- 加齢
- 紫外線
- 間違ったスキンケア
- 睡眠不足
- 偏った食生活
- ストレス
- ホルモンバランス など
角栓と粉瘤の違いはどんな点?
目次
角栓と粉瘤はお肌の状態もケア方法も違います
毛穴が黒ずんで見えて、手で触れるとボコボコとした感触がするという点から、「毛穴を詰まらせる角栓と粉瘤は同じもの」と思っている人もいるでしょう。
皮膚がぽこっとふくれ上がる粉瘤の外見に、ニキビができてしまったと思い、必死にニキビケアを行っていたけれど全く改善しない。いよいよ医療機関を受診すると、それは粉瘤だったという人もいます。
角栓や粉瘤は、お肌の状態を悪くするもので見た目も似ていますが、この2つは全くの別物です。
角栓
毛穴の中で余分な皮脂と古い角質が混ざり合ってできたものです。角栓は毛穴を詰まらせるので、黒ずみ毛穴や開き毛穴、炎症を起こしてニキビを発症させるなどさまざまなお肌トラブルを招く原因となります。
粉瘤
一般的に「脂肪のかたまり」との認識で広まっていますが、それは間違いなんです。粉瘤とは、皮膚の下にできる袋に角質や皮脂がたまってしまうことできます。
一見間違ってしまう角栓と粉瘤の違い、それぞれの対処法を説明していきましょう。
角栓と粉瘤の対処法とは?
皮脂腺が多く分布している鼻や小鼻まわりに、とくに多く見られる角栓は、ブツブツとした黒い毛穴が大きく目立ち、見た目にも良い印象ではありません。ファンデーションで厚塗りしても隠し切れないのが悩みの一つです。
毛穴トラブルで悩む多くの人にとって「角栓」は嫌われものですが、この角栓は毛穴の中に外部から細菌やウイルスが入らないように守るという役割を担っています。お肌を健康に保つためになくてはならないものなのです。
角栓と粉瘤のそれぞれの原因とは?
さまざまな原因が重なって、角栓は気づかないうちにできてしまうのですが、きちんと正しい方法でお手入れをすることで角栓は改善することが可能です。日々の積み重ねにより、健康な美肌を取り戻せるのです。
しかし、粉瘤はいくらお手入れをしても自然に消えることはありません。はっきりとした原因も分からないといわれています。次は粉瘤について詳しく説明していきましょう。
粉瘤と角栓を見分ける方法
粉瘤ってなんでしょうか?
角栓とは異なり、粉瘤は自己流のケアを施しても完治しません。粉瘤はアテロームとも呼ばれており、医学名は表皮嚢腫(のうしゅ)です。
頭にできることが多い粉瘤は、外毛根鞘性嚢腫(がいもうこんしょうせいのうしゅ)といい、小さな粉瘤が同じ場所にたくさんできるものを多発性毛包嚢腫(たはつせいもうほうのうしゅ)といいます。粉瘤ができやすい体質もあるといわれており、耳たぶ、脇の下、おしりなどにできやすいそうです。
角栓か粉瘤かを見分けるポイント
- しこりの真ん中に黒い点がある
- 触ると皮膚の下にしこりがある
- どんどん大きくなる
- しこりが臭う
- しこりを押すと中からドロドロとした臭いものが出る
これらの項目がいくつかあてはまる場合は粉瘤かもしれません。しかし、自己診断はとても危険です。皮膚科など専門の医療機関できちんと診断してもらいましょう。
粉瘤の治療方法
良性腫瘍の粉瘤は、そのまま放置していても危険ではないとされています。しかし、雑菌が入って炎症などを起こした場合は、強い痛みあったり患部がはれたりすることもあります。
粉瘤は自然に治らないため、完治するには皮膚の下にある袋状の嚢胞ごと取り除く手術が必要です。皮膚の下にこの嚢胞が残ると、再発する場合もあるそうです。
粉瘤はどんどん大きくなるものなので、ある程度の大きさになったら、切除手術をしたほうがよいといわれています。また粉瘤が大きくなる前に切除したほうが傷跡も小さく済み、手術後の痛みも軽いといわれています。
粉瘤が細菌などによって強い炎症を起こした際には、中にたまった膿を出してから手術することになるため、完治するまで時間もかかります。
粉瘤は良性の腫瘍なので、そのまま放置しておくか、切除手術をするかは自分の意思となります。粉瘤がある部位にもよりますが、大きくなって目立つ前に切除した方が安心ではないでしょうか。
たまに自分で粉瘤の中身を出して治そうとする方もいますが、それはとても危険です。
気になる場合は必ず病院で相談してくださいね。
角栓ができる原因
角栓は、粉瘤と違い、原因も明確でホームケアで改善することができます。ではなぜ、角栓ができるのか、その原因を見ていきましょう。
角栓は突然、毛穴に詰まるものではなくて、徐々にできていくという特徴があります。お肌の新陳代謝といわれるターンオーバーが正常に行われていれば、角栓は自然に外に排出されていくものです。
人のお肌は、新しい細胞が皮膚の奥から角質層の一番表面に少しずつ押し上げられて、最後は垢(古い角質)となって剥がれ落ちていきます。この一連をターンオーバーといいます。
ターンオーバーの1サイクルは28日が理想的といわれています。
しかし、
で周期が乱れてしまいます。
毛穴に角栓ができたとしても、本来であればターンオーバーとともに、自然と剥がれ落ちるものです。しかし、ターンオーバーが乱れると剥がれ落ちるはずの古い角質が皮脂と混ざり合い毛穴に残ってしまうのです。
黒ずんだ角栓
大きく開いた小鼻周りの毛穴を自分の指で強く押すと、中から白い物体がでてきます。それが角栓です。本来、角栓は白い色なのですが、空気に触れて酸化すると黒くなります。
皮脂腺が多い小鼻周りの毛穴が黒ずんで、いちご鼻と呼ばれている状態は、角栓が酸化して黒ずみ、ボツボツと毛穴が目立つことから生じます。ここにアクネ菌が入り込むと炎症を起こしニキビへと悪化してしまいます。いちご鼻になってしまった毛穴は黒い角栓がとても目立つため、貼って剥がすタイプの毛穴パックを頻繁に行う、無理やりピンセットや指で毛穴から押し出して除去するなどしている人も多いでしょう。
角栓は本来であれば、自然と剥がれる落ちるものなので、無理やり強い力を加えて取り除く行為は、毛穴を傷つけ炎症を引き起こし、さらには毛穴を大きく開かせる原因にもなります。また、無理やり角栓を引っこ抜いた後の毛穴は、ぽっかりと穴が開いてしまいます。開いたままの毛穴は目立ちます。
メイクで隠そうとしても、大きく開いた毛穴にファンデーションが落ち込み、さらに目立たせてしまいます。ぽっかり穴が開いた毛穴にファンデーションが入り込むので、ゴシゴシと力を入れてクレンジングをしてしまいます。
しかし、強い力でお肌をこすり洗いするのはお肌に負担をかけ、新しいトラブルを引き起こす原因になります。角栓は無理やり引き抜かず、正しいスキンケアを施すことで徐々に改善されていきます。
次に、正しいスキンケアを説明していきましょう。
角栓を改善する正しいスキンケア
毛穴に詰まった角栓を除去するためには、毎日の正しいスキンケアが大切です。毛穴パックやピンセットを使った除去方法のように即効性はありませんが、角栓をつくらない健康なお肌への状態へと導きます。
角栓を除去するには、洗顔料選びが重要です。角栓の主成分は7割が古い角質、残りの3割が皮脂となっています。
古い角質はタンパク質なので、油性のメイク汚れを落とすために作られているクレンジング剤や洗顔料を使っても角栓は落とし切れません。角栓を上手に手早く落とすためには、タンパク質の汚れを除去する作用のあるピーリング石けん、酵素洗顔料を使うのが良いでしょう。
正しい洗顔方法の手順
- どのようなタイプの洗顔料であっても、たっぷりと泡立ててから行います。
- たっぷりの泡をお肌の上で滑らせるように、汚れを泡に吸着させて洗っていきます。
- ぬるま湯ですすぎます。すすぎ残しがないようにしっかり流します。
- 洗顔後はすぐに保湿ケアを行い、お肌表面の水分の蒸発を防ぎましょう。
保湿ケアで使用する化粧品は、毛穴詰まりを解消する美容成分が入ったものを選びます。
皮脂の分泌をコントロールする以下の保湿成分がオススメです。
- ビタミンC誘導体
- コラーゲン
- セラミド
- ヒアルロン酸 など
角栓をつくらない生活習慣のポイント6つ
角栓はお肌の新陳代謝といわれるターンオーバーの乱れによって、つくられます。そのためターンオーバーのサイクルを正常にすることが予防になります。
ターンオーバーの正常化には、食事や生活習慣の改善が最も重要です。これまでの習慣を見直して角栓のないキレイなお肌を目指しましょう。
良質のタンパク質、ビタミンB群(ウナギ、イクラ、タラコ、レバー、チーズなど)やビタミンC(緑黄色野菜、果物など)を積極的に摂取するよう心掛ける
体の新陳代謝が上がることで、お肌の代謝も活発になります!
洗い過ぎはお肌に必要な皮脂や角質までも洗い流し、乾燥肌などトラブルを招きます!
合成界面活性剤が多量に配合されたものは洗浄力が強くなるので、添加物の少ないシンプルな洗顔料を使って、お肌への負担を少なくしましょう!
(まとめ)角栓と粉瘤とは、あらゆる点で違いがあります
2.粉瘤の治療方法
3.角栓ができる原因
4.黒ずんだ角栓
5.角栓を改善する正しいスキンケア
角栓と粉瘤はまったくの別物です。勘違いをして不適切なケアをし続けてしまうと、よくなるものも改善せず、逆に悪化させてしまう恐れもあります。角栓と粉瘤の区別に迷ったら専門の医療機関を受診しましょう。
角栓は正しいスキンケアを続けることで、徐々に改善しキレイな毛穴を取り戻すことができます。今日からぜひ実践して美肌を目指しましょう。