの使う量が少ない
  • 3.肌をこすりすぎている
  • 4.時間をかけすぎている
  • 5.熱いお湯ですすいでいる
肌に合わせた正しいクレンジングの選び方については、下記の関連ページもおすすめです。
クレンジングのタイプ別メリット・デメリットまとめ

正しいクレンジング方法・クレンジングの基本については、下記の関連ページもおすすめです。
クレンジングってなぜ大切なの?クレンジングの基本を押さえて美肌を目指そう

適切なクレンジングを選んで、正しい方法でメイクオフ

クレンジングが下手だと感じている方は、どのような理由で「自分が下手だ」と感じてしまっているのでしょうか?

「毎日きちんとクレンジングをしているつもりなのに、なんとなく落ちた気がしない。」
「実際にメイク汚れが残ってしまっている…」
というケースが多いかもしれませんが、汚れが残ってしまっているから下手だということはありません。

クレンジングや洗顔はずっと自己流という方も多いようです。しかし、きちんと使用することで洗浄力は格段に変わります!

クレンジングが下手なのではなく、自分にあったクレンジングの選び方やクレンジングの使い方が合っていない可能性が高いということです。メイクの濃さや自分の肌質にあったクレンジングを選び、適切に使用すれば誰でも上手にメイク汚れを落とすことができます。

クレンジングの種類と特徴を理解することが大切です

上手にクレンジングを使いこなすために、まずはクレンジングの種類やそれぞれの特徴を理解しましょう。

クレンジングの種類を大きく分けると、

  • オイル
  • ジェル
  • バーム
  • クリーム
  • ミルク
  • シート

があります。

洗浄力が一番高いのはオイルタイプで一番穏やかなのはミルクタイプです。ただし、クレンジングは洗浄力が高ければそれがベストではありません。

肌が弱い人にとっては洗浄力が高すぎると肌への負担になります。また、穏やかだから肌にとって安全かというとそういうわけでもありません。

なぜなら、穏やかな洗浄力ではメイクが落としきれない場合があり、肌にメイク汚れが残ったままになると肌トラブルの原因になってしまうからです。そのため、クレンジングの洗浄力の違いや特徴を理解した上で自分のメイクの濃さや肌質に合わせて選ぶ必要があります。

オイルタイプは洗浄力No.1

オイルタイプは洗浄力No.1
オイルタイプの一番のポイントは洗浄力の高さです。メイクは油性汚れになるためオイルクレンジングとは馴染みのよさが抜群です。

落ちにくいウォータープルーフタイプのマスカラやアイラインなどもすっきりときれいに落とすことができます。そのため、しっかり濃いメイクを落とすのならオイルクレンジングが最適です。

ただし、脱脂力も高いので必要な皮脂まで奪われてしまう可能性があります。ナチュラルメイクやすっぴんのときに使用すると洗浄力が過剰になってしまうかもしれません。

また、乾燥肌の人はもともと皮脂が少ないため、オイルタイプを使い続けていると大切な皮脂が不足してしまい乾燥が進んでしまう可能性も考えられます。

なお、油と水の相性はよくなく、付けたオイルクレンジングをいきなり洗い流そうとしても弾いてしまうことがあります。すすぐ前に少量の水を加えて肌の上でオイルと水を乳化させるようにしましょう。

水性と油性があるジェルタイプ

ジェルタイプはオイルタイプの次に洗浄力が高いといわれていますが、商品によって肌への負担や洗浄力に幅があります。形状がジェルなので使用感がみずみずしく伸びのよさと肌馴染みのよさが特徴です。

テクスチャーに厚みがあるので摩擦による皮膚へのダメージを防ぐことができます。なお、ジェルタイプには油性、オイルイン水性、水性タイプの3種類があります。

油性は洗浄力が高く、水性は肌への負担が少ないものが多いです。油性と水性のどちらを使うかはメイクの濃さや肌質で選ぶのがおすすめです。

水性ジェルを選ぶ際は「オイルフリー」や「100%オイルカット」などの表示を確認するようにしてください。なお、水性やオイルイン水性タイプはダブル洗顔不要なクレンジングもあります。

乾燥肌や敏感肌の人はダブル洗顔ができるタイプのほうが肌への負担を軽減することができるのでおすすめです。

バームタイプは保湿効果が高い

バームタイプは保湿効果が高い
バームタイプは程よい洗浄力と肌への優しさでバランスがよいクレンジングです。テクスチャーがもったりとしていて肌への密着度が高く、伸びのよいものが多いです。

そのため、肌への摩擦刺激が起こりにくくマッサージにも使えるものもあります。毛穴の黒ずみなどが気になっている方におすすめです。

なお、バームタイプは濡れた手で使用すると洗浄力が弱まってしまうので乾いた手のひらに出して使用するようにしましょう。手のひらに出した後、体温で温めて柔らかくしてから顔に馴染ませるととろけるような使い心地に変化します。

また、天然オイルやシアバターなどを含んでいるもの、ヒアルロン酸やコラーゲンなどの保湿・美容成分を含んでいるものがあります。乾燥肌や肌機能が低下してきている方にぴったりです。

しっとりとした洗い上がりのクリームタイプ

クリームタイプは脱脂力が穏やかなのにしっかりとメイクを落とすことができます。また、うるおい成分が含まれている商品が多く、保湿効果が期待できるのが嬉しいポイントです。

ウォータープルーフタイプのしっかりメイクなどを落とす際には向かないかもしれませんが、ナチュラルメイクの方や乾燥肌・敏感肌の方にぴったりなクレンジングの1つといえるでしょう。

また、テクスチャーがもったりして厚いため肌への摩擦が少ないという利点もあります。

なお、クリームタイプには「洗い流すタイプ」と「拭き取りタイプ」の2種類があります。

  • 短時間で手軽にメイクオフするなら洗い流すタイプ
  • ポイントメイクを落とすなら拭き取りタイプ

と、使い分けることが大切です。

ただし、拭き取りタイプは拭き取る際に摩擦が起こりやすいため外部刺激に弱い方は注意が必要です。

敏感肌でも使いやすいミルクタイプ

敏感肌でも使いやすいミルクタイプ
ミルクタイプは一番穏やかな洗浄力のクレンジングなので、敏感肌の方でも使いやすいアイテムです。油分や界面活性剤があまり含まれていないものが多いため肌に優しいという特徴があります。

すっぴんの日に使うクレンジングとしても最適です。ただし、メイクをしっかりしている人にはおすすめできません。

なお、ミルクタイプのクレンジングは洗浄力が弱い分、コツを掴んで上手にメイクオフする必要があります。

まず、手のひらでクレンジングを「温めてから」肌に乗せましょう。そして、汚れとクレンジングがなじむまで時間がかかるため、ゆっくりと指を動かしながら馴染ませるのがポイントです。

ミルクタイプはサラサラとした液状なので摩擦の負担に気をつけましょう。ふっと指先が軽くなった瞬間が汚れと馴染んだタイミングです。ぬるま湯を少しずつ加えながら丁寧に洗い流してください。

シートタイプは手軽なのがポイント

シートタイプの一番のポイントは持ち運びができる手軽さです。クレンジングがシートに含まれているので、どこにいてもさっとメイク落としができます。

ダブル洗顔不要のタイプもあるので、外出先などで水がない場合や疲れて帰ってきて「すぐに寝たい!」というときにも便利です。

ただし、クレンジングが含まれたシートで肌をこすって汚れを落とすというスタイルになるため肌への摩擦が気になるところです。洗浄力が強いものも多く、肌への負担が高いので日常的に使用するのは避けましょう。

特に敏感肌や乾燥肌の方は、成分表の上位に「エタノール」が表示されているものを避けるとよいでしょう。なお、商品によっては「天然コットン」や「マイクロファイバー」などの肌に負担をかけにくいシートを使用していたり「スクワラン」などの保湿成分を含んでいたりといったものもあります。

正しい方法で肌をきれいにしよう

クレンジングは作り手が想定した正しい方法で行うことでより効果を発揮してくれます。正しい使い方を覚えて肌への負担を少なくメイクオフしましょう。

1.清潔な手にクレンジングを適量

汚れた手でクレンジングを使用すると雑菌が顔に触れてしまうことになり、肌の常在菌のバランスを崩して肌トラブルの原因になる可能性があります。

2.Tゾーンから乗せてUゾーンへ…そして全体と順番に馴染ませていく

汚れの多い部分から順番にクレンジングを広げていきましょう。アイメイクや口紅などは落ちにくいため、最初にポイントメイク用のリムーバーを使って落としておくと更によいです。

3.メイクがクレンジングと馴染んだら水を少量加えて馴染ませる

クレンジングとメイク汚れが馴染んだら、ぬるま湯を少しだけ肌の上に足してクレンジングを乳化させましょう。

4.手のひらにぬるま湯をためてからすすぎ洗い

洗い流す際は、30~32度くらいのぬるま湯がベストです。手のひらにためてしっかりとすすぎ洗いしてください。熱すぎても冷たすぎてもメイクはきれいに落とせません。

自分にぴったりのクレンジングを選ぶ方法

自分にぴったりのクレンジングを選ぶ方法
クレンジングを買う時は、どのような基準で選んでいますか?

メーカーで選ぶ人もいれば、価格で選ぶ人もいるかもしれません。クレンジングが下手かもしれないと悩んでいる方の多くは自分に合ったクレンジングを選ぶことができていない可能性が高いです。

例えば、しっかりメイクなのに肌に優しいからといって洗浄力が低いタイプを選んでいたり、逆にあまりメイクをしていないのにとりあえず洗浄力が高いものを使っていれば安心!と考えている方もいるかもしれません。

しかし、この2つはどちらもNGです。クレンジングはタイプやメーカーによって使い心地や洗浄力が大きく異なっています。

それぞれの特徴を理解した上でメイクの濃さや肌質から選ぶことが重要です。

メイクの濃さで選ぶ

クレンジングを選ぶ1つの基準は「メイクの濃さ」です。

しっかりメイク派とナチュラルメイク派では、メイク汚れを落とす際に必要なクレンジングの洗浄力が異なります。そのため、まずは自分がどの程度のメイクの濃さなのかを把握しましょう。

メイクの濃さの目安とは?

ウォータープルーフやリキッドのような油性ファンデーションなどを使っているなら、どちらかというと「しっかりメイク派」になります。しっかりメイクの人がミルクタイプのような穏やかな洗浄力のクレンジングを選ぶと汚れが肌に残ってダメージの原因になります。

逆に、ナチュラルメイクなのにオイルタイプのような高い洗浄力のクレンジングを使う必要はありません。汚れを落としすぎると肌にとって大切な皮脂まで失われてしまうため乾燥の原因になります。

自分にとって「ちょうどよい洗浄力」のクレンジングを見つけることが大切です。なお、その日によってメイクの濃さが異なる場合は複数のクレンジングを準備しておくという選択肢もありです。

自分の肌質で選ぶ

自分の肌タイプを知っていますか?

クレンジングはメイクの濃さだけでなく「自分の肌質」によっても選び方が変わります。自分がどんな肌質なのかを理解した上で、それに適したクレンジングを選ぶようにしましょう。

例えば「乾燥肌」は水分も油分も不足した状態なので、低刺激で保湿成分が含まれているクレンジングがおすすめです。逆に「脂性肌」なら油分が過剰になっているため、皮脂汚れがしっかり落とせるタイプを選ぶとよいでしょう。

ただし、脂性肌というのはクレンジングの洗浄力が高すぎることが原因になって引き起こされている可能性があります。使ってみて合わないと感じた場合は洗浄力を少し穏やかにしてみると改善される可能性があります。

なお、肌質は季節や体調によっても変化します。いつもと違うと感じた場合はクレンジングを変えてみてください。

また、加齢と共に肌質が変化するため、ずっと同じクレンジングを使い続けるのもよくありません。肌に合わせて時折見直すようにしてください。

まとめ

1.クレンジングが「下手」な人はいません
2.強くこする、熱いお湯を使うなどNG行為には注意
3.クレンジングの種類や特徴を理解することが大切
4.自分のメイクや肌質にあったクレンジングを選ぶようにしましょう
5.正しいクレンジングの方法を覚えよう

クレンジングが下手だと悩む方は「自分に適切なクレンジングが選べていない」もしくは「間違った使い方をしている」というケースがほとんどです。メイク汚れがきちんと落とせていないと肌トラブルやくすみの原因になってしまいます。

悩まずクレンジングの正しい使い方や選び方を覚えてやってみてください。

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