サウナに入ると乾燥肌になってしまうの?
目次
サウナを正しく利用すれば、乾燥肌の改善が期待できます
フィットネスクラブや入浴施設などに併設されているサウナは、誰でも気軽に利用できます。サウナは大量の汗を流すことで、心身ともにリフレッシュできるので定期的に利用している人も多いのはないでしょうか。
サウナに入ると、高い温度と高い湿度から大量の汗が流れ出ます。その汗とともに毛穴に詰まっている汚れや余分な皮脂が排出され、お肌がキレイになるといわれています。
また大量の汗を流すことで、血液の流れが良くなりお肌の新陳代謝といわれるターンオーバーが促され潤いある美肌になるともいわています。それだけ聞けば、サウナに入れば乾燥肌が改善すると思いますね。
サウナに10分間入ると、約1リットルもの汗が出るといわれています。それは、体内の水分を失っていることです。乾燥肌はもともと体内の水分が足りていない状態なので、サウナに入ればさらに乾燥を悪化させます。
サウナは乾燥肌にもよいという評判もありますが、それはサウナの入り方を工夫しなければ乾燥肌の改善にはなりません。
サウナは美肌や健康な体づくりに、たくさんのメリットがあります。乾燥肌を予防、改善するサウナの入り方を説明していきましょう。
お肌を乾燥させないサウナの上手な入り方
サウナは大量の汗をかきます。そのため体内の水分がかなり減っている状態になります。乾燥肌の人がサウナに入る場合は、水分補給をこまめに取ることがとても重要です。それを怠るとますます乾燥肌は悪化します。
サウナに入る前にミネラルウォーターやスポーツドリンクなどでしっかりと水分補給をしてから入りましょう。サウナに入る時間は1回10分から15分が目安とされています。
サウナは上の席と下の席では約30℃の温度差があります。慣れていない人は、温度の低い下の席でじんわり汗を流すのがよいでしょう。席が空いていれば寝転んで入浴すると体全体が温められるのでオススメです。
大量に汗を流したいからと温度の高い上の席で無理してしまうと、脱水症状を起こす可能性もあります。
サウナから出た後は、ミネラルウォーターやスポーツドリンクなどで水分補給をします。乾燥肌の人はもともと水分が足りていない状態なので、速やかに水分補給しましょう。
サウナのメリット
サウナの発祥は約2,000年前の北欧フィンランドです。室温80〜100℃、湿度10%程度の、高温乾燥状態なので10分も入っていられるそうです。
サウナに入ると、蒸気中のマイナスイオンがリラックス作用を促進するなど、美容や健康へのさまざまなメリットがあります。詳しく紹介していきましょう。
サウナの100℃近い高温が、体を温めて血液の循環をよくします。その証拠に、サウナに入っていると心臓がドクドク動いているのが分かりますよね。
サウナに入って体が温まると、血流は普段の2倍にもなるといわれています。サウナの入浴目安は10分〜15分ですが、5分も経たないうちに血行がよくなっているのを実感できるはずです。
血行がよくなると体のすみずみまで酸素や栄養素が運び込まれ、冷え性が改善します。日ごろから肩こりや腰痛持ちの人には冷え性が多く、血流が悪いために筋肉が凝り固まってしまうのです。
また逆に、筋肉が凝り固まっていると血流も悪くなります。サウナに入ることで、血行がよくなり、筋肉のコリがほぐれて肩こりや腰痛も和らぎます。
血行が悪いと老廃物がたまり、むくみやすく太りやすい体質になりますが、サウナで血流が促されればリンパの流れもよくなりむくみが改善します。老廃物が排出されやすくなり、疲れにくくなります。
高温のサウナに入ると自律神経の交感神経が活発になるといわれています。過度のストレス、寝不足や疲労などがたまると自律神経のバランスが乱れ、心身ともに不調があらわれます。
しかしサウナに入ると強制的に自律神経を働かせることになるので、自律神経の乱れが整えられていくのです。
サウナは美容にもよいとされています。高温のサウナに入り血行がよくなることで、新陳代謝が促され、潤いとツヤのある健康的なお肌へと改善していきます。
また大量の汗を流すだけでも、すべすべお肌を実感できます。いつも洗顔では落とし切れない毛穴の皮脂や角質などの汚れが、汗とともにごっそりと排出され、手触りもつるつるのキレイな肌になります。
乾燥肌にはミストサウナがオススメ
サウナは、フィンランドタイプの乾式サウナのほかに、湿度を多く含むミストサウナやスチームサウナがあります。
乾燥肌はもともと肌の水分が少ない状態です。皮脂と汗が大量に分泌されるサウナに入ることで、多少は改善されるといわれています。しかし入り方を間違えると乾燥肌はますます悪化してしまいます。
しかし、湿度をたっぷりと含んだミストサウナやスチームサウナであれば、乾燥肌の人でも安心して入浴を楽しめます。
ミストサウナは、室内に霧を充満させるサウナです。室内の温度は約40℃で、湿度はなんと90〜100%にもなります。乾燥肌には最適な環境です。
ミストサウナは霧状のとても小さな粒となって体や顔に当たります。そのため水分がお肌の奥にまで浸透し、乾燥したお肌をしっかりと保湿してくれます。
またミストサウナの温度は約40℃と、体温より少し高い程度となっています。そのため、お肌が柔らかくなり水分が浸透しやすくなり、しっとりとした潤いのあるお肌に改善してくれるそうです。
またミストサウナを毎日入り続けることで、潤いがアップし乾燥肌が改善されるほか、お肌のキメも整い、毛穴が目立たない美しいお肌を取り戻せるともいわれています。
サウナの後は保湿ケアをしっかり行います
サウナから出た後は、いつもの洗顔後と同じように、すぐに保湿ケアを行いましょう。ただ、サウナの場合、全身から大量の汗と皮脂を排出しているので、顔だけでなく全身の保湿ケアを行うのがよいでしょう。
乾燥肌というのは、皮脂や角質層内にある保湿成分が減少して、角質層の水分が不足した状態になっていることです。
これら角質層内にある保湿成分を補うことが、乾燥肌を改善する大きなポイントになるでしょう。保湿ケアで使う化粧品を選ぶ際は、乾燥肌に適した美容成分や保湿成分が配合されたものを選びましょう。
乾燥肌の保湿ケアにオススメする保湿成分を紹介します。
1.セラミド
セラミドはさまざまな化粧品に入っている保湿成分です。
人の皮膚は「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層からなっており、表皮の一番外側にある角質層の働きでお肌の潤いは維持されています。
セラミドはこの表皮の角質層にある保湿成分です。セラミドが十分にあるお肌は潤いがあってキメも整っています。セラミドが不足するとお肌は乾燥し荒れた状態になります。
健康なお肌であればセラミドは満たされています。しかしセラミドは加齢とともにどんどん減少していくことが分かっています。そのため化粧品で毎日補わなければ潤いのある健康で美しいお肌はキープできません。
化粧品に配合されているセラミドには、さまざまな種類があります。
その中でも乾燥肌によいのは、
・セラミド1
・セラミド2
・セラミドAP
・セラミドNP
などです。
これらを商品の成分表示で確認し、ぜひ取り入れてみましょう。
2.ヒアルロン酸
ヒアルロン酸は、真皮の中に存在する抜群の保水力を持った保湿成分です。
たくさんの化粧品に配合されており、健康食品としても使われています。
しかしヒアルロン酸も年齢を重ねるごとに減少していきます。ヒアルロン酸の減少は、乾燥やハリの低下、シワやシミなどの老化を招きます。毎日のスキンケアでしっかりと補うことが大切です。
ヒアルロン酸ナトリウムなどとパッケージには記載されています。
3.コラーゲン
コラーゲンはタンパク質の一つで、真皮層に存在しています。お肌に弾力と水分を与え、ハリのある水々しいお肌をつくります。コラーゲンは加齢や紫外線、ストレスなどの影響で減少していく成分です。
コラーゲンの減少は、お肌をどんどん乾燥させ、シワ、たるみなどの肌老化を招く原因になります。コラーゲンは美肌つくりにはとても大切な成分です。老化防止のためにも積極的に補いましょう。
4.ビタミンC
ビタミンCは、お肌の真皮細胞内の線維芽細胞が活発に働くようサポートします。この線維芽細胞は、コラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチンなどを生成しています。
線維芽細胞の働きが弱まってくると、コラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチンなどの生成量と質が低下して、ハリや潤いを失い乾燥肌、肌老化を招くことになります。
またビタミンCには、活性酸素を除去する抗酸化作用、紫外線によるメラニンの生成を抑制する働きなどがあります。お肌の美白、シミ防止などにも期待できます。積極的に取り入れみましょう。
サウナに入る際の注意点
サウナは上手に入ることで、美しいお肌づくりや健康な身体づくりになります。しかし、入り方を間違えてしまうと、お肌はあっという間にカサカサの乾燥肌になり、体も疲れが取れないなど不調があらわれます。
サウナに入る際の注意点を説明します。
1.食事をしてすぐのサウナはNGです。食べ物がしっかり消化されていないので健康上よくありません。食後1〜2時間経ってから入るのがよいでしょう。
2.お酒を飲んでいる時はサウナには入れません。サウナで汗を流してアルコールを抜こうという人もいますが、健康上とても危険なので絶対にやめましょう。
3.サウナに入る時間は1回10分、長くても15分まで。サウナは長時間入ればよいというものではなく、かえって疲れが増すともいわれています。
無理して入らず、その日の体調と相談しながら入りましょう。
4.サウナから出たら、足や手先からゆっくりと水をかけていきます。次に心臓、最後に顔や頭に水をかけて汗を流します。サウナから出てすぐに水風呂に入る人がいますが、急に体を冷やすのはよくありません。
5.サウナは毎日入る必要はなく、週1回ぐらいがオススメです。
(まとめ)サウナで美肌を取り戻そう
2.乾燥肌にはミストサウナがオススメ
3.サウナの後は保湿ケアをしっかり行います
サウナを上手に利用することで、血行がよくなり、美容や健康に効果的です。
サウナに入るとたくさんの水分が排出されます。もともと水分不足の乾燥肌の人がサウナに入る際は、入る前と出た後の十分な水分補給がとても大切です。
サウナのあとの保湿にも気をつけながら、キレイな肌を手に入れましょう。