乾燥肌でもいちご鼻になりやすいの?
目次
乾燥肌でも皮脂が過剰に分泌されると、いちご鼻になる場合があります
肌が皮脂でベタベタしているといちご鼻になりやすいようなイメージがありますが、実は水分が不足している乾燥肌も要注意なのです。肌が乾燥すると、皮膚はバリア機能やターンオーバーが衰えて角質がたまりやすくなります。
毛穴にたまった角質は毛穴に詰まり、これが黒ずむことによりいちご鼻になってしまいます。さらにバリア機能が低下しているため、皮膚を守るために防御機能が働き、角質を厚くしてしまうこともあります。
肌には、もともと乾燥を防ぐために皮脂を分泌して潤し、これ以上の水分の蒸発を防ぐという働きが備わっています。ですから肌が乾燥しすぎると、皮脂が過剰に分泌されてしまい脂性肌になってしまう可能性があるのです。
皮脂は、肌の内部から水分が蒸発してしまうのを防ぐ役割を担っています。皮脂が過剰に分泌されるということは、その分だけ肌の水分量が少なくなっているということになります。
そして乾燥をすると皮膚は硬くなり、毛穴が開きにくくなるために皮脂は外に出られなくなってそこにたまります。これによりターンオーバーが崩れて角質が毛穴に詰まり、角栓ができ、いちご鼻になってしまうのです。
なぜいちご鼻になってしまうの?
このように鼻の頭や小鼻等の毛穴が黒くなって目立ってしまっている状態を、「いちご鼻」と呼んでいます。いちご鼻になってしまう原因の一つは、角栓が詰まってしまったことによるものです。
必要以上に分泌されてしまった皮脂に加えて古い角質やホコリなどの汚れ、残ったメイク汚れなどが混ざりあったものが角栓になり、これが鼻の毛穴に詰まってしまうのです。
その角栓は毛穴に詰まったまま、時間が経つと空気に触れて酸化し黒ずみます。毛穴はぷつぷつと黒ずんで見えるのはそのためです。
角栓を取り除くことができても、一度開いた毛穴が小さく戻るまでに時間がかかり、しばらく開いたままになることがあります。開き毛穴になってしまうのです。
開き毛穴も光線の加減で影を作り、見方によっては黒ずみ毛穴に見えることがあります。
ここにまた、周囲の角質、ホコリやちり、メイク汚れなどが入り込んでしまうことがあります。分泌された皮脂もたまりやすく、固まって角栓になってしまう可能性が高くなります。
こうして鼻の毛穴が目立ってしまういちご鼻が繰り返されるという悪循環におちいることになるのです。
いちご鼻のケア方法(1) <クレンジング編>
いちご鼻のケア方法(2) <洗顔編>
いちご鼻ケアのための洗顔には、固形石けんがおすすめです。固形石けんには油分が含まれていないものが多く、肌の余分な皮脂をきちんとオフすることができます。
また洗顔をする前にぬるま湯で軽くすすいでおくことで、毛穴の皮脂が浮きやすくなります。冷た過ぎる水では汚れが落ちにくく、熱いお湯では必要な皮脂まで流してしまうので避けた方がよいでしょう。
キメの細かい泡をつくって洗うこともポイントです。少量の水を少しずつ足しながら泡立てると、キメの細かい泡が立ちやすくなります。
泡立てネットを使うのもいいでしょう。
洗うときは、指先に力を入れずに泡を肌の上で転がすようにして、泡をつぶさないよう洗っていきましょう。毛穴の黒ずみが気になるところは、円を描くように指を動かして直接肌に触れないようにしていきます。
そして最後はたっぷりのぬるま湯で優しく包み込むようにしてすすぎます。鼻の周りの細かい部分もすすぎ残さないように、丁寧に洗い流すようにしましょう。
時間があるときは、スペシャルケアとして蒸しタオルで蒸してから洗顔をするとさらに効果が期待できます。
いちご鼻のケア方法(3) <保湿編>
保湿が足りないと、乾燥により毛穴の周りの皮膚が硬くなってしまい、毛穴が詰まりやすくなってしまいます。洗顔ですっきり汚れを落とした後は、保湿成分が入った化粧水でしっかり水分を補うようにしましょう。
化粧水は、コラーゲンやヒアルロン酸、セラミドなどの保湿成分が含まれているものを選ぶといいでしょう。さらに過剰な皮脂分泌を抑制してくれるビタミンC誘導体が入ったものなどがおすすめです。
しっかり保湿ケアを行うことによって、肌がふっくらとして毛穴も引き締まっていきます。化粧水の後は乳液やクリームなどで潤いを補って、肌が柔らかくなるようにしましょう。
油分が多すぎると毛穴が詰まりやすくなってしまうので、乳液やクリームは薄く伸ばすようにします。
いちご鼻のケア方法(4) <紫外線対策編>
日中は必ずUVカット成分が配合されている下地、もしくは日焼け止めを使って紫外線から肌を守るようにしましょう。小鼻の毛穴に詰まってしまった角栓は紫外線を浴びることで、酸化を早めてしまいます。
でも日焼け止めは数値が大きくなるほど肌に負担がかかってくるので、日常生活ではSPF10~30、PA++くらいがおすすめです。
いちご鼻のケア方法(5) <マッサージ編>
マッサージをするときは、角栓の成分と近いオリーブオイルを使うのがおすすめです。精度の高いエクストラバージンオリーブオイルを使うといいでしょう。
タイミングとしては、肌が柔らかくなっている入浴後などがおすすめです。
マッサージのやり方は、まず 500円玉大のオリーブオイルを手のひらで温めて、いちご鼻の毛穴が気になる部分に塗ります。その後、下から上に優しく円を描くようにマッサージをしていきます。
このとき、肌に摩擦がかからないように注意しましょう。小鼻の溝にはオリーブオイルを染み込ませた綿棒で、力を入れずになでるようになじませるとしっかり行き渡ります。
ひと通り終わったら、最後にティッシュなどでオフしてから洗顔を行います。
いちご鼻のケア方法(6) <生活習慣の改善編>
生活習慣で、まず見直したいのは睡眠です。健やかな肌を保つためには、質のよい睡眠がとても大切です。
そのためには、成長ホルモンが出やすい睡眠直後の3時間に熟睡していることがポイントです。
就寝前に寝つきやすい環境を整えるようにしましょう。ストレッチやアロマでリラックスする、部屋の明かりを暗くする、などが挙げられます。
スマートフォンやパソコンなどを使ったり考えごとをしたりすると、目が冴えて脳の働きが活発になってしまい、寝つきにくくなるので、寝る前には避けるようにしましょう。
またストレスを過剰に感じると男性ホルモンが増えて皮脂が過剰に出るようになります。趣味や旅行など自分にあったストレス発散法や気分転換の仕方を考えておくことも大切なことです。
そしてバランスのよい食生活を心掛けることも忘れてはいけないポイントです。日頃不足しがちなビタミンA・ビタミンB・ビタミンC・ビタミンEなどのビタミンを積極的に取り入れるようにしましょう。
反対に糖分の多いお菓子や揚げ物、ファストフードなどを過剰に食べていると、毛穴から皮脂が出やすくなってしまいます。
スキンケアの注意点
クレンジングや洗顔に時間をかけ過ぎると、肌への負担が大きくなって乾燥肌を招きます。クレンジングの目安は1分程度です。ただし洗い残しはトラブルの原因になるのですすぎはしっかりとするようにしましょう。
そしてすすぐときは少しぬるめのお湯を使うようにしましょう。熱いお湯は肌に与える刺激が強く、セラミドなどの細胞間脂質や天然保湿因子(NMF)などを奪ってしまいます。
さらに洗顔後の保湿ケアにも気配りをしましょう。化粧水をつけるのは手でもコットンでもどちらでもOKですが、肌を強くパッティングするのはNGです。
乾燥肌にはこれもダメージになります。
化粧水を手でつける場合、清潔な手に適量を出して優しくハンドプレスをしながら顔全体になじませるようにしましょう。コットンの場合は、両面が化粧水でヒタヒタになるくらいたくさん含ませて優しくなじませましょう。
それから複数の美容液を自分流に使うのはNGです。美容液は、系統立てて正しい順番で使用していなければたとえ優れた成分が配合されていても、本来の効果を発揮しません。
例を挙げると、先につけたものが後から重ねたものが肌に浸透するのを妨げてしまう可能性があるためです。製品の使用説明書の通りに使うようにしましょう。
(まとめ)毎日の丁寧な肌ケアで乾燥肌を改善して、いちご鼻を解消しましょう
2.乾燥肌は、皮脂の過剰分泌やいちご鼻を招くことがある
3.過剰な乾燥肌対策が、逆に肌のターンオーバーを壊す原因になるので注意する
乾燥肌でも、いちご鼻になってしまうことがあります。肌を守ろうと、かえって皮脂の過剰分泌が起きたり、荒れた毛穴に角質がたまったりすることが原因です。
いつものスキンケアや生活習慣をもう一度見直して、正しいやり方を続けていけば、乾燥肌やいちご鼻の予防、改善ができます。キレイな肌を取り戻し、ずっと維持していきましょう。