ざらざらの乾燥肌は改善できる?

ざらざらの乾燥肌は改善できる?

ひどい乾燥肌でも、正しいスキンケアで改善します

ひどい乾燥肌でも、正しいスキンケアで改善します
お肌が乾燥すると、ざらざら、ゴワゴワとした質感になってしまいます。お肌がこうした状態になると、毎日のファンデーションの仕上がりも悪く、メイクも崩れやすくなってしまいます。

お肌が乾燥してざらざらするのは、角質層の乱れによるものです。

お肌は外側から「表皮」「真皮」「皮下組織」の3つの層に分かれています。
表皮は3mmという薄さですが、さらに「角質層」「顆粒層(かりゅうそう)」「有棘層(ゆうきょくそう)」「基底層」の4層からなっています。

最も表面にある角質層は、0.02〜0.03mmの厚さで、角質細胞がブロック状に重なった状態です。角質細胞同士をセラミドなどの細胞間脂質が接着剤のように接着して、すき間を埋めているのです。

そうすることで、外部の異物からお肌を保護し、お肌の水分が蒸発しないよう防いでいます。

角質層のこうしたバリア機能が正常に働いていることで、お肌は潤いが保たれた健康的な状態を維持しています。しかしこのバリア機能が崩れてしまうと、ざらざらの乾燥肌になってしまうのです。

今回はざらざらの乾燥肌について、改善する方法などを説明していきます。

ざらざらの乾燥肌を改善する方法

ざらざらの乾燥肌は、表皮の一番上にある角質層の水分が低下して起こります。水分が少なくなった角質層は、角質がめくれ上がりざらざらになります。さらに水分が蒸発すると、ひどい乾燥肌へと悪化するのです。

角質層のざらつきを感じるのは、乾燥が原因の他にもあります。
一つはお肌の新陳代謝といわれるターンオーバーの乱れによるものです。正常なターンオーバーのサイクルは約1カ月です。

何らかの原因でターンオーバーのサイクルが乱れてしまうと、通常は自然とはがれ落ちていく古い角質が、お肌に残ったままになり、ざらつきの原因になります。

角質層のざらつきのもう一つの原因は、角栓です。古い角質や皮脂が混ざり合った角栓が毛穴に詰まり、それがお肌のざらつきとなります。

毛穴に詰まった角栓をそのままにしておくと、毛穴の黒ずみや毛穴の開き、ニキビや吹き出物などさまざまな肌トラブルを招く原因になります。

ざらざらの乾燥肌は正しいスキンケアで改善

ざらざらの乾燥肌は正しいスキンケアで改善
角質層が乱れてざらざらしている乾燥肌の改善策は、正しいスキンケアで角質をいたわりながらお手入れすることがポイントです。

ざらつきのある乾燥肌を改善する正しいスキンケアのポイントを挙げていきます。自分が行っているスキンケアと比較して、この機会に見直してみましょう。

1.ゴシゴシと力を入れてお肌をこすらない

毎日のクレンジング、洗顔、保湿ケアの際に、ゴシゴシと力を入れてお手入れするのはNGです。メイクも皮脂汚れもゴシゴシとこすり洗いをしたからといって、すっきり除去できるものではありません。

角質層はゴシゴシとこするなどの強い力が加わると、ダメージを受けてしまい、肌トラブルをさらに悪化させてしまうことになります。

乾燥肌によい美容成分が入った化粧品でも、こすりつけるようにして使っていては効果が期待できません。力を入れればお肌の奥まで浸透するというものでもなく、ただ、肌を傷めるだけだからです。

2.洗浄力の強いクレンジング剤、洗顔料は使わない

クレンジング剤にはメイクの油分を落とすための合成界面活性剤という成分がほとんど配合されています。これは合成して作られたもので、洗浄力が強く、お肌へのダメージもかなり大きいです。

合成界面活性剤が多量に配合されたクレンジング剤は、メイクが素早く落とせるというメリットがあります。しかしそれと同時に、角質層にある角質細胞やセラミドなどの細胞間脂質も洗い流してしまいます。

合成界面活性剤によって角質層が傷つけられると、外部からの異物混入、水分の蒸発などお肌のバリア機能が低下し、乾燥肌や肌荒れなどさまざまな肌トラブルを引き起こしてしまいます。

乾燥肌を防ぎ改善するためには、合成界面活性剤の配合量が少ないクレンジング剤を選ぶことです。オススメは、クリームタイプのクレンジング剤です。

クリームタイプはクレンジング剤の中でも合成界面活性剤の配合量が少なくて、乾燥肌はもちろん敏感肌などでも安心して毎日使えるクレンジング剤です。

逆に使用を控えたいのは、オイルタイプと拭き取るシートタイプです。合成界面活性剤が多量に配合されているからです。またシートタイプは拭き取る際の摩擦で、お肌への負担がさらに大きくなります。

洗顔料を選ぶ際も同じです。洗顔はお肌についた空気中のゴミや皮脂汚れなどを除去するために行うものです。合成界面活性剤など洗浄力の強い洗顔料を使う必要はありません。

合成界面活性剤を見分けるには、商品パッケージの成分表示を確認します。
合成界面活性剤にはたくさんの種類があり、一部を紹介します。表示には「合成界面活性剤」とは明記されていないので気をつけましょう。

合成界面活性剤の中でも特に洗浄力が強い合成界面活性剤です。毎日使うクレンジング剤にはオススメできません。

(1)成分名に「TEA」がつく
ラウリル硫酸TEA

(2)成分名に「スルホン酸」がつく
・スルホン酸ナトリウム
・キシレンスルホン酸アンモニウム

(3)成分に「硫酸」がつく
・ラウリル硫酸ナトリウム
・ラウリル硫酸アンモニウム
・ラウレス硫酸ナトリウム
・パレス-3硫酸ナトリウム
・パレス-3硫酸アンモニウム
・ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸塩

その他の合成界面活性剤には、以下のものがあります。

・ステアリン酸グリセリル
・ステアリン酸グリコール
・ステアリン酸PEG-150
・ココイルグリシンナトリウム
・ラウロイルグルタミン酸ナトリウム
・コカミドプロピルベタイン
・ジステアリン酸グリコール

などがあります。
クレンジング剤、洗顔料を選ぶ際には、これらの成分が配合されているかチェックして購入を検討してみてください。

また合成界面活性剤の他にも、さまざまな添加物があります。
メチルパラペン、エチルパラペン、エデト酸塩などの防腐剤、エタノール、エチルアルコール、香料などです。

乾燥肌やお肌がもともと弱い人であれば、できるだけ無添加のクレンジング剤、洗顔料がよいでしょう。洗顔料は天然成分由来の固形の石けんがオススメです。汚れをしっかりと除去し、お肌を優しく洗い上げます。

3.保湿ケアをしっかり行う
洗顔後は5分以内に保湿ケアを行いましょう。化粧水で水分を補い、乳液やクリームで水分が蒸発しないようにフタをします。ベタつくからといって乳液、クリームを使わないのはさらに乾燥肌を悪化させる行為です。

乾燥肌の改善に作用する保湿成分、美容成分が配合された化粧品を使うなどして、しっかりと保湿ケアを行うことで乾燥肌の予防、改善につながります。

正しいクレンジング・洗顔の方法

乾燥肌にオススメのクリームタイプのクレンジング剤を使った正しいクレンジングの方法を説明します。

1.手を洗った清潔にし、乾いたところへクレンジング剤を適量取ります。

2.皮脂量の多いTゾーンからクレンジング剤を載せて、クルクルと指で回しながらメイクとなじませます。次に両頬、最後に皮膚の薄い目元や口元にクレンジング剤を載せて、メイクを落としていきます。

3.クルクルとクレンジング剤をなじませていくと、ふっと指が軽くなる瞬間があります。それを合図にぬるま湯でしっかりと流していきます。高温のお湯は、お肌に必要な皮脂までも流してしまうので気をつけましょう。

次に正しい洗顔方法を説明します。

1.顔を洗う前に、手をキレイに洗浄しておきましょう。手が汚れていると泡が立ちにくくなります。

2.どのタイプの洗顔料であっても、しっかりと泡立ててから顔に載せます。泡立て用のネットを使うとたっぷりの泡を作ることができます。

3.お肌の上にたっぷりの泡を載せて、泡をクッションにしてお肌を手でこすらないように汚れを落としていきます。お肌をゴシゴシとこすり洗いしなくても、泡が汚れを吸着してくれます。

4.ぬるま湯ですすぎます。髪の毛の生え際など泡が残りやすいところを意識してしっかりと流しましょう。

5.清潔な柔らかいタオルを使って、お肌を押さえるように水分を拭き取ります。クレンジング、洗顔と同じように、ここでもお肌をゴシゴシとこすらずに優しく丁寧に拭き上げましょう。

洗顔は1日2回までが目安です。洗い過ぎはお肌に必要な皮脂や角質を奪ってしまいます。就寝中についた汚れは、朝はぬるま湯で流すだけで落とすことができます。

ざらざらの乾燥肌を改善する保湿ケア

ざらざらの乾燥肌を改善する保湿ケア
洗顔後は5分以内に保湿ケアを行うのが、乾燥肌を予防、改善する大きなポイントです。手順は化粧水、美容液、乳液、クリームが一般的な流れです。化粧品メーカーによって異なるので確認しましょう。

保湿ケアで使用する化粧品は、セラミド(セラミド1・セラミド2・セラミドAP・セラミドNPなど)、ヒアルロン酸、コラーゲン、ビタミンCなどの保湿成分、美容成分が配合された化粧水を選びましょう。

化粧水のつけ方のコツは、たっぷりの化粧水を手に載せて体温で温めてから使うことです。そうすることで、お肌への浸透力が高まり、キメと潤いある美しいお肌になるでしょう。

両手で顔全体を優しく包み込むようにして、化粧水を浸透させていきます。パチパチとお肌をたたきながらつけるのは、お肌の刺激になるので控えましょう。コットンを使う際もこすらずにトントンと優しく浸み込ませます。

化粧水できちんとお手入れすることで、角質層が柔らかくなり、その後の美容液、乳液、クリームの浸透性を高めます。

水分をたっぷりと補給したら、乳液とクリームでフタをして水分の蒸発を防ぎます。乳液やクリームは指の腹を使ってトントンと優しく丁寧になじませていきましょう。

(まとめ)乾燥肌は正しいスキンケアで改善できます

(まとめ)乾燥肌は正しいスキンケアで改善できます

1.ざらざらの乾燥肌は正しいスキンケアで改善
2.正しいクレンジング・洗顔の方法
3.乾燥肌を改善する保湿ケア

ざらざらの乾燥肌は、角質層の乱れが原因です。

これまでの自己流のスキンケアを見直して、正しい方法で毎日丁寧に行うことで、健康な角質層に戻ってざらざらの乾燥肌が改善されていきます。

健康的で美しいお肌を取り戻せたら、よい習慣を続けていって、肌の状態を維持していきましょう。

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