乾燥肌なのにどうしてテカるの?
目次
乾燥肌がテカるのは、水分を補うための皮脂が過剰分泌されるからです
お肌の表面はテカっている、またはしっとりとしているのに、お肌のキメが粗く、ゴワゴワしていて、ファンデーションの載りが悪い、メイクが崩れやすい…
まるでお肌が乾燥している状態ですね。
あるいは、頬や目元はカザカサと乾燥しているのに、Tゾーンだけがいつもテカっている。
このようなお肌は毎日のスキンケアに悩んでしまいます。
見た目はオイリー肌のようにテカっているけれど、乾燥している部分があったりゴワゴワしていたりするお肌は、お肌の内部の水分が不足しているインナードライ肌かもしれません。
インナードライ肌とは、お肌の内部が乾燥状態のため、肌の水分を逃がさないために、皮脂をたくさん分泌している状態のことです。そのためお肌の表面はテカっているのに、肌質が乾燥肌のように荒れているのです。
インナードライ肌とは気づかずに、皮脂を取り除くスキンケアを必死に行っているとお肌はますます悪化し、皮脂がさらに分泌され、テカリがひどくなるという悪循環を招くことになります。
今回は、見た目はテカっているけど、お肌の内部は乾燥しているインナードライについて説明していきます。
テカる乾燥肌を改善する方法
お肌の表面はテカっているインナードライ肌は、なかなか自分では気づくことが難しいものです。そのためお肌のテカリを取りたいと、皮脂を取り除くスキンケアを続けている人も多いでしょう。
インナードライ肌には以下のような特徴があります。
自分のお肌がそれらに当てはまるかをチェックしてみてください。
1.洗顔後にお肌がつっぱる
2.洗顔後にお肌のテカリが目立つ
3.皮脂でベタつきやテカリがあるのに、お肌がつっぱる
4.お肌が乾燥しているのに、ニキビが出やすい
5.毛穴の黒ずみ、開きが目立つ
6.吹き出物ができやすい
そのほか、お肌のキメが粗い、お肌がゴワゴワしている、ファンデーションの載りが悪い、メイクが崩れやすいなどの特徴もあります。
オイリー肌は、肌表面の内部も皮脂で潤っているため、洗顔後のつっぱり感はありません。しかしインナードライ肌は洗顔料でお肌の皮脂を落とすと、内部が乾燥しているためつっぱり感があります。
乾燥肌がテカる原因
お肌の内部はカラカラに乾燥しているのに、お肌の表面がテカっているインナードライ肌は、さまざまな原因が重なりあって生じます。インナードライ肌になるおもな原因をみていきましょう。
・過剰に分泌された皮脂を取り除くスキンケアを行っている
・洗顔時に熱いお湯を使っている
・ゴシゴシと力を入れてこすり洗いをしている
・あぶらとり紙を頻繁に使用している
・洗顔を1日2日以上行っている
・洗浄力の強いクレンジング剤、洗顔料を毎日使っている
・クーラーや暖房などエアコンがきいた部屋で長時間過ごしている
・タバコを吸っている
・アルコールの飲み過ぎ
・過度のストレスを日々感じている
・不規則な生活習慣
・偏った食生活をしている
これらの行為はすべてインナードライ肌を引き起こす原因になります。思い当たる項目は、いくつあったでしょうか。
インナードライ肌がテカる原因
インナードライ肌になるのは、乾燥が原因です。
そもそもお肌が乾燥するというのは、どういった状態になっているのでしょう。
人の皮膚は表皮、真皮、皮下組織の3層で成り立っています。最も上層の表皮は4つの層に分かれており、一番表面にあるのが角質層です。
角質層は水分を保持してお肌に潤いや柔軟性を維持する働きと、外部からの異物混入を防ぐバリア機能を持っています。しかしこの角質層の機能が低下すると、お肌の水分が蒸発してカサカサの乾燥肌を招くのです。
お肌の水分が足りなくなると、肌自身が水分を補おうとして、皮脂を大量に出しはじめます。その過剰に分泌された皮脂が、いわゆるテカリとなってお肌の表面にあらわれるのです。
お肌がテカっていても、お肌の内側はカラカラの乾燥状態です。このテカリをオイリー肌と勘違いしてしまい、過剰な洗顔や皮脂を除去する化粧水などを使用したスキンケアを行うと、ますますお肌は荒れてしまうのです。
お肌の水分不足は、加齢によるお肌の老化、間違ったスキンケア、紫外線などが原因です。
30歳を過ぎた頃から、お肌の潤いを保つ角質層内にある天然保湿因子(NMF)、セラミドやコレステロールなどの細胞間脂質といった天然の保湿成分が減少していきます。
お肌の奥が乾燥しているインナードライ肌の改善、さらにはお肌の老化の進行を遅らせるためにも毎日のスキンケアがとても重要になってきます。
乾燥肌を改善するスキンケア(1)クレンジング・洗顔
表面はテカっていてもお肌の奥はカラカラに乾燥しています。インナードライ肌の改善は、乾燥肌を改善するスキンケアがオススメです。
クレンジング
メイクをしている人は、毎日クレンジングしますが、クレンジング剤はどうやって選んでいますか?
クレンジング剤はさまざまなタイプがありますが、どのようなタイプのものにメイクの油分を落とす合成界面活性剤が配合されています。クレンジング剤選びは、この合成界面活性剤がポイントになります。
合成界面活性剤はお肌に必要は皮脂や角質、さらには角質層のセラミドなどを落としてしまう性質があります。そのためお肌のバリア機能が破壊され、乾燥肌などのトラブルの原因にもなります。
乾燥肌を改善するためには、この合成界面活性剤の配合量が少ないクレンジング剤を使うことです。さまざまなクレンジング剤の中でも、クリームタイプが比較的配合量が少ないとされています。
逆に合成界面活性剤が多量に配合されているのが、オイルタイプと拭き取るシートタイプです。どちらも手軽で素早くメイクをオフできるので人気です。しかしお肌への負担は、かなり大きなものとなっています。
またシートタイプは、拭き取る際のシートとの摩擦でお肌を傷つけてしまうことがあります。シートタイプもオイルタイプも毎日使うクレンジング剤としては控えましょう。
クリームクレンジング剤を使った正しいクレンジング方法を説明します。
1.石けんなどで手をしっかりと洗い清潔にします。クリームクレンジングを手に取り、体温で温めておきましょう。
2.クレンジング剤をお肌に載せて、指をクルクルと回しながらメイクとなじませていきます。ゴシゴシこすらずに、優しく丁寧に行いましょう。
3.クルクルと回している指がフッと軽くなったら、メイクが落ちた合図です。ぬるま湯を当てるようにして、しっかりとクレンジング剤を流します。
洗顔
次に、洗顔料の選び方を説明します。
洗顔料も合成界面活性剤の配合量が少ないものを選びましょう。そのほか、防腐剤、香料、合成着色料などは、お肌の刺激物となる場合があるので、できるだけシンプルな物を選びましょう。
乾燥肌の洗顔料には、天然成分でつくられた固形の石けんがオススメです。皮脂や古い角質をしっかりと落とし、洗い上がりもさっぱりです。お肌への負担もほとんどなく、どのような肌質でも安心して使用できます。
正しい洗顔方法を説明しましょう。
1.手を石けんで洗い清潔にします。
2.洗顔料をよく泡立てます。目安は、手を逆さにしても落ちないくらいの濃密なたっぷりの泡です。固形の石けんは泡立て用のネットを使うと、簡単にたっぷりの泡を作ることができます。
3.たっぷりの泡をお肌の上に載せ、皮脂の多いTゾーンを意識しながら丁寧に汚れを落としていきます。その際、手で肌をゴシゴシこすらずに、たっぷりの泡を転がしながら優しく洗っていきましょう。
4.ぬるま湯で、しっかりとすすぎます。熱いお湯は汚れがよく落ちると思っている人も多いのですが、熱いお湯はお肌をさらに乾燥させてしまうので要注意です。
5.清潔な柔らかいタオルで水分を優しくふき取ります。
洗顔後は時間をあけずにすぐに保湿ケアを行いましょう。
乾燥肌を改善するスキンケア(2)保湿ケア
保湿ケアは、化粧水、美容液、乳液、クリームが一般的な手順です。皮脂でテカるからといって、乳液やクリームをつけないのはNGです。さらに乾燥肌を悪化させてしまいます。
保湿ケアで使用する化粧水や美容液は、保湿成分のセラミド、コラーゲン、ヒアルロン酸などが配合されたものがオススメです。
セラミド、コラーゲン、ヒアルロン酸はいずれも、もともと人の体にある成分ですが、加齢とともに減少していきます。毎日のスキンケアで積極的に補うことで、健康的で美しいお肌へ近づくことができるでしょう。
また化粧品を選ぶ際には、アルコール、パラペン、合成着色料、香料などが配合されていないものが、お肌への刺激も少ないためオススメです。
乾燥肌を防ぐ日ごろの対策
お肌の表面がテカっているインードライ肌は、乾燥肌と同じような日ごろの対策を行うことで、改善されていきます。日頃から気をつけておきたいことを説明しましょう。
洗顔のし過ぎ
テカリが気になるからといって、1日に何度も洗顔するのはNGです。お肌に必要な皮脂を洗い流してしまうため、失った皮脂を補うために皮脂腺が活発になり皮脂を過剰に分泌します。
洗顔は1日2回までにしましょう。朝は洗顔料を使わず、ぬるま湯で流すだけでも十分です。
あぶらとり紙の使い過ぎ
顔のテカリをとるためにあぶらとり紙を何枚も使うのは、インナードライ肌には逆効果です。乾燥から皮膚を守ろうとして皮脂は過剰に分泌しているので、それを除去してはさらに皮脂が分泌されます。
生活習慣の乱れ
寝不足、過剰なストレス、運動不足、偏った食生活は、インナードライ肌に大きく関わってきます。こうした原因によって、お肌の新陳代謝といわれるターンオーバーのサイクルが遅くなったり早くなったりします。
ターンオーバーが正常に行われなくなると、乾燥肌はもちろんさまざまな肌トラブルを引き起こす原因にもなります。
(まとめ)乾燥肌の予防と改善はスキンケアが大切
2.インナードライ肌がテカる原因
3.乾燥肌を改善するスキンケア
乾燥肌をしっかりとお手入れせずに放置しておくと、お肌の老化をぐっと早めてしまいます。シワ、シミ、たるみ、くすみ、ほうれい線など、あっという間に目立つお肌になるでしょう。
乾燥は美肌の大敵です。これまでのスキンケアを見直して、健康的で美しいお肌を目指しましょう。