乾燥肌にはぬるま湯だけでの洗顔でOK?
乾燥肌でも洗顔料などを使ったうえで、ぬるま湯洗顔をしましょう
「最近、乾燥肌が気になりだしたので、洗い過ぎないようにぬるま湯でそっと洗うだけにしています」
「洗顔料を使って洗うと肌がパリパリと乾燥してしまうので、ぬるま湯のみの洗顔です」
このような声があちらこちらで聞かれるように、乾燥肌に悩む人たちの多くは肌の乾燥を助長してしまうという理由から、洗顔料を使っての洗顔に後ろ向きの傾向があるようです。
しかし、洗顔料をまったく使用しない単なるぬるま湯洗顔でスキンケアをしようとすれば、毛穴に皮脂汚れが溜まったりメイクの残り汚れが詰まったりして、かえって肌の状態を悪化させてしまいます。
カサカサ、パリパリといった状態の乾燥肌であっても、肌にとって不要なものは洗顔料を使ってぬるま湯で丁寧に洗い流し、その後、肌が必要としている美容成分を補う必要があります。
そこで改めて、乾燥肌特有のスキンケアも含め、乾燥肌のぬるま湯洗顔について、抑えておきたいポイントを考えていきましょう。
間違ったスキンケアは、乾燥肌を助長させる原因になります
・クレンジングの際に肌を不用意にこする
・洗顔料をよく泡立てず洗顔する
・洗顔後の肌を洗いっぱなしで放置しておく
このような間違ったスキンケアは、肌の状態を悪化させます。
とくに、乾燥肌は外部からの刺激に敏感なので、少しでも間違えたケアを続けていると、さまざまな肌トラブルを引き起こしてしまいます。
乾燥肌に悩んでいる人は、一度、徹底的にスキンケアを見直してみる必要があるでしょう。保湿をしていても乾燥が改善されないのは、間違ったスキンケアが原因かもしれないからです。
また、若い頃は皮脂の過剰分泌に悩んでいたけれど、30代に入った頃から乾燥が気になるようになったという人も、ずっと同じスキンケアでは通用しないのです。
年齢や乾燥肌の肌質に合ったスキンケアにはどのようなポイントに気をつけるべきか、クレンジング、洗顔、ポイントメイクなども含めてみていきましょう。
乾燥肌の人がクレンジングや洗顔の際には、普通肌や脂性肌の人以上に注意を払う必要があります。
それは、乾燥肌が、肌本来が持っている保湿機能をしっかりと働かせることができないトラブルを抱えているからです。
そもそも、肌の角質層には天然保湿因子(NMF)や細胞間脂質といった水分を保ち、ハリや弾力を担う成分があります。
肌のターンオーバーによってこれらが生成されることで、肌は水分を保持し、肌の潤いを保つことができる仕組みが完成します。
しかし、加齢、ストレス、不規則な生活サイクル、偏った食生活、紫外線などの影響を受け、私たちの肌のターンオーバーの周期が乱れてしまいます。
そうなると、肌の新陳代謝が悪くなり、天然保湿因子や細胞間脂質の生成も遅れるので、肌が砂漠のような状態におちいってしまうのです。
このような肌の乾燥を外部から少しでも改善するためには、毎日のスキンケアが重要になります。クレンジングや洗顔で注意しなければならないことはどのようなことなのでしょうか。
1.肌をできるだけこすらない
角質層には、肌の保水力に関わる天然保湿因子や細胞間脂質などがありますが、この層がダメージを受けてしまえば、肌は乾燥状態におちいります。
そのため、角質層になるべくダメージを与えないようにすることが重要です。角質層にとって、物理的なダメージになるのは肌を強くこすること、すなわち「摩擦」です。
指や手のひらでゴシゴシと肌をこすることは、過度な摩擦を生じさせ、角質層に大きなダメージを与えてしまいます。クレンジング、洗顔、化粧水や乳液のパッティングといったときには、十分な注意が必要です。
2.短時間でスキンケアをする
毛穴から肌の汚れをしっかり取り除きたい一心で、クレンジングや洗顔に長々と時間をかけていませんか?
実は、クレンジング剤や洗顔料などを長時間肌の上にのせておくと、洗浄力の強さから予想外に肌にダメージを与えてしまうことがあります。
クレンジングや洗顔は、できる限り短時間で済ませましょう。
でも、しっかり洗えているかどうか、心配になってしまう人もいるかもしれませんね。
その場合には、肌になじみやすく乾燥させにくいミルクタイプやクリームタイプのクレンジング剤を選択したり、しっかりと泡立てた洗顔料でふわふわと洗顔したりすることで解決します。
3.摩擦を防ぎ短時間でスキンケアを行うために、Tゾーンから洗うことが大切
角質層への負担軽減のためには、こすらないことや短時間でスキンケアすることが重要です。
そのためには、洗顔の手順に配慮しましょう。
肌が乾燥している部分にクレンジング剤や洗顔料を長時間置いておけば、その部分はますます乾燥していきます。そのため、まずは皮脂の分泌が多いTゾーンなどから洗い始めましょう。
目元、口元、頬といった乾燥が気になる部分を最後に洗うことで、洗顔料などを載せておく時間を短くすることができます。そうすれば、洗顔そのものが与える肌の負担を軽減できます。
ほんの小さな注意が、日々積み重なって大きな成果を生み出します。乾燥肌の改善のためにも、皮脂分泌の多い部分から洗顔していくことを習慣化していきましょう。
乾燥肌の人が洗顔するに注意したいことは、「こすらない」「短時間で」「洗顔手順はTゾーンから」です。でも、そのほかにもちょっとした注意によってできる乾燥肌対策はまだまだあります。
1.ぬるま湯で洗い流す
洗顔でぬるま湯を使うことは、乾燥肌対策にとって非常に重要なポイントになります。
「忙しい朝は蛇口からすぐに出る冷水で簡単に洗浄してしまう」といった人はいませんか?
あるいはその逆、「熱めのお湯で洗顔すれば毛穴が開いて気持ちがいい、皮脂汚れも一気に洗い流せる」と思っている人はいないでしょうか?
これは、両方とも大きな誤解といってよいでしょう。
冷水では毛穴が収縮してしまい、せっかく洗顔をしても毛穴の汚れがなかなか浮き出ず、しっかりと洗顔効果を出すことができません。
一方の熱いお湯での洗浄は、肌の厚みが薄い顔の肌には刺激が強すぎるため、肌本来の潤いまで洗い流してしまいます。「肌をこする」と同程度、またはそれ以上の過度な刺激を肌に与えてしまうのです。
顔の洗浄には、冷水や熱めの湯ではなく、ぬるま湯洗顔が基本です。手のひらでぬるま湯をすくい、そっと肌を流すように行ってください。
2.ポイントメイクも優しくオフする工夫を
乾燥肌の人がメイクを落とす場合には、普通肌の人以上に気をつけるようにしましょう。とくに、落ちにくいメイクを重ねる目元や口元のポイントメイクをオフする際には、細心の注意を払います。
目元については、アイシャドウはたっぷりとリムーバーをコットンにしみこませます。まぶたの上にコットンを載せて5秒くらい置いたままにし、アイシャドウとリムーバーがなじんだら、そっと拭き取ります。
アイラインもこすって拭き取らないようにしましょう。リムーバーを浸み込ませた綿棒を、優しく目元に押し当てながら、そっと拭き取っていきます。
口元もダメージを受けやすく、乾燥が進むとシワなどの肌トラブルになりやすい部分です。コットンにリムーバーをしみこませ、口元にのせリップとしっかりとなじませ、まずはリップの成分を浮かせます。
それから、優しく丁寧に拭き取っていくようにしましょう。
3.乾燥肌と脂性肌が混在している場合にはパーツごとに丁寧なケアを
「Tゾーンは皮脂分泌が過剰な脂性肌、でも頬や口元、目元は乾燥に悩んでいる」という声は、30~40代でとくに多く聞かれます。
そんなときは、パーツごとに丁寧なケアをすることがポイントです。ベタつきを感じる部分は、しっかりと洗顔料を泡立てて洗顔します。
一方、乾燥に悩んでいる部分は、Tゾーンに載せた洗顔料の泡を少量のばすくらいにして、時間を置かずぬるま湯で丁寧に洗い流すようにします。
顔全体を同量の洗顔料で、同じような洗顔方法で行う必要はありません。
泡の量、泡をなじませるスピードや力の程度を調整するなどの工夫を加え、各パーツにあわせた洗顔を心掛けましょう。
極度の乾燥に悩む場合には、朝晩で洗顔方法を変えてみましょう
肌の乾燥状態がひどく、頬はカサカサしているし、目元、口元にはシワが気になるくらい極度の乾燥状態におちいっている場合もあるでしょう。
このように極度の乾燥に悩んでいる場合には、朝晩の洗顔方法を変えるといったもとも視野に入れましょう。
例えば、メイクを落とす必要のある夜は、クレンジングや洗顔料を使って丁寧に洗顔する。
一方、朝の洗顔は、ぬるま湯のみを使って、就寝中に分泌された皮脂や顔についたホコリなどを洗い流す程度にとどめるといった工夫です。
クレンジングや洗顔の際に、洗浄成分や摩擦によって、肌に過度な刺激を与えてしまうことがあります。
肌の汚れを落としたいばかりに、かえって乾燥を悪化させてまで洗顔に強くこだわる必要はありません。
必要以上に洗い過ぎることなく、朝はぬるま湯で、夜はクレンジングと洗顔料でしっかり洗顔といった工夫はオススメです。
「一日を通して、しっかりと肌の汚れを洗い流すことができればいい」と割り切りましょう。
(まとめ)乾燥肌には、ぬるま湯洗顔で賢くスキンケアをしましょう
2.「こすらない」「短時間」「Tゾーンから」洗顔することが大切
3.ぬるま湯を使ってパーツごとや朝晩で洗顔方法を変えるなど、丁寧な洗顔を心掛けましょう
30~40代になると、ストレスや生活習慣などだけでなく、加齢といった要因が加わることで、肌はますます乾燥していきます。
乾燥肌には、刺激をできるだけ少なくした洗顔方法の実践がカギになります。クレンジング剤、洗顔料、リムーバーなどを使いながら、ぬるま湯で短時間に洗顔することを心掛けましょう。
毎日のスキンケアで、乾燥肌が少しでも改善していくといいですね!