毛穴にもシミができる?きちんとケアして明るい肌に
目次
毛穴が目立つ理由は「シミ」?
人と会う前に鏡を覗いてみたら、毛穴の黒ずみ、たるみや「イチゴ鼻」に気づき、憂鬱な気持ちになったことはありませんか?
毛穴のトラブルは、一度気になり出すと「どうにかしなくては!」と、つい焦ってしまいますよね。
毛穴の気になるお悩みのひとつが「黒ずみ」です。
皮脂腺から過剰に分泌された皮脂や古い角質が混ざると「角栓」ができ、そのままにすると、黒ずみが生まれてしまいます。
黒ずみを防ぐためには、毛穴に角栓ができないようにケアすることが大切です。
毛穴パックをしたり、丁寧なクレンジングを心がけたりと、普段からこまめに毛穴ケアをしている人も多いでしょう。
しかし地道な努力を重ねているにもかかわらず、「なかなか毛穴の黒ずみが取れない」と悩んでいる人がいるかもしれません。
この場合、もしかすると毛穴の黒ずみの原因は角栓詰まりではないのかもしれません。
実は、毛穴が黒ずむ原因は、角栓詰まりだけではないのです。
毛穴になんらかの理由で「シミ」ができると、毛穴が黒ずんで見えてしまいます。
シミが黒ずみの原因であれば、それに見合った毛穴ケアが必要です。
毛穴にできたシミ、改善できます!
「シミ」というと、いつの間にか顔にできており、慌ててケアを始めたという方もいるのではないでしょうか。
スキンケアはもちろん、メイク時にコンシーラーやファンデーションでカバーする方法もありますよね。
シミには、そばかす(雀卵斑)・肝斑・ADM(後天性メラノサイトーシス)や日光性色素斑など、さまざまな種類があります。
目元や口元にあるとチャームポイントとなるホクロも、シミのひとつです。
シミができる原因は、ターンオーバーの乱れやメラニンが関係しているといわれています。
シミ対策も、マッサージで肌の代謝を促す、シミ取りクリームを使うなどの方法があります。
では毛穴にできるシミは何が原因となるのでしょうか。
そしてシミができてしまった場合、どのような方法でケアをすればよいのでしょうか。
詳しく、見ていきましょう。
どうして、毛穴にシミができるの?
シミができる主な原因は、「メラニン色素」であると考えられます。
メラニン色素は、表皮の一番奥の層である「基底層」に存在する「メラノサイト」という細胞が作る色素のことです。
メラノサイトは顔だけでなく、皮膚・粘膜・陰部など身体のさまざまな部分に存在しています。
実は、毛穴にもメラノサイトは存在しているため、毛穴でもメラニン色素を作ることができるのです。
メラニン色素が作られる目的は、外部の刺激から肌を守るためであるとされています。
つまり毛穴になんらかの刺激が与えられると、メラノサイトは刺激から毛穴を守ろうとしてメラニン色素を作ります。
メラノサイトで作られたメラニン色素は、肌のターンオーバーにより、時間をかけて皮膚の表面に現れるのです。
ターンオーバーとは、古い細胞が剥がれ落ち、新たな細胞が再生する働きのことです。
ターンオーバーが正常に行われれば、表面に現れたメラニン色素はいずれ角質として剥がれ落ちます。
しかしターンオーバーが乱れてしまうと過剰にメラニン色素が作られてしまう、メラニン色素が剥がれず肌に蓄積してしまうなどの現象が起こり、シミを作り出す原因となってしまうのです。
毛穴にシミができる原因とは
先にも述べましたが、毛穴のシミは、外部の刺激から毛穴を守るために作られたメラニン色素が原因となります。
ではメラニン色素を作る要因となる外部刺激には、どのようなものがあるのでしょうか。
紫外線
シミを生み出す最大の要因といっても過言ではないのが、「紫外線」です。
紫外線には、「UVA」と「UVB」の2種類があります。
UVAは、既存のメラニン色素をさらに黒くする働きがあります。
UVBはUVAよりも肌への影響が強く、メラニン色素が発生しやすくなると考えられているのです。
鼻や頬の毛穴には紫外線が当たりやすく、シミやそばかすもできやすいため、日焼け止めを塗るなどの紫外線対策が必要です。
角栓
角栓は、角質と皮脂でできています。
角栓は長期間、毛穴に詰まっていると酸化して黒ずんできます。
黒ずんだ角栓を放置していると毛穴の細胞を傷つけてしまうため、メラニン色素が作られ、毛穴にシミができてしまうのです。
物理的な刺激
肌に「物理的な刺激」を与えることも、毛穴にシミを作る原因となります。
物理的な刺激とは、肌をこする・掻く・押すなどの行為が挙げられます。
毛穴をケアする時、洗顔料やクレンジングを強めにしたり、ピンセットや角栓除去シートを使ったりしている人も多いでしょう。
しかし逆にこれらの刺激が毛穴を刺激し、メラニン色素を生み出している可能性があるのです。
炎症
なんらかの理由で毛穴に細菌が入り込むと、炎症を起こします。
炎症が治まっても、炎症による刺激から毛穴を守るために作られたメラニン色素により、茶色いシミができてしまうケースがあります。
毛穴で起こる炎症は、ニキビ、カミソリ負け、毛嚢炎などです。
毛嚢炎とは、皮膚に存在する「黄色ブドウ球菌」という細菌が毛穴内で繁殖して炎症を起こす症状をいいます。
毛穴での炎症が繰り返されるとメラニン色素が生成され続けてしまうため、「炎症性色素沈着」というシミができてしまいます。
炎症を起こしたら、適切な治療を施して早めに治すことを心がけましょう。
毛穴のシミ改善法 その1「スキンケア」
毛穴にシミができてしまった時、どのようなケアをすればよいのでしょうか。
まずは、普段のスキンケアの見直しから始めてみましょう。
クレンジング
メイクをきちんと落とさないと、メイク汚れが毛穴に詰まり、角栓ができてしまいます。
このため帰宅後すぐにクレンジングをしているという人もいるでしょう。
しかし、あまり強くクレンジングをしてしまうと肌に物理的な刺激を与え、炎症が起きてしまう可能性もあります。
優しく落とす、毛穴汚れの吸着力が高いクレンジング料を使うなどして、肌に負担をかけないようにしましょう。
洗顔
クレンジング同様、洗顔も肌に負担をかけない方法で行うことを心がけてください。
ポイントは、しっかり泡立てて、泡で優しくなでるように洗うことです。
可能な限り、直接肌をこすらず、肌への刺激を少なくしましょう。
化粧水・美容液
化粧水や美容液を、美白効果が見込めるものに変えてみるのもひとつの方法です。
美白化粧水には、「シミをできにくくするタイプ」と「できたシミを薄くするタイプ」の2種類があります。
おすすめは、ビタミンC誘導体とハイドロキノンが含まれているものです。
どちらも、シミを予防することはもちろん、すでにできてしまったシミを薄くする効果が見込めます。
毛穴のシミ改善法 その2「皮膚科を利用」
セルフケアによる対策をしても毛穴のシミが改善されない場合は、美容皮膚科を受診してみてください。
専門の医師によるアドバイスや適切な治療を受けることができます。
毛穴のシミを改善するポイントは、「メラニンを正常に排出させる」「メラニンの生成を抑える」の2点です。
主な治療方法は、外用薬を塗ることです。
皮膚科で処方される外用薬には、以下の成分が含まれています。
ハイドロキノン
メラノサイトに働きかけ、メラニン色素の生成を抑える役割があります。
メラニン色素の色を元の肌色に戻す「還元」という働きもあり、すでにできてしまったシミを薄くする効果が期待できるでしょう。
シミへの効果が高い反面、肌への刺激が強いため、普段から肌が弱いと感じる人は、必ず医師に相談してください。
トレチノイン
表皮細胞の代謝を活性化することでメラニン色素の排出を促し、シミを薄くする効果が見込めます。
とくに、毛穴の炎症が原因でできる「炎症性色素沈着」に有効です。
ただし、すぐに効果が出やすい反面、何もない部分の皮膚が炎症を起こす、ただれるなどの副作用が見られるケースがあります。
使用の際は、こまめに医師の指導を仰ぎ、皮膚の状態をチェックしてもらうことが必要です。
毛穴のシミ改善法 その3「氷美容法」
「氷美容法」という美容法をご存じですか?
氷美容法とは、文字通り氷で肌を冷やす美容法のことで、毛穴が目立たなくなる、肌のキメが整うなどの効果が期待できるといわれています。
氷で肌を冷やすと、下記のような変化が肌に現れるとされています。
・血行の促進
・ターンオーバーの促進
・毛穴が引き締まる
・紫外線による肌の火照りや赤みを抑える
肌の血行が良くなればむくみが解消されますし、肌のターンオーバーが促進されれば、メラニン色素が蓄積される可能性も低くなりますよね。
氷美容法にはマッサージ、洗顔、パックなどがあります。
今回は、「氷マッサージ」のやり方をご紹介します。
1.クレンジングと洗顔をして、メイクと肌の汚れを落としましょう。
2.氷をガーゼまたはタオルに包み、皮脂分泌が活発な部分(例:Tゾーン)、乾燥しやすい部分(例:頬)の順にマッサージします。
軽く押し当てるように行うのがポイントです。
3.マッサージを終えたら、通常のスキンケアで保湿します。
氷マッサージの注意点は、下記の通りです。
・氷は、塩素を含む水道水ではなく、ミネラルウォーターか真水で作りましょう。
硬水よりも軟水で作るのがベターです。
・ニキビや傷がある部分は避けてマッサージしましょう。
余計に刺激を与えて、悪化する可能性があります。
・直接、肌に氷を当てるのも止めましょう。
肌が冷えすぎて、凍傷を起こす危険があります。
長時間マッサージすると肌の乾燥につながるため、3分を目安にするとよいですよ。
ケアをしてもシミが消えない原因
どんなに毛穴をケアしてもシミが消えない、改善するどころか余計にシミが広がってしまうなどの症状に見舞われることもあります。
この場合、間違ったやり方で毛穴ケアをしている可能性があります。
たとえば角栓を取り除こうとして、週に何度も角栓除去シートを使ってはいませんか?
たしかに毛穴に残った角栓が酸化すると、黒ずんでシミができる原因になります。
しかしシートをたびたび使用して毛穴に刺激を与えすぎると、皮膚を守るためにメラニン色素が作られ、結果的にシミが発生してしまいます。
毛穴のシミを防ぐために行っていたケアが、逆に発生させる要因となってしまったら本末転倒ですよね。
このようなことを起こさないためにも、正しい毛穴ケアを心がけてください。やり過ぎは禁物です。
毛穴トラブルも角栓詰まりによるもの、たるみによるものなど、さまざまなタイプがあります。
自分の毛穴トラブルがどのタイプなのかを把握し、見合ったケアを行いましょう。
(まとめ)正しくケアしてシミを改善しよう
毛穴のシミを、改善する方法をまとめると下記の通りです。
2.セルフケアで改善が見込めないようであれば、美容皮膚科の受診がおすすめです。
3.スペシャルケアに、身近にあるものでできる「氷美容法」を取り入れてみましょう。
シミを発生させないためには、毛穴に汚れをためないように汚れをしっかり落とす、紫外線から肌を守るためにUV対策をするなど、普段から意識することが大切です。
それでもシミができてしまったら、あせらずに原因を考えて、適切なケアを行うようにしてください。
諦めずに根気よく対策することで、毛穴のシミは改善できます。
しっかりと毛穴をケアして、明るい肌で毎日過ごしましょう。