- グリコール酸
- サリチル酸
- 乳酸
- フルーツ酸
乾燥肌にピーリングは危険?
目次
ピーリングで古い角質を除去して乾燥肌を改善しましょう
乾燥肌は年間を通して悩んでいる人が多い肌トラブルです。乾燥肌だけでなく、ほとんどの肌トラブルの改善策は「毎日のスキンケア」が基本です。ここを怠っていては健やかで美しいお肌は取り戻せません。
しかし、毎日のスキンケアをしっかり行っていても改善しないため、さまざまなケアを試している方も多いと思います。「ピーリング」もその一つです。
ピーリングは、古い角質を取り除いて、お肌の新陳代謝といわれる「ターンオーバー」を正常にするお手入れです。ターンオーバーのサイクルが乱れると角質が厚くなり、ゴワゴワして乾燥してしまうこともあります。
今回は、乾燥肌におすすめの「ピーリング」とはどんなケアなのかを紹介していきます。
ピーリングとは?
しかし「加齢」「間違ったスキンケア」「ストレス」「偏った食生活」などのさまざまな理由でターンオーバーのサイクルが乱れてしまいます。その結果、古い角質は自然にはがれ落ちずに肌の上にどんどん蓄積していきます。
古い角質がお肌にたまってしまうと、角質が厚く、硬くなり、肌表面のくすみや乾燥肌の原因になります。また角質が厚いため化粧水や美容液がお肌の奥まで浸透できないので乾燥肌を招くともいわれています。
古い角質を取り除き、お肌の新陳代謝といわれるターンオーバーを正常に戻して健やかで美しいお肌を取り戻すのがピーリングケアです。
乾燥肌と深く関わるターンオーバーについて詳しく説明します。
ターンオーバーとは?
表皮は、表面から「角層」「顆粒(かりゅう)層」「有棘(ゆうきょく)層」「基底層」からなっており、一番下の基底層で新しい角質細胞を生成しています。表皮の基底層から一番外側の角層までたどり着くと、古くなった角質が垢となってはがれ落ちます。そして新しい皮膚が表皮となって現れるのです。
この一連のお肌の生まれ変わりを「ターンオーバー」といいます。
ターンオーバーは若くて健康な皮膚は常に細胞が入れ替わり、28日間でお肌は新しく生まれ変わります。ターンオーバーが正常に行われていれば、お肌は常にハリとツヤのある潤った状態でいることができます。
しかし、ターンオーバーのサイクルは加齢や間違ったスキンケアなどさまざまな原因で乱れていきます。ターンオーバーのサイクルは20代で28日間、30歳を過ぎると45日以上もかかるといわれています。
年齢を重ねるごとに乾燥、シミやシワなどの肌トラブルができやすくなり、また治りにくくなるのは、このターンオーバーのサイクルが遅くなるからなのです。
ピーリングのメリットとは?
また、蓄積した角質をすっきりと取り除くことで、お肌のごわつきが無くなり、化粧水や美容液が角質までしっかりと浸透します。その結果、乾燥肌が徐々に改善されていくでしょう。
ホームケアの正しいピーリング方法
ホームケア用のピーリング剤は、さまざまな種類があります。
石けんタイプ
刺激が低くお肌に優しいので、乾燥肌や敏感肌でも安心して使えます。しかしピーリング作用が弱いので定期的に継続してケアする必要があります。
ジェルタイプ
ポリマー粒子が配合されているものが多くなっています。刺激が強いので乾燥肌や敏感肌にはオススメしません。
その他、クレンジングや洗顔料と兼用のアイテム、拭き取り化粧水タイプ、洗い流す美容液タイプなどがあります。
ピーリング剤に使用されている成分
などがあります。ホーム用のピーリング剤は、お肌へのダメージが少ない「フルーツ酸」が含まれた物が多いようです。
ピーリングの手順
- クレンジングをしてメイクをオフして、たっぷりの泡で洗顔をします。
- ピーリング剤を手に取り、乾いたお肌に皮脂の多いTゾーンからフェイスラインの順で載せていきます。
- 指の腹を使ってくるくるとマッサージをするようにお肌になじませていきます。皮膚の薄い目元は丁寧に優しくなじませます。
- ぬるま湯でしっかりと流します。お肌をこすらずに丁寧に洗い流しましょう。
- 清潔な柔らかいタオルでお肌をこすらずに水分を拭き取ります。
- 保湿ケアをしっかりと行います。
ピーリングは、1〜2週間に1回を目安に行いましょう。その後、お肌の様子を見ながら週1〜2回のスペシャルケアをとして定期的に取り入ると良いでしょう。
ピーリング後の保湿ケア
ピーリング後は、角質がごっそりとはがれ落ちた状態なので、お肌のバリア機能が低下しています。しっかりと保湿ケアを行うことでピーリング後のトラブルも避けることができます。
乾燥肌の改善のためにピーリングを行った場合、保湿ケアで使用する化粧品は、乾燥肌をカバーする保湿成分が入ったものを選びましょう。
おすすめの保湿成分
- 真皮層内に存在するコラーゲン
- ヒアルロン酸
- 角質層内に存在するセラミド(セラミド1、セラミド2、セラミドAP、セラミドNP)
これら保湿成分はお肌にハリと弾力を与え、潤いのある若々しいお肌をつくるとても大切な成分です。もともと体内にある成分ですが、年齢を重ねるごとに減少していきます。
これら成分を積極的に補うことで乾燥肌を予防、改善し、シワやシミ、たるみやほうれい線など肌老化の予防にもつながります。
乾燥肌を改善する保湿ケア
「化粧水→美容液→乳液→クリーム」の順につけていきましょう。汗や皮脂が多量に分泌される暑い季節は、お肌がべたつくため乳液やクリームを使わないという人がいます。
保湿ケアのクリームの役割の一つには、化粧水でお肌にたっぷりと与えた水分を逃がさないようにフタをするというものがあります。水分、保湿成分を蒸発させないためにも乳液やクリームはしっかりとぬりましょう。
保湿ケアのポイント
お肌全体にムラなくつけることです。化粧水をつける時は、両手で顔全体を包み込むようにして、じんわりとお肌の奥まで浸透するように丁寧に行います。
コットンを使う場合は、たっぷりと化粧水を含ませてお肌に密着させたまま優しく滑らせていきます。その際、顔の中心から外側へ、上から下へと滑らせるとまんべんなくつけられます。
手、コットンのいずれの際も、保湿成分を皮膚の奥まで浸透させたいからといって、力強くこすることはやめましょう。お肌に傷がついて乾燥肌が悪化し、また肌荒れや炎症など肌トラブルの原因になります。
クリニックや病院で行うケミカルピーリング
医療機関で行うのはケミカルピーリングといいます。ホームケアのピーリングと違って、使用する薬剤の作用が強く、またお肌のコンディション、お肌のトラブル状態に合わせて薬剤の濃度を調節してもらえます。
クリニックなど医療機関でのケミカルピーリングの流れです。
- カウンセリングで自分が行いたいケミカルピーリングの希望を伝えます。クリニックからはケミカルピーリングの施術のリスクなど説明があります。
- 洗顔をします。
- 清潔な顔にケミカルピーリング剤をぬります。所定の時間後に薬剤を拭き取り、中和し、水で洗顔します。
- 熱を持っていたらクールダウンします。
クリニックによって施術の流れは異なります。事前に確認しておくと安心でしょう。
クリニックでのケミカルピーリング後は、ホームケアよりもお肌が敏感になっています。毎日の保湿ケアと紫外線対策をしっかりと行うことが大切です。
皮膚に赤みが出たり、乾燥が生じたりすることがありますが、数日後に改善することがほとんどです。小さいかさぶた、水ぶくれや浅い傷などの症状が長く続く場合は医師に相談しましょう。
ピーリングのトラブルを防ぐポイント
ピーリングは使い方を間違えると、お肌に負担がかかり乾燥肌やかゆみ、吹き出物などのさまざまな肌トラブルを引き起こします。ピーリングでトラブルを防ぐポイントを説明します。
お肌に負担の少ないフルーツ酸のピーリング剤を選ぶ
初めてピーリングを行う人、お肌がもともと弱い人、敏感肌や乾燥肌などはお肌に負担の少ないフルーツが由来の酸(AHA)を使用しましょう。フルーツ酸のピーリング剤は、お肌への刺激が少なく古い角質を優しく洗い流してくれます。
保湿ケアをしっかりと行う
ピーリングケアを行ったあとは、普段の保湿ケアをしっかりと行いお肌を整えましょう。保湿ケアは乾燥肌を予防し、ピーリングでリセットしたお肌を整えるためにも大切なお手入れです。
セルフケアが不安な人は医師のカウンセリングを受ける
乾燥肌のピーリングは行っても大丈夫、とはいえ、自分の荒れたお肌は本当にピーリングができるのか心配な場合は、クリニックで専門医師のカウンセリングを受けることをおすすめします。トラブルが起きないように、医師の診断をしっかり受けて、納得した上でピーリングを行いましょう。
(まとめ)ターンオーバーを正常にして乾燥肌を改善しましょう
乾燥肌を改善するためにピーリングを自宅で行うのが不安という人は、クリニックで施術してもらうのが最も安心な方法です。また、自分で行う際は使用手順や注意事項をきちんと確認して正しい方法で行いましょう。